ほしぞloveログ

天体観測始めました。

今回の原村星まつり2018と木曽観測所見学の戦利品です。

まずはSCOPETECHのとなりに出ていた日の出さんから、星座望遠鏡の双眼版フレームです。今回はフレーム単体での発表だったのですが、星座望遠鏡も売ってました。実は去年の原村で嘆願を購入して一つ持っているのですが、フレームを買うついでに、星座望遠鏡もさらに2つ買ってしまいました。というより、2つ買うと特価値段になり、さらにフレームまでついてくるからです。ただし特化物はB級品に相当し、コーティングとかにムラがあるとかですが、実際に見た限り全くよくわからなかったです。今回買ったものがこれ

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で、これを組み立てるとこのように

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双眼化されます。この手の物大好きで、観望会で机の上に置いておくと使ってくれます。そしてみんな、こんなに星があったのかと驚いてくれます。


次にシュミットさんにあったCelestron製のズームアイピースです。SukeがSCOPETECHで惑星をみていて途中で倍率を変えたいというので、これなら気楽かなと思ったからです。星まつり特価で安かったですが、それでもSCOPETECHの買い値の倍以上の値段なのでSukeにとっては高級品になります。

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あと、左側に写っているスマホホルダーを買いました。普段よりはるかに安かったので持っておこうと思いました。写真には載っていませんが、Celestron製の赤道儀用の5kgのウェイトが超特価だったので、一つ買っておきました。



SCOPETECHなどで買ったアイピースや天頂プリズムなどです。安いのは100円、高くても一つ1000円程度です。アイピースは20mm, 17mm, 9mm, 6mmの4つです。

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面白いのむしろこちらでしょうか。30mm角のビームスプリッタです。ガイド用やら干渉計やら、いろいろ使い道がありそうなので一つ試しに買っておきました。

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妻が買ったものです。野鳥の本と、カバンと、レジンのアクセサリーです。

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NatsuとSukeの買い物です。光っている石みたいなのはシリコンの結晶だそうです。

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紫色の球はNatsuがつくったブレスレットだそうですが、私には数珠にしか見えません。透明な球がものすごく数珠感を醸し出しています。


雑誌です。富山で買うより1日早く手に入れることができました。会場サービスでステッカーがついてきました。

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無料、もらい物、もしくは景品などです。今年もいろいろいただきました。

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最後は木曽でいただいたものです。クリアファイルはTomo-e Gozenを模したもので、白い四角一つ一つがCanonセンサーを表してます。

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先のページでも少し書きましたが、星を始めて2年が経って、やっと物が揃ってきたせいか、だんだん物欲がなくなってきています。2年前初めて原村の星まつりに来た時には、それはもうウハウハ状態でした。欲しいものだらけで、しかも信じられないくらい安い。星まつりはやはり、星を始めた時が一番パフォーマンスがいい気がします。その後徐々に落ち着いて、星仲間も増えて、当日の観望やお話の方に移行していくのかと思います。

なので星の初心者ほど星まつりにくると面白いかと思います。妻は一般の人が来ても十分面白いと言っていました。でも実際星まつりに来る前は、よほど変なマニアしか来ていないと思っていたらしいです。そんな変な風には説明していなかったと思いますが...。



 

昨晩に引き続き、原村星まつり二日目。昨日午前3時頃寝たはずなのに、朝7時にはもう目が覚めてしまいました。夜の機材の後片付けの残りを終え、太陽用の10cm PSTを再びセットアップし、子供を起こし、店を回るなどして時間があっという間に過ぎていきます。

昨日遅かったせいか、子供はのんびり9時前くらいに起き出して、起きた途端にSukeは紙飛行機大会へ。あとで聞いたら入賞したみたいで、下位の方でも結構豪華な賞品が出たとのことです。

朝の9時からタカハシブースで大売り出しが始まります。ですが今年は写真のように長蛇の列。

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ブース前だけでなく、道を挟んだ反対側にも並んでいます。5人づつの入場で、すし桶を持ってその中に商品を入れて行き、一人抜けたらそのすし桶を次の人に渡して一人入るとかみたいでした。でも写真からもわかるように、さすがにこの人数を見て今回は参戦を諦めました。昨年の福島くらいからおぼろげながら感じていたのですが、星を始めてから2年くらい経って、(安いものばかりですが、相当数買い込んでしまっているので)やっとだんだん買いたいものが少なくなってきて落ち着いて来ました。あとで戦利品のページにまとめますが、今回は大したもは購入していません。細かいものがほんの少しと、気になった物の中でお小遣いで買える程度のものが数点とかです。今後は気に入ったものを厳選していくのでしょうか。新たな沼の始まりの予感が...。

タカハシに参戦せず朝ぷらぷらと歩いていているときにとった、観望会エリアの朝の写真です。

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カバーがかけられていてよくわからないかもしれませんが、奥の方にもものすごい鏡筒がズラーっと並んでいます。


そうそう、太陽でじろーさんのことを書くのを忘れてました。以前ブログにコメントをくれた方で、タカハシのμ180をPSTにくっつけた方です。初日の結構最初の方に来て頂いて、今回の魔改造10cm PSTを見ていただきました。日本では反射型をPSTに取り付けた方はこの方だけで、いろいろ話していると、以前挑戦したC8 PST計画をまた復活させたくなってしまいました。じろーさんから双望会つながりの方達を紹介していただきました。じろーさんともう一人関西の方のノリツッコミがすごくて、皆さんとても仲が良さそうで羨ましい限りでした。もう双望会は終わってしまったとのことですが、できるなら一度行ってみたかったです。

太陽でもうおひとかた、面白い機材がありました。PSTのHα版に加え、CaK版を持っている方です。しかも太陽からの電波をパラボラアンテナで受け取ることができ、フレアが発生した時に起こる電波を見ることですぐに観測を始めることができるというものです。

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実はこの機材の持ち主は、福島のスターライトフェスティバルでもお会いした方で、その時ASI224MCを取り付けさせてもらって太陽電視観望を少しだけ試させてもらったことを、お話しさせて頂いてお互い認識することができました。動いているところを見せてもらおうと思っていたのですが、その後お会いすることができなくて残念でしたが、またいつかの星まつり出会うことができるはずです。

午前中も何人かの人に太陽を見せることができました。富山のY君も昨日から会場に来ていて、昨日から何度か太陽を見てくれました。KYOEIのMさんも来ていて、AZ-GTiの精度の話などで盛り上がりました。ブースを出している店員の方の中にも知り合いが増えて来ました。2年前に初めて原村に来て、誰も知り合いがいなかったことを思うと雲泥の差です。まだまだ書ききれませんが、本当にたくさんの星仲間と会うことができ、また再会の約束をします。星を続ける限りいつかどこかで必ず会えるはずです。

うちの子二人も、仲良くなった滋賀のY君と来年の再会を約束し、紙飛行機ブースの方達にお礼を言い、私も皆さんとの別れを惜しみながら、13時半頃でしょうか、会場を後にしました。


次の目的地は、木曽観測所です。原村からは車で2時間くらいでしょうか。伊那インターでおりて山越えですが、ちょっと前にいい道ができたらしく、木曽福島に抜けるのはかなり楽になったとのことです。ちょうどそこらへんでは妻が運転していて私は眠っていたのですが、気づくと車一台しか通れないような山道に。どうやら古いカーナビに従って旧道の方に来てしまったようです。すぐに運転を交代して引き返し、Google mapで道を確認しながら正しい道に入りました。でも土砂降りの雨で、あー観望会中止かなと思いながらの移動でした。

木曽観測所は原村星まつりに合わせたかのように、ちょうど同じ週の土日で一般公開をしています。実はここには去年も原村の帰りに訪れて観望会に飛び入り参加したのですが、いろいろとお誘いを受けてまた今年も参加することになりました。

木曽観測所に到着するほんの少し手前に、大きなアンテナが見えます。名古屋大学の太陽風を観測する施設です。ここも同じ日に共同で一般公開をしていて、車を降りて歩いて行くとテントが見えて来て、係りの方が施設の案内をしてくれます。雨はほとんど上がっていましたが、案内してもらっている最中にすごい雷がすぐ近くに落ちて、アンテナから少し離れました。下の写真を見ると人との大きさを比べることができるので、相当大きなものだということがわかると思います。

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車に再度乗り、そこからもう少しだけ進むと、道路に沿ってすでにたくさんの車が停まっています。大きなドームが見えてきます。ドームの周りにタープが張ってあって、そこで受付を済ませます。Igua(イグア)さんという、長野出身のシンガーソングライターがきていて、星をテーマにした歌を引き語りで聞かせてくれたりします。私は流れてくる曲を聴いていただけでしたが、娘のNatusは結構聴いていたみたいで、いい歌だったと後でイグアさんに伝えていました。


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土曜日は夜の観望会があるので、たくさんのお客さんが来ているようです。でも写真にあるように結構曇っています。車を降りた途端ずいぶん涼しく感じたのですが、聞いて見ると昼間はすごく暑かったのに、やはりここら辺も一度スコールのような雨がどっと降り、そのあと涼しくなったとのことです。その残りの雲が南の空一面に覆いかぶさっています。それでも北のほうは多少晴れて来ているので、何か見ることはできるでしょうというような雰囲気でした。

会場ではなんと、いつも仲の良いご近所のMさん一家が富山から来ていました。明日までいるとのことで、子供たちは早速大盛り上がりです。さらに、去年お会いした松本から来ている一家にも無事に再開することができました。6年生の女の子と、3年生の男の子がいる4人家族です。子供達もお互いよく覚えていて、再会をうれしそうにしていました。お姉ちゃんはさすがにしっかりしていて、うちのSukeと一緒の年とは思えずに、中学生くらいに見えました。やはり上の子は下の子の面倒を見るのでしっかりするのでしょうか。逆に下の子をみているとSukeが小さかった時のことを思い出しました。

さて私はというと子供達のことは放っておいて、観望会の準備です。去年と同じ場所に陣取って、電視観望です。昨晩の原村の時と同じセットアップで、口径6cmのタカハシのFS-60CBをSky-Watcherの自動導入経緯台AZ-GTiに載せて、CMOSカメラはZWOのASI294MCとなります。暗くなる頃には、多少雲も残っていましたが、天頂付近もそこそこ晴れてきていて、定番のM57、M27、M13に加え、お客さんからのリクエストできれいに晴れている北の空のM81とM82を入れました。観望会終了間際の21時頃になって、南の方も全面晴れてきました。惑星は早いうちから見えていたのですが、サソリの全景がみえてきて、程なく天の川がきれに見えてきました。それではと早速、昨日試したSAMYANG 14mm + ASI294MCで天の川を試しました。もちろん綺麗に見えるのですが、この日は電視なんかよりも目で見た方がはるかに天の川の迫力があったと思います。天の川の2本の流れが目で見てはっきりわかります。

残念ながら、この時の電視観望の写真を一枚も撮っていないことに気づきました。どなたかこのブログを見て、その当時の写真など送ってくださる方がいましたら、コメントにメールアドレス込みでお書きください。私の方から連絡させていただきます。もしくはほしそloveログのTwitter宛にダイレクトメッセージで入れてもらえれば、こちらから連絡いたします。

観望会の時間も21時で終了。徐々にお客さんも少なくなっていきました。私も機材を片付け始め、一通り片付いたところで、少しだけ天の川を撮影しました。かなりの枚数を撮ったので、ここでは撮って出し(サイズが大きすぎたので一辺を半分の大きさにだけしました)JPEGだけ載せておきます。きちんと画像処理したものは、また後日まとめてアップすることにします。

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実はこの日は泊まり込みで、次の日も木曽観測所に朝から参加。太陽観測のセットアップで来ているお客さんに披露しました。ダンボールで囲んでPCの画面を見やすくしています。

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その時の見ていた太陽のを写真に撮っています。原村初日の繰り返しになりますが、

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というように、プロミネンスやプラージュをみんなで見ることができます。実はこの日もIgua(イグア)さんのコンサートがあるようで、準備の時に楽器を演奏している男の方の方に太陽を見てもらいました。ところがなぜかすごい興味を持ったみたいで、赤道儀とSharpCapの操作方法を伝えたら、私がいない時も自分でずっと太陽を見たようです。私の代わりにお客さんの対応もしてくれていたみたいです。どうもありがとうございました。

今日は朝からの参加で、昨日も来ていたM一家と、再会できた4人家族もまたきていて、子供達はそれぞれ楽しんでいたみたいです。本当に一日中いたので、あとで「飽きないの?」とか聞いてみたのですが、友達といるせいかNatsuもSukeも「めっちゃおもしろかった」だそうです。その時にやっていたパズルだそうですが、

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写真はM一家提供

かなり難しかったそうで、みんな夢中でやっていたそうです。こんなちょっとしたイベントもやっていますし、メインの木曽シュミットはドームに入って見学することができます。運がいいと動くところも見えるはずです。口径1mの望遠鏡が動く様子は圧巻です。30分おきにツアー形式で解説してくれるので、細かいところもよくわかります。


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ドームの他にも小惑星を探すゲームが面白かったです。2枚の写真から動いている天体を見つけ出します。19個あるそうですが、7個以上見つけるとクリアファイルがもらえます。私は11個でした。Natsuはなぜか22個もみつけたのですが、半分以上間違いで正解は10個だけでした。

この日は講演会もありました。香川の天体望遠鏡博物館に引き続きなぜかまた重力波の話だったのですが、立ち見席が出るほど盛況でした。昨日は間に合わなかったのですが、土曜、日曜と二つの講演があり、毎年楽しみにしている人もたくさんいるとのことで、今回も二日連続で講演を聞きにきたという方も何人もいらっしゃいました。

講演会が終わると太陽が大きな雲に隠れ始めていて、ちょっと待ったのですがもう厳しそうだったので、機材を片付け始めました。この日もものすごく天気が良く、天の川の写真もたくさん取れたので、こちらも前日の分と合わせて、後日アップしたいと思います。

観光も少ししてきました。木曽観測所から降りた上松(あげまつ)といところの、寝覚めの床。浦島太郎が玉手箱を開けた場所という伝説が残っているそうです。

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木曽福島では蕎麦をいただきました。美味しかったです。

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今回も星度満点の夏の家族旅行となりました。なんと妻は来年も行きたいと言っています。何が楽しかったのか謎ですが、まあいい傾向でしょう。


最後は、今回の戦利品のページです。

 

原村星まつり初日の前半に引き続き、今回の記事は初日の後半です。

そういえば昼間のことでひとつ書き忘れていたことがありました。6月に韓国に行った時EXO SKYという天文ショップに行きました。日本ではタイムラプス撮影のためのSKYPIXという機器を製作しているメーカーとして知られています。その際日本SKYPIXのOさんという方にわざわざ電話をかけていただいて色々助けてもらったのですが、今回の星まつりでやっとOさんにお会いすることができて、お礼を言うことができました。さらにそのつながりで、忙しくしている中の星まつり実行委員の方々にも紹介していただきました。何気ない人のつながりがどんどんつながりを呼んでいくのだなと、改めて思いました。


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だんだん暗くなってくるので、太陽から星雲星団モードへの切り替えです。つい先週購入し、まだテストしたばかりのSky-Watcherの自動導入経緯台AZ-TGiに、いつものタカハシの口径6cm、FS-60CBにフラットナーをつけ、焦点距離374mmにしたものです。そこにZWO製ASI294MCを取り付けています。ただしPCの画面が明るいので、観望エリアの中でもできるだけ端の方の車と車の間の少し奥まったところに陣取り、あまり目の順応の邪魔にならないように気をつけました。

電視観望を始めて、何か星雲や星団が入るたびに周りにいる人たちに、「〜が入りましたよー、電視観望で星雲に色がついて見えますよー」などと呼びかけると、お客さんが来てくれます。よく見たのはやはり定番のM57、M27、M13、M8、M20くらいでしょうか。色がつく星雲にはみなさん驚くようで、ちょうど眼視でM57やM27、M13を見せてもらって来たと言う方も何人もいて、眼視と電視で見比べるのが楽しかったようです。電視観望は列に並ぶ必要がなく、画面の周りに集まってみんなで見ることができるので、「何々が見たい」とお客さんからリクエストがあることもあります。

意外に惑星を見てみたいと言う声が多く、やはり今年は火星大接近もあり人気なようです。ただし残念ながら、口径が6cmと小さいことと、焦点距離が短すぎるのて、カメラの解像度で制限されてしまい、ドットが目立って見えてしまいます。それでも土星の輪っかや木星の縞もかろうじて認識はできる(バローを入れると多少マシですが)ので、お客さんのリクエストに応じて何度か入れたりはしましたが、やはり原村ではもっと大口径のいい機材が並んでいるので、そちらでシャープな惑星を楽しんでいただけたらと思いました。

電視観望の間は、ほぼずっとかんたろうさんと一緒にいました。妻がホテルでの食事を終えて、途中からやって来ました。真っ暗な道なので自転車は危ないと、ホテルの方が送ってくれたそうです。私の星の話は普段聞きもしないのですが、かんたろうさんが丁寧に解説してくれる星の話は面白そうに聞いていたようです。せっかくなのでとドブソニアンなどの大口径も覗いて回ったみたいで、みんな親切だったと喜んでいました。それでも結局会場にいたのはせいぜい1時間位でしょうか。疲れたから帰ると言って、ホテルの方に電話をかけて迎えに来てもらっていました。

後で聞いた妻の話にはインパクトがありました。「解説がすごくわかりやすくてよかった。みんなすごく親切だった。こんなに綺麗に見えるならお金取ればいいのに。木星一回200円とか、土星300円とか。これだけ見るのにものすごくお金かけているのだから、別にいいんじゃない?」えっ、私はそんなこと考えもしなかったです。まあ機材にお金をかけすぎだという私に対する警告とも取れなくはないですが、もしかしたら天文マニアと一般の人の考え方には思っている以上の乖離があるのかもしれません。でもやはりアマチュアで趣味として楽しくやっているので、お金なんか取れないと思います。Natsuの一言「お金なんかとったら誰も見に来なくなるよ。」私もこの意見が正しいのかと思います。

夜22時を過ぎても続々とお客さんが来てくれて、最近このほしぞloveログにコメントをよく頂くせろおさんが来てくれました。Sukeの話が途中出たので、「そういえばせろおさんという方がコメントくれるんですよね」とか話したら、その方がせろおさん本人でした。Sukeのことをすごく褒めてくれていたので、Sukeにお礼を言わせたかったのですが、あいにく全然観望エリアに現れず。確かSukeは22時頃に一度眠いから寝るとテントの方に行ったはずです。ところが実際は、Natsuと昼間一緒にいたY君と遊びまわっていて、0時半頃になってやっと戻って来て、そのまま椅子に座って毛布で包まって眠るという、超自由人状態でした。せろおさんはかんたろうさんと結構話し込んでいたようで、私もいろいろお話ししたかったのですが、お客さんの相手もありあまり話すことができずに申し訳なかったです。

もう一つ面白い実験として、かんたろうさんが持っていたTAMRONのF2.8 70-200mmのカメラレンズにASI183MCをつけたものをAZ-GTiに載せて電視観望を試しました。さすがに明るいレンズなので、北アメリカ星雲などもよく見えます。ASI183MCは1インチサイズとかなり広く、2000万画素とものすごい高解像度のCMOSカメラです。視野的にも70-200mmだと範囲を変えながら、ちょうどいいところを探すことができるのでかなり便利です。ただし高解像度の分だけ、SNR1sが少し落ちるのですが、これだけ解像度に余裕があるとビニングして感度を稼いでも、まだ十分な分解能があります。かんたろうさんオススメは3x3のビニングでした。明るいレンズと相まって、相当感度良く見ることができます。北アメリカや、登って来たアンドロメダなど、比較的大きな星雲を見る場合にはビニングした方がよく見えます。逆に、M57のような小さな星雲を見るときは分解能が問題になるので、ビニングを外した方が細かく見えます。ただ、ここまで一部を拡大して見るとレンズの分解能の限界が見えてくるようで、FS-60CBと比べると微恒星がどうしても大きく見えてしまうようです。さすがに使ってるいるレンズの枚数が全然違うので、ある意味当たり前でしょうという結論になりました。ここまで細かいものを見ずに、大きな星雲を見るならばこれで十分で、むしろズームとか持っているので、好きなように大きさを合わせることができ便利な印象でした。

そんなテストをしている最中、多分夜中の0時頃でしょうか、Y君がご両親を連れて遊びに来ました。もう10年もこの星まつりに来ているそうです。ついでに電視観望も見てもらいました。でもその頃にはかなりガスってきていて、明るい月もかなり高く登っていました。そんな中でもう顔を出し始めているアンドロメダ銀河を映し出しました。その時の画面の様子です。

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雲越しで条件があまり良くないのですが、それでも腕の構造もなんとか見えています。ある方から「今日見た中で、一番いいものを見せてもらった。」と言われた時はうれしかったです。

その後も薄曇りの中、もう一つかんたろうさんのアイデアで、ASI294MCにこの間買ったSAMYANGの14mm F2.8をつけて広角で天の川なんか見えないか?というのを試してみました。アダプターはZWO社のCanonレンズ用アダプターでASIカメラシリーズにレンズを直接つけることができます。かんたろうさんのTAMRONも同じアダプターを使っているのかと思います。この天の川も楽しかったです。その時の画面をiphoneで撮った写真を見てください。

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時間はすでに0時半すぎ。これ月齢21日の、半分より大きな月の明かりがある、しかも薄曇りですよ。こんな環境でも見えてしまうので、明るい広角レンズとASI294MCの威力が伝わるかと思います。観望会で天の川がこれだけ見えるとかなり楽しいのではないかと。広角も電視観望の可能性の一つかと思います。残っていたお客さんも少なくなってきていましたが、この天の川を見ていたお客さんはさすがにびっくりしていました。

結局午前1時すぎくらいまで見ていたでしょうか。片付けをしながら、途中FさんやHさんらドブ仲間自慢の大口径を覗かせてもらいました。彗星の尾っぽも見えたり、明るすぎるアルビレオなど、私の機材ではなかなか見ることのできないものも多く、とても楽しかったです。片付けも終わり、椅子で寝ているSukeを車の中に入れ、さて寝ようかなと思っていたら、確か午前2時くらいでしょう、かんたろうさんに誘われ、思いっきり濃そうなメンバーの夜の座談会の中に入れてもらいました。7ー8人はいましたでしょうか。ドブのFさんや、顕微鏡を買った店のSさんもいましたが、ほとんどの方は初めて話す方ばかりでした。星景写真家の方もいて、その方のとったタイムラプス映像が素晴らしく、ずっと繰り返し流されていました。カメラの話が中心で、6Dと6D Mark IIの比較だとかレンズの設計だとかいろいろ意見が飛び交い、カメラにあまり詳しくない私はただただ聞いているばかりでしたが、みなさん熱い思いを語るのは趣味の世界ならではだと思います。寒い中頂いた温かいコーヒーがとても美味しかったです。

午前3時前くらいに、さすがに眠くなって来たのと、明日は車で移動があるのでもう寝ることにしました。原村星まつり初日、この日はとても充実した1日でした。 


次の日に続きます。







夏休みの観望会、今年も色々ありそうです。まずは第一弾、昨年も行われたグリーンモール山室での観望会です。

実はこの日、台風が東京に接近するかとか言われていて、湿った空気が流れ込み富山も曇りか雨だろうと言われていました。しかも午後3時頃に、開催はするけれど天気が悪そうなのでお話だけになりそう、観望の人は無理して参加しなくていいですよというメールでのお知らせが。なので完全に油断していて、のんびり職場を出ました。しかも空は一面の厚い曇。

ところが車を運転し自宅に近づくにつれ、徐々に晴れてくるではないですか。自宅に着いたらなんと一面の晴れ。しかもこの時すでに19時半過ぎで暗くなって来てしまっています。これはダメだと、急遽3分くらいで夕食をかき込み、下のSukeは行かないというので、上のNatsuだけ誘い、 1分後くらいにはもう会場に向けて出発していました。それでも会場に到着したのは20時頃。すでにお客さんもたくさんいて、観望会もとっくに始まっているような状況です。そんな中、焦りながら荷物を運んで早速のセットアップです。

今回は原村の時と同じ、タカハシの60mmのFS-60CBをAZ-GTiに載せ、ASI294MCで電視観望です。自分でも驚いたのは、設置を始めて5分後にはすでにM57を見せていたことでした。設置している最中から子供達が寄って来て「どこから覗くの」と言いながら並び始めたので「これはみんなで見えるので、覗かなくていいし、並ばなくてもいいよ、あと少し時間がかかるから他を見て来てね」と言いながら、すぐに1スターアラインメントを木星で済ませ、そのままM57を導入。その子達が他に行く間も無く電視観望を始めることができました。このセットアップの速さは特筆ものです。軽量ということも効いているでしょうが、水平さえ合わせてしまえば(ものすごく重要です)、本当に一発でアラインメント終了で、その後、即自動導入が可能です。

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昨年は雲で結局電視観望は厳しかったのですが、今年は少なくとも到着してからしばらくの間は、まだ晴れ間が見えていました。夏の大三角もはっきり見えていて、こと座のベガを説明しながら、M57を導入しました。M57を入れた時に、さすがに街中でこんな星雲が、しかも色付きで見えるとは誰も思っていなかったのでしょう。特に小さい子はものすごく驚いていたようで、宇宙にこんな綺麗なものがあるのがびっくりだったようです。超新星爆発の残骸だとか、その残骸が球状に広がっていて一方向から見てるからリング状に見えるんだとか、いろんな話をしました。気づくと周りには人だかりができていました。

富山といえども街中のショッピングモールの駐車場なので、周りは相当明るい状況です。惑星や、ちょうどその時流れたISSはよく見えますが、その他の星は2等星も見えるかどうかというくらいです。そんな中でM27を入れましたが、亜鈴状の形もよくわかりますし、十分に色がついて見えていました。街中でも、電視観望は十分すぎるほど活用できることがわかりました。

晴れていた空もだんだん曇り始めてきました。それでも雲越しにM13の球状星団を入れた時には、みなさんから「きれーい、星がたくさんあるー!」など、感嘆の声が上がっていました。雲が多少あっても、薄曇りなら十分に見ることができます。

最後の方はほぼ全面が雲に覆われてきて、かろうじて一つだけ見える木星を入れて、少し解像度が悪かったので3倍のバローを入れて、縞をなんとか見ることができました。縞の数を一緒に数えたりと、お客さんたちと楽しいやり取りをすることができました。木星の縞が見えるくらい拡大すると、さすがに流れていきますが、これは水平の精度が足りないのに1スターアラインメントでごまかしてしまったからでしょう。こんなレベルの合わせ方でも自動導入でキチンと毎回画面の中に入ってくるので、ほとんど困ることはありません。

今日はいつものSukeがいないので、NatsuにSCOPETECHをまかせていました。会場に来ていた子供達に自由に望遠鏡を、自分でする導入も含めて触ってもらっていました。やはり雲のせいでしょうか、SCOPETECHは木星の縞はかなり厳しかったみたいです。他の方のより口径の大きい望遠鏡だと、同じ時刻でも縞まではっきり見てていたそうです。Natsuに言わせると子供達の反応がとても可愛かったようで、1時間ずっと面倒を見てくれていました。

色々焦っていたので、他の方の機材を見る余裕もなかったのと、今回写真を全く撮っていなかったのに後で気づきました。なので今回は写真なしなのですが、とにかくAZ-GTiを使ったシステムのセットアップの速さに驚かされた観望会でした。観望会が終わってから、なぜか主催者の方とUFOやオカルトネタで異常に盛り上がるなど、去年に引き続き、楽しい観望会となりました。


昨年に引きつづ、2018年の今年も8月3日金曜日の朝、自宅を出発し、長野県の原村の星まつり会場になっている八ヶ岳自然文化園に向かいました。早いものでもう3度目の参加になりますが、今年は珍しく妻もついてくるというので、初の家族4人での星まつり参加になります。


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いつもは食事はほとんどコンビニ弁当なのですが、妻もいることですし、最初の食事はちょっと豪華に諏訪湖SAで取ってからいきました。そんなこともあり、昨年は午前9時頃会場に着いてガラガラだったのですが、今年はある意味完全に油断していて12時半頃に着いたらもうすでに駐車場は満車でした。

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係員によると、満車になったばかりだからそのうち空くので待っているといいと言われ、一番下の観望エリアの手前くらいまで移動。しばらく待っていたのですが全然開く様子がありません。ちょうどそこに、昨年ドブつながりでお会いしたYさん達の姿が見えたので車の窓を開けて挨拶すると、「観望エリアに入って下さいよ」とのお誘いが。今回は昼間は太陽電視観望と夜間も電視観望を披露しようと思っていたのですが、それでも観望エリアのマニア度は相当でかなり敷居が高く、少し戸惑ってしまいました。それでも誘われるがままに、一番階下の観望エリアの奥の方に車いれさせてもらい、なんとか場所を確保することができました。車を降りて、早速観望エリアに行くと何人かの顔見知りの方と早速会うことができました。このブログが縁でお会いしたドブ使いのHさん、昨年の原村の夜に議論したFさん、またたくさんの星仲間とうれしい再会です。特にFさんのMarkXはエンコーダーを自分で改造して取り付けたというものを早速見せていただきました。相変わらずMarkXの青はカッコいいです。

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旧タカハシ色の円盤がエンコーダだそうです。
赤緯の方は自作のアルミアダプターで
少し浮かして鏡筒を固定しているとのことです。

その足で少しだけ会場を回ると、まだ空いているお店は準備を始めているところを含めても半分くらいでしょうか。ひとつ面白いものがありました。昨年目玉商品で出たPENTAXの150mmの超重量級鏡筒が、なんとカーボン鏡筒になり重さ10kg台になったそうです。昨年持ち帰る時は何人もの人で運んでいたのですが、改造後のものは一人で持ち運びが可能だそうです。当時のPENTAXの設計図を入手して、遮光板も元と同じ位置にしたそうなので、見え味も保たれているとのことです。

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PENTAXの文字が見えます。

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こちらにもPENTAXの文字が。
これは元の鏡筒から読み取ってステッカー化したものだそうです。


その後すぐに車のところに戻りましたが、せっかくの観望エリア、張り切ってセットアップを始めました。まずは昼間なので、太陽用のセットアップです。今年は太陽を2月くらいから始めていて、PSTをジャンクで購入、分解能を求めて魔改造、最後は口径10cmのPSTとなったので、星まつりで披露する機材としても面白いものかと思っていました。さらにこのセットアップで太陽で電視観望を試みて、興味がある方に見てもらおうと思いました。

機材ですが、PSTの対物レンズ側を外したもので、エタロン部と焦点合わせ用のペンタプリズム部接眼部のみを使います。鏡筒は元の40mmだと分解能が口径で制限されてしまうので、国際光器の口径100mm、焦点距離1000mmのアクロマート、マゼラン102Mを無理やり取り付けています。赤道儀はAdvanced VX。昼は真極軸が取れないので、三脚の水平をできるだけとってソーラーシステムアラインメントで太陽を初期導入すると、そこそこの精度で追尾してくれます。

セットアップは特に問題なく完了。でも暑い暑い。標高1300mくらいらしいのですが、とてつもなく暑いです。炎天下では明るすぎてPCの画面が見えないので、布を車のトランクのドアのところに取り付けカーテン状にして影を作ります。日陰にさえなってしまえば意外なほど暑さが和らぐのはやはり高原のせいなのでしょうか。

セットアップをしている最中から太陽Hαに興味のある方が次々やって来ました。普段からブログを見ていただいている方でこの魔改造器を知っている方もいましたし、20cmでフィルターを割った話をしてほしぞloveログだと認識された方もいました。でも基本的にPSTを大口径に改造したものを見るのは初めてで、話してみるとやはり太陽をやっている方が多く、PSTのオリジナルの口径の4cmでの分解能不足で満足していない方も多いみたいでした。

皆さんやはり、どうやって10cmにしたのか興味津々で、私の超適当な隙間が空いている接続部を見せると、むしろ「あ、こんな方法もあるのか」と驚かれているようでした。とにかくポイントは、エタロンで平行光を作るためのレンズがF10の鏡筒を要求するので、口径を大きくしてもF10を保つのが必要なこと。もう一つはエタロンが焦点位置より10数cm前に来なくてはいけないので、元から付いていたフォーカサーを外したこと、の2点です。あと、私と同様にPSTのオリジナルの鏡筒を外すのにものすごく苦労して、結局外せなかったという方が何人かいました。おそらく接着剤のせいかと思われます。

もう一つ、何人かの方から同じ話が出たのが、PSTの対物レンズが赤く錆びたようになってしまったという件です。これはPSTの初期の頃のバージョンのも問題点の一つで、対物レンズにERFのコーティングを施していて、それが劣化したものです。これを回復するのは難しいと思われるのですが「あきらめて大口径化してしまえば元の対物レンズは使わなくて済みますよ」とか話していました。その代わりERFに相当するものが必要になります。現行のPSTは接眼部にφ10mm程度のERFが入っていますが、これの代替品と思われるものが入手できますので、それを使えば問題なくなります。PSTをかなり初期の頃に手に入れた方も結構いたそうで、値段も今よりだいぶん安かったとのこと。当時7-8万円くらいだったそうです。

鏡筒はアポクロマートのような高価なものは必要なく、アクロマートクラスで十分です。それよりも普通はエタロンの平行度の悪さで性能が制限されるので、中心とかのいい部分だけ見えればよく、安い鏡筒でも十分な分解能向上の恩恵を得ることができます。と、こんなことも話したりして、やはり同じ太陽趣味の方達、会話がすごく盛り上がりました。

さて、太陽の電視観望ですが、おそらく観望会を想定して太陽のHαをPC状で見せるというようなことをやった例はあまりないのかと思われます。下の写真は次の日の午前に撮ったものですが、プロミネンスやプラージュが見えているPCの画面をiphoneで写してみました。

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周りが明るく、反射光がPCの画面に写り込んで多少わかりにくいのですが、実際には太陽Hαがこれだけ分解能よく鮮明に、リアルタイム(露光時間が20msとかなので、星雲との時とは違い完全にリアルタイムです。)で見えるのは、皆さん一様に感心されたようで、昼間の観望会などのネタに十分なりそうな感触でした。

途中から、志摩でお会い(正確には過去に会っていたけれど、この時初めてお互い認識したという意味)して、自宅にまで来てくれたAさんが仕事を終えて到着しました。Aさんは昨年の原村星祭りで、私とFさんと議論になった時に助け舟を出してくれていて、その時はまだ誰か認識できずに、しかも暗いので顔もわからなかったのですが、あとで聞いたらAさんだったという経緯があります。なので、Aさんとは原村つながりで、それ以降何度かご一緒し、一年経ったということになります。Aさんと一緒に夜の電視観望を試したのですが、そのことは後半の記事に書きたいと思います。

そういえばセットアップと太陽電視観望に夢中で子供達のことを全く気にしていませんでしたが、二人とも紙飛行機ブースに入り浸っていたみたいです。おととし初めて原村星まつりに参加した時に、子供がすごくお世話になって、また今年もお会いすることができました。ずっと放っておいしまったので大丈夫かと思ったのですが、二人ともものすごく楽しかったということで、まあいいでしょう。さらに、昨年もこの会場で会ったという、Natsuと同じ中2の滋賀から来たY君という子と、紙飛行機も含めてずっと3人で行動していたみたいです。夕食は売店で売っていたカレーを私とAさん、NatsuとSuke、あとY君で一緒に食べました。あとからY君一家が夜の電視観望のところに遊びに来てくれました。この話も後半で。

そうそう、初参加の妻のことを書き忘れていました。昼間は暑さで木陰の椅子に座ってグデーっとしていたみたいですが、今回は妻のみホテルをとってあります。折りたたみ自転車を持って来ているので、車を出さなくていいので便利です。ホテルは歩くと大変ですが、自転車の距離圏内。夕食の時間になる前に早々と会場を去っていきました。ちなみに残された3人は車中泊です。


続きはこちらの後半になります。



娘のNatsuが自由研究ネタに火星を見たいというので付き合いました。昨日の大観望会できちんとまとめておけばいいのにとか思いましたが、まあ仕方ありません。

とりあえず最初は気軽にSukeの愛機SCOPETECHで見たのですが、焦点距離800mmで20mmのアイピースだと小さすぎ、6.3mmでやっと面積の中を見るくらいにできました。それでもやはり赤一色。火星フィルターも焼け石に水でやはり効果はありません。スケッチしようとしていたのですが、「赤丸で何を書けばいいのけ?」とあきらめ気味。

仕方ないのでC8でもう少し見えないかと頑張りましたが、眼視ではやはりどうしても縞があるようには見えません。火星フィルターを入れてなんか中心に黒いものが見えるような、見えないような、でもやっぱり気のせいかな?というのも、前回と変わらずでした。

どうしようもないので、結局CMOSカメラを持ち出すことになりました。 さすがにCMOSカメラで見るときちんと黒い部分が見えます。PCの画面をスマホで撮影して満足したみたいです。スケッチは結局写真を写すのかな?

並行してもう一つ自由研究ネタを進めているみたいです。自宅から天の川を、愛機X7で30分ごとに撮り続け、夜が更けるにつれて暗くなっていくのと、月明かりが22時頃から出てくるので、それで天の川がどれくらい見えかたがわかるかを調べるみたいです。午前1時になった今も撮り続けていますが、もう相当眠そうです。「もう寝たら」とか声をかけたら、意地になって「朝まで撮る」とか言っています。もうそろそろ寝ればいいのにと、親心には思ってしまいます。


私はついでに土星と火星の撮影。なんか思ったより綺麗に出ます。シンチレーションがいいのでしょうか。相変わらずC8とASI224MCでのお気軽撮影ですが、土星は今までのベストが去年の牛岳での撮影なので、パッと見ただけで今回が完全に自己ベストです。

2018-08-01-1347_2-RGB_lapl8_ap16_RS_PS_RS_RS
富山県富山市下大久保 2018/8/1 22:46
C8 + X-Cel LX 3x Barlow + CGEM II + ZWO ASI224MC
F30, 20.0ms, 50fps, gain 420/600, 2500/5000 frames

初めてカッシーニの間隙から後ろの中心星が少しだけですが映りました。これも目標の一つでした。極の形はまだですが、いつか目指したいと思います。ちなみにASI290MMでL画像も撮ったのですが、いまいちカラーとあまり変わらないようで、撮影した画像はお蔵入りです。以前の解析だと、確かに口径20cmの場合ASI224MCで十分解像度なはずなので、差が出ないのは当たり前なのかもしれませんが、少し残念です。

火星はというと、多分ピンボケだったのでしょうか、片側が二重になってしまいました。チェックしたら動画の時点で2重っぽく見えていたので、画像処理ではどうにもなりませんでした。模様のほうは画像処理の慣れのおかげが、少し細かくなった気がします。

2018-08-01-1330_0-L_lapl8_ap11_RS_RGB
富山県富山市下大久保 2018/8/1 22:29
C8 + X-Cel LX 3x Barlow + CGEM II + ZWO ASI224MC
F30, 5.0ms, 127fps, gain 300/600, 2500/5000 frames

あさって金曜の朝に原村星まつりに向けて出発なので、明日は荷物の詰め込みです。今年は昼は10cmのPSTと、夜はAZ-TZiの電視観望かと思っています。
 

今日は7月31日、火星の最接近です。各地で観望会が行われていることと思います。富山も多分にもれず、科学博物館による大観望会が開かれました。来客数はきちんと数えていないですが、20時からの1時間で300人を超えたというので、22時までだと500人くらいかと思います。

さすがにこれだけの人数だとなかなかさばき切れないので、というよりも駐車場が溢れかえるので、望遠鏡を覗いた人から「火星大接近2018観察証明書」を受け取り、帰っていくような仕組みのようです。

県天からは会長のKさんはじめ、いつもの主力メンバーを中心に、10台程度の望遠鏡が並んだでしょうか。かくいう私も昨日準備したC8で参戦し、しかも今回は、他に惑星専門の人もいなかったせいか、CMOSカメラの映像を大型プロジェクターに映し出すという大役を担うことになってしまいました。平日で仕事のため少し遅れて19時近くに到着したので、ほとんどのメンバーの望遠鏡は既に出ていて、あとは自分の準備ばかりで、他のメンバーの様子を伺っている暇もないくらいでした。

というのも、プロジェクターの入力がVGAだったのですが、私は普段Macで、CMOSカメラを使うときはBootCampからWindowsを立ち上げています。この状態で外部モニターをつなぐのは、実はHDMIしかやったことがないということに、なんとその場でやっと気づきました。もちろんVGAアダプターは持っています。でもこれWindowsではうまく動かないみたいです。とにかくWindowsからプロジェクターを認識しないので、仕方なくMacを立ち上げ直し、まずはケーブルとかの接続がうまくいっているかの確認。Macからだと問題なくプロジェクターに映し出されるので、やはりアダプターはWindowsから動かないと判断。その後VirtualBoxからWindowsを仮想で立ち上げてカメラを認識させました。ラッキーだったことに土壇場でやった仮想からのカメラの接続も、きちんと認識されて、無事にWindowsの画面をプロジェクターに映し出すことができました。ただし負荷が大きくなるとカメラの画面の更新度が遅くなるみたいです。

かなり焦ってしまってヒヤヒヤでしたが、映し出した後は特に問題なく、火星が出て来るまでは木星や土星を導入して、大スクリーンに映し出しました。今回カメラはASI294MCを使いました。広角で見えるので、焦点距離2000mmでもそこそこ簡単に導入できますし、多少極軸が狂っていても、ずれて画面がから飛び出すこともありません。ただ、拡大しすぎるとさすがにジャギーが目立つので、途中3倍のバローレンズを入れたりしました。

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忙しくて、気づいたら撮っていた写真はこれ一枚でした。

やっと落ち着いて、ふとまわりを見てみると、ものすごく長い行列ができています。一列に並んで、10台くらいの望遠鏡で、空いた望遠鏡が出ると順番に見に行きます。ですが、見た人から順に証明書をもらうというものなので、火星が出ていないと全然列が進まないのです。しかも火星は前半はまだ多少顔を出しましたが、後半21時過ぎくらいからでしょうか、雲に隠れて全く見えなくなってしまいました。なので列がなかなか進まなく、長蛇の列ができてしまいます。そう言った意味でも、大スクリーンは列にいる間も見ることができるので、多少のヘルプになったかと思います。同時に、天文台職員さんの解説があったりするので、意外に飽きずに並んでいることができていたみたいです。

実は要領のいいお客さんは、列に並ばずに私の周りにずっといて、PCの画面を見ながら色々、私とも会話を楽しみながらまったり過ごしていました。CMOSカメラではかなり拡大できるので、土星の輪も、カッシーニの間隙も、火星の縞もその場である意味解説付きで見ることができます。画面をスマホのカメラで撮る人もたくさんいました。その時の様子も大スクリーンには映し出されるのですが、その時の会話はその場にいた人とのみでした。意外にマイクとスピーカーで流したら、面白い会話になるかもしれません。あ、でも導入がうまくいかなくて戸惑っていた時のも全部流れると、さすがに恥ずかしいですね。こんなトラブルの時、この間家に来たY君が手伝ってくれました。Y君とはコスモス天文台の時もそうですが、イベントでちょくちょく会うことができます。原村も行くとのことなので、また週末に会うことになります。

途中少し休憩してSukeを見に行くと、何とそこにもまたメインの列とは別の長蛇の列が。愛機SCOPETECHで、経緯台の微動ハンドルのみで、ものすごい数のお客さんをさばいています。多分一人で100人以上に見せていると思います。自分の望遠鏡で慣れているとはいえ、ひたすらズレを経緯台で追いかけるのは並大抵ではありません。解説もうまくできているようで、さすがに今回は少し感心しました。と思ったら、最後にスタッフに配られたアイスを食べまったらしく、「5本も食べたんだって!?」と聞いたら「5本は食べてない!」とのこと。一人で4本も食べたみたいです。相変わらずアホ丸出しです。

いつもの仲のいいMさん一家や、Sさん一家も来ていて、Natsuもみんなと話せて十分楽しめたみたいです。Sukeの学校の友達も来ていたみたいですが、Sukeはずっと忙しくて相手ができなかったみたいで、ちょっと残念がっていました。

さすがに大観望会の名にふさわしく、富山でこれだけの天文に興味を持ってくれている人がいるとわかっただけでも、お手伝いした甲斐がありました。私の中で観望会は、星を楽しむことの結構な部分(30%くらいか?)を占めています。今回もとても楽しかったですし、すごくやりがいもありました。子供達の夏休のイベントの一つにもなりました。夏はまた時間の許す限り、イベントなど手伝おうと思います。

追記: 今回撮影した映像がKNBテレビのニュースで使われました。昼間と夕方流れたようです。私は夕方のものは生で見ることができました。

7月31日は火星大接近。地元の富山市科学博物館でも大観望会が開かれます。

私もC8を持って参戦するため、前日に実際の機材をセットして最終チェックです。最近はMEADEの250mmをずっと触っていたので、C8は久しぶりです。とにかく軽い。20cmと口径は少し落ちますが、 随分と軽く感じます。あと、MEADEよりよく見える気がします。多分解像度の差ではなくて、光軸調整なのかと思いますが、未だにMEADEで満足に光軸が合ったと思えたことがありません。一方C8はかなり以前に気合を入れて合わせて綺麗に見えて以来、ほとんど微調整のみです。今回アイピースで見ても、星々がものすごくシャープに見えました。

この日はシーイングが良かったのもあるのでしょう。肝心の火星も綺麗見えていました。ASI224MCでちょっとだけ撮影してみましたが、砂嵐の影響がまだあるにもかかわらず、だいぶん模様が出ました。さすが最接近時です。結構気楽に撮ったのですが、私の中ではこれまででベストの火星です。

2018-07-30-1441_9-L_lapl8_ap20_RS
富山県富山市下大久保 2018/7/30 23:42
C8 + X-Cel LX 3x Barlow + CGEM II  + ZWO ASI224MC
F30, 5.0ms, 70fps, gain 330/600, 2500/5000 frames

それでも眼視だと模様を見るのは辛く、本当にうっすらと何か黒っぽいところがあるかな?でも気のせいかな?といったところで、やはり砂嵐の影響はまだまだ出ているようです。

ついでにせっかくなので、先日購入したCelestronのMars Observing Filterを試してみました。 まずは眼視です。全体が紫っぽくなるのは、緑波長を透過させないというフィルターそのものの特性です。肝心の火星の模様ですが、フィルターなしで見えなかったのが、フィルターをつけると期待も混じってかほんの心持ち黒っぽくなるような気もしました。でもまあ、はっきり言ってしまうと誤差の範囲かと思います。そもそも3倍バローと20mmのアイピースで見ていたのですが、まだ明るすぎる気がします。模様が薄いので明るさに負けていると言うような意味です。

一方CMOSカメラにこの火星フィルターを取り付けて見てみました。比較してみます。最初がフィルターなし。
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次がフィルターありです。
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画面を撮影したものを比べても分かる通り、CMOSカメラの場合はフィルターをつけた方が明らかに黒い模様が見えやすくなったと「最初は」思いました。それでも、やはりこのフィルターは本質的には緑を落としてコントラストを上げているので、フィルターなしでCMOSカメラのカラーバランスを崩して緑を相対的に減らすと、同じようにコントラストが上がって見えます。また、フィルターをつけた状態で、カラーバランスをいじって相対的に緑をあげると、やはり同様に見にくくなります。

ここで色々と考えさせられてしまいました。まずカメラは人間の目に比べて圧倒的に多機能です。
  • 光を蓄積することができる
  • 光を減らすこともできる
  • 色に対して感度がいい
  • 色のバランスを変えることができる
などです。その代わりにピクセル分解能からくる制限で
  • シャープさを失う
と言う決定的な弱点もあります。
  • ダイナミックレンジが小さい
と言うのも弱点の一つでしょう。

一方、人間の目はなかなか調整が効きません。今回の火星観測フィルターを使うことで、人間の目に対して、ある特定の波長の透過率を変える機能を手に入れることができ、色のバランスを変えて、結果としてコントラストを上げていると言うわけです。そこでなのですが、果たしてこの「見やすくするためにカラーバランスを変える」のはアリなのか?と言うのが今回考えさせられたことです。

多分普通は、カメラを使った天体の撮影でカラーバランスが取れていない場合、おそらく非難ゴウゴウでしょう。実際、カラーバランスが取れていないのと、カラーバランスをあえて崩すのは違うことかと思います。なので疑問としては、「カメラでカラーバランスを変えてまで写りを良くするのはアリか?」ということなのかと思いますが、眼視でこれが認められるならば、カメラでも認めざるを得ないのではと言うしかないと思います。もちろん撮影をして残るような画像のカラーバランスがずれているのはあまりいただけないですが、普通の観望会でのアイピースを使った観望や電視観望で一時的に見るときに、カラーバランスをずらしても見やすくするのはアリなのだと思わされた一件でした。

今書いてて思いましたが、この考えがSAOカラー合成とかにつながるのでしょうかね?なんかちょっとフィルターを使った撮影も興味が出てきました。


とりあえず結論としては、電視に使うCMOSカメラは高機能すぎて、火星フィルターでできるようなことは標準の機能でできてしまう。なので、この火星フィルターは眼視限定ということが言えると思います。

あと、どうもこの火星フィルターは(一部の波長を)「暗くする」ことでコントラストを上げているので、明るすぎる鏡筒よりも、もう少し口径の小さい屈折とかで見る方が適しているのかもしれません。本番の観望会では、SukeがSCOPETECHの6cmを持っていくので、意外にそちらの方がこのフィルターが生きるのかもと推測しました。今晩試してみます。


 

つい先日KYOEIで購入してきたAZ-GTiのファーストテストです。

とりあえず試した感触を一言で言うと、これものすごくいいです。前回の記事の繰り返しになりますが、
  • 軽くてコンパクト
  • 安価(実売3万円程度)
  • ワイヤレスでのコントロール
  • 自動導入可能
  • 電池駆動可能
と、カタログなどからわかるスペックだけでも電視観望に十分使えそうです。

実際のテストですが、この日は日曜日、月食の興奮も冷めやらぬ満月のわずか2日後で、あいにくまだまだ空は明るすぎるので、機材テストにはもってこいでしょう。


器材などの準備

AZ-GTiを日本で購入した場合、サイトロンジャパンが付属した日本語のマニュアルが同封されるようです。マニュアルをよく読んで、まずは事前準備とし必要な物は
  • 単3電池8本を入れることと、
  • コントローラーとしてスマホかタブレット端末を用意しておくこと
くらいでしょうか。あ、もちろん鏡筒とか、アイピースとか、カメラは必要ですよ。

あらかじめスマホやタブレットにアプリをインストールしておきます。アプリはSynScanという名前で無料、Pro版と簡易版があるようです。今回はPro版を使ってみました。

私は今回は三脚とハーフピラーが無い、経緯台単体バージョンを買いましたが、ハーフピラーは秀逸だそうです。そもそもアリミゾ部分が経緯台本体からあまり離れていないため、鏡筒の高さや長さによっては下の三脚に当たってしまう恐れがあります。ハーフピラーはこの干渉を防ぐためにセット販売しているとのことです。しかも強度が相当あるとのことで、これ単体でも手に入れておく価値があったかもしれません。セット付属の三脚は一般的なもので、もしかしたら少し弱いかもという話でした。

今回のセットアップはAZ-GTiをGitzo GT3840Cをシステマティック化した三脚に載せています。鏡筒は電視観望用にFS-60CBに、CMOSカメラでASI294MCを取り付けています。

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上の写真を見てもわかりますが、ものすごくコンパクトになってかなりいい感じです。

私の場合は下の写真にあるように、アリガタプレートからアルカスイス互換プレートに変換するためのアダプターをつけているので、鏡筒がアリミゾから少し浮いた状態になっているため、三脚との干渉はあまり問題になりませんでした。それでも、もっと安定度を求めるためにGitzo三脚をさらに開いて使おうとすると、カメラ部分などが当たってしまうかもしれません。なので、ハーフピラーは持っておいてもよかったかもしれません。

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初期セットアップ

最初のセットアップポジションは、鏡筒を水平にして、さらに鏡筒が北に向くようにします。これがAZ-GTiのデフォルトの初期位置です。MEADEのEXT-60ATとかも同じような方式をとっていました。

その際、AZ-GTiの上部についている水準器を見て水平をきちんととることが初期アラインメント、ひいては自動導入にとって重要になります。これが狂うと、初期アラインメント時に星を最初に視野に入れるのにズレが出てしまい、星が見つからない、補正が大きくなることなどにつながります。水準器を見て少なくとも泡が中心に来るくらいまでは、一番最初に水平度を合わせるのがコツかと思います。

もし鏡筒側に水準器がついていると、さらにいいかもしれません。私の場合は下の写真のようにアルカスイス互換アダプターについている水準器を利用して、初期アラインメント前に鏡筒の初期水平度をとっています。これによって初期アラインメントの一発目の星の導入確率がかなり上がりました。

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北向きにする際に、どちら向きに望遠鏡をセットすればいいのか最初戸惑いました。AZ-GTiに対して右に鏡筒の先をつけるのか、左に鏡筒をつけるのか2つの自由度があります。マニュアルを見れば一発なのですが、AZ-GTiがL字に見える方向から見ると、鏡筒のアイピース側が手前に来るように(2018/10/24追記: ファームウェアを赤道儀にもなるバージョンに変更すると、経緯台モードで使うときにこの向きが逆になるようです)取り付けます。これを間違えると、初期アラインメント時に鏡筒の先が下を向いていくことでしょう。



接続開始

さて接続ですが、AZ-GTiの本体の電源を入れて、AZ-GTiが持っているルーターのWi-Fiにスマホやタブレットから接続します。この際、スマホやタブレットの方であらかじめWi-Fiの接続先をAZ-GTiのルーターの方に「先に」接続しておかなければ、いくらアプリでAZ-GTiに接続しようとしても、接続することができないので注意です。アプリ側でいったんAZ-GTiと接続が確立すると、アラインメントなどの操作ができるようになります。またパスワードなどの設定も、いったん接続が確立した後に「設定」アイコンからできるようです。パスワードを設定しておかないと、アプリを稼働させているほかの人からも簡単に接続されてしまうので、誤動作を防ぐためにも注意が必要です。

アプリはきちんと日本語化されているので、あまり戸惑うことはないでしょう。アプリを使って実感したのは、スマホ側の時刻や位置情報をそのまま使うので、通常の赤道儀の初期アラインメント時にあるような、緯度経度設定だとか時刻設定を全くすることなく、自動的に設定されるのがものすごく楽なことです。



初期アラインメント

自動導入の準備として初期アラインメントが必要になります。「アラインメント」アイコンをクリックします。経緯台なので、赤道儀の場合と違って極軸合わせは必要ありません。これは初心者にとっては大きなアドバンテージになると思います。アラインメント方法は、通常の2スターアラインメントに加え、簡易な1スターアラインメント、精度が上がる3スターアラインメントなどが用意されています。

1スターアラインメントは本体の水平度(鏡筒の水平度の誤差は最初の導入の時に打ち消してくれる)の精度がそのまま自動導入精度につながるので注意が必要です。水平度さえ出ていれば、後は方角の誤差のみなので、適当に左右に振ってやればターゲットが見つかるはずです。実際の操作は「1スターアラインメント」アイコンを押してから、ターゲットの星がリストアップされるので一つ選びます。「アラインメントをはじめる」ボタンを押すとすぐに導入を開始します。いったんモーターが止まったら、ターゲットが視野の中に入っているか確認します。視野の中にターゲット天体があれば、そのまま視野の真ん中まで矢印ボタンで持っていきます。視野に入っていなければ、少し大きめに動かして視野に入ることを確認して、うまく真ん中に持ってきます。

真ん中までターゲットを持ってこれたら、矢印ボタンすぐ上の丸星マークのボタンを押します。この時、丸星マークがうまく押せない時がありますが、これはバックラッシュが残っているからで、矢印ボタンをよく見ると淡く色がついて点滅しているのに気づくと思います。この点滅している方向をクリックすると、バックラッシュが除去でき、やっと丸星ボタンが押せるようになります。なかなか芸が細かいですね。

木星で1スターアランメンントを試して、土星とか星を自動導入してみましたが、水平度が出ていればそこそこの精度で実用になります。逆に水平が出ていないと、最初にターゲットを入れるのも大変ですし、それ以降の自動導入の精度が全く出ません。なので水平に自信がない場合には、ワンスターアラインメントは避けて、これ以降の複数の星でのアラインメントにすべきでしょう。

アラインメントの2つ目にブライトスターアラインメントとありますが、これは最初に鏡筒を北向きに合わせる必要がない代わりに、一つ目の星をマニュアルで矢印ボタンを使って導入する必要があります。ある意味、これでマウントに方角を教えているような方法になります。この場合、ターゲットの天体の名前と、実際にその天体が空のどこにあるかを知っていなくてはならないので、初心者にはちょっと大変かもしれません。一つ目がマニュアル導入でうまく入ってくれれば、二つ目の星は自動導入でそこそこの位置に入れてくれはずです。が、これも水平度が出ていないとずれてしまうので、ここでも水平度はかなり重要ということになります。

北の方角をあらかじめそこそこ出しているなら、次の2スターアラインメントのほうが、一つ目の星から自動導入してくれるので簡単かと思います。ブライトスターアラインメントとの違いはそこだけで、私は2スターアラインメントのほうがやりやすいと感じました。

肝心の自動導入の精度ですが、結論としては2スターアラインメントで電視観望程度ではもう十分な精度で天体を導入してくれます。3スターアラインメントは撮影とかも見据えたよほどの時しか使わないかもしれません。


コントロールボタンに対する反応も普通のハンディコントローラーに比べて全く遜色ありません。Wi-Fi経由での応答なので、最初反応速度の遅延などを心配していましたが、そんな心配は全く杞憂でした。しかも、ボタンを押してモーターを回した後に、ボタンが点滅するバックラッシュ解消機能なんかは、コントローラーソフトが容易に開発書き換えできる環境が構築されているからでしょう。あと、コントロールボタンに斜めがあるのも便利です。両軸を同時に動かしてくれます。

アラインメントを何度か試すときに、最初のデフォルトのポジションに戻す機能があるといいなと思いました (追記: コメントで彰ちゃんが教えてくれました。「ユーティリティ」の『ハイバネート」の中にあります。)。でもこのホームポジション機能は簡単に作ることができることがわかりました。「ユーザーオブジェクト」アイコンをクリックして、例えば「地上」で「軸1」と「軸2」に「0」度「0」分「0」秒を両軸とも入れてしまい、名前を適当に「ホームポジション」などとつけて保存しておけば、できた「ホームポジション」位置を押すだけで自動的に戻ることができるようになります。まだアプリを触り切っていないので、もしかしたら元々ホームポジションに戻る機能がどこかにあるかもしれませんが、このような機能が簡単に追加できるということは、操作性もかなりこなれていると言えるのかと思います。素晴らしいです。



いよいよ自動導入

自動導入は「天体」アイコンか、「ディープスカイ」アイコンを押します。指示に従っていけば特に迷うことなく、目的の天体を導入できることでしょう。自動導入ができるようになればあとは普通に観望を始めるだけです。導入速度も速く、精度も十分なので、純粋に天体を楽しむことができるでしょう。

(追記: 自動導入後、星がどんどんずれていくというケースが多発しているようです。解決策は2通りで、
  • 導入後、「さらに」を押して「ポイント&トラック」を押すか、
  • 「アドバンスト」「アドバンスト」の「ガイディングレート」を「恒星時」にして、「ユーティリティー」「追尾」を「恒星時」にする
のいずれかです。「ガイディングレート」や「「追尾」は電源を切ったりすると勝手に変更されていることがよくあるので、毎回チェックしたほうがいいかもしれません。)


導入時に気づいたことを少しだけ書いておきます。

まず、M57を導入しようとしたのですが、「導入」ボタンを押すことができずに、「さらに」というボタンを押すと「高度制限外」との表示が出て、結局導入することができませんでした。この時M57はほぼ天頂にあったため、何らかの高際に対する制限が存在するものと思われます。→その後、「設定」アイコンから「高度制限」を見たら、75度までに制限されていました。私のセットアップでは90度まででも問題ないので、90度に変更したら天頂付近のものもきちんと導入できるようになりました。

他にも、導入したい天体は「名前が付けられた天体」というリストから選ぶことができます。ところが、これがどういう順番で並べられているのかわからないのと、数が結構多いので、見たい天体を探すのに時間がかかってしまいます。検索機能があるので、ある程度名前を知っていたら検索してしまったほうが早いかもしれません。

-> もう少し落ち着いて見てみたら、明るさ順か名前順ということがわかりました。リストを表示している際に、右上の3本線の設定アイコンを押すと、並べ替えができます。また、フィルターを使うことである程度範囲を絞ることもできます。でも、なんでわかりにくかったかがわかりました。中途半端に日本語化されているからです。日本語化されているのは有名どころのごく一部で、まだかなりの数の天体名が英語のままです。英語の名前はそもそも知っているのに英語名だからわからないのか、そもそも全く知らないものなのかの見分けがパッとつきません。英語名、日本語名が混在していると、名前順にしてもものすごくややこしく見えてしまいます。

-> オススメの設定は、「フィルター」の「光度」の方を押して、「光度フィルター」をオンにして、例えばディープスカイなら「微光天体」を「10」くらいにするのでしょうか。出て来る天体数が制限されて多少見やすくなります。



電視観望のテスト

この日は試しに、AZ-GTiを使って、M27:亜鈴状星雲、三列星雲、M13:球状星団、最後に高度問題が解決できてM57:惑星状星雲とテストしてみました。満月二日後のものすごく明るい中での自宅での電視観望です。相当な悪条件ですが、それでもこれくらいは見えてしまいます。その時の写真をいくつかアップしておきます。

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面白いのは全体画像を見たときです。下の写真はM57を見たときの全画面を表示させてみたときになります。わかりにくいですが、真ん中から少し左に小さなM57が見えています。

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このマウントは経緯台なので、当然星像は回転し続けていきます。SharpCapではリアルタイムでそれらを補正して星像を重ねていくので、回転を補正した様子が画像を見るとわかってしまいます。左と下の端の方の三角の暗い部分がそれにあたります。この場合、時間にして1分程度です。結構な勢いで回転しているのがわかると思います(追記: これ、後から考えたら回転しすぎです。おそらく、AZ-GTiの方のガイドレートが恒星時になっていないために、すごい勢いでずれていっているのですが、SharpCapの自動アラインメントで補正し続けているので、AZ-GTiで追尾のズレに気づいていなかっただけだと思われます。)。SharpCapのアラインメント機能は優秀なので、ほとんど星像がぶれることはありませんが、この回転部分は後からトリミングしなければならないと言うことは覚えておくべきでしょう。当然、長く撮影すればするほど、トリミング部分が大きくなっていきます。



まとめと課題

Sky-Watcherの新製品、AZ-GTiで実際の電視観望と、撮影の可能性くらいまでテストしてみました。とりあえずのファーストテストで判明したのは、そのコンセプトと性能は思った以上で、十分実用的に眼視での観望、もしくは電視観望に対応できそうです。

今回、このAZ-GTiを実際に自分の手で確かめたかった一番の理由が、観望会レベルで電視観望を想定した場合、本当に実戦投入できるかどうかを検証することでした。具体的には、高度な機能よりも、お客さんを待たせることなく、短時間の準備で安定に見てもらえるかということが重要になります。優先度順に書くと
  • 操作はシンプルか
  • ワイヤレスの接続が簡単にすぐにできるか
  • 接続が安定しているか
  • Wi-Fiでコントロールに遅延とかが起きないか
  • 短時間で初期アラインメントができるか
  • 自動導入の精度は十分か
です。結論としては、はっきり言って全て期待以上でした。


一点のみ、安定性に関わる不安がありました。スマホ側が待機状態になると、AZ-GTi接続が途切れることがありました。それでもほとんどの場合は切れることはありません。まだもう少し使い込む必要があるかもしれませんが、不安な点なので、もし再現性があるなら改善要望を出してもいいかもしれません。

同様の問題ですが、見たい天体を選択する最中にエラーメッセージが出て強制終了せざるを得ないことが一度だけありました。

ただ、上記いずれの場合も、現在の位置を本体側で記録しているようで、再度アプリを立ち上げて接続しなおしたときに再アラインメントなどをする必要はなかったので、これはかなり安心しました。もし再アラインメントが必要なら、その都度時間を食ってしまい、観望会での実用度が一気に下がってしまいます。


ごくわずかの不具合が見られましたが、すぐにでも実用レベルで投入しても何の問題もないと言うのが私の結論です。極軸を取る必要がない、操作がスマホを使ってなので、簡単でこなれているなど、初心者にも十分進めることができると思います。電視観望用途ならばベストと言ってもいいくらいの選択かと思います。さっそく今週末の原村に持っていくことに決めました。


最近天文ショップに行っていなかったのですが、久しぶりに関東方面に行く機会があり、少し時間が取れたので秋葉原天文ショップめぐりをしました。



シュミット

秋葉原近辺には3件の天文ショップがあります。まずは御徒町駅で降りてシュミットさん。店長さんとも最近は顔なじみです。ここではセレストロンの火星フィルターを購入しました。アイピースで見るときに火星の模様がコントラストよく、よりはっきり見えるそうです。6千円くらいでそれほど高くないのと、7月31日の火星最接近の時に地元富山の科学博物館で観望会があり、その時に使えればと思ったのが購入動機です。そもそも火星は最接近といっても、土星や木星ほど模様がはっきり見えるわけではなく、さらに大黄雲とよぶ砂嵐で今も模様がほとんど見えない状態が続いています。なので少しでも見えるようにと思ったのです。Cloudy Nightsにもスレッドが立っています。一定の効果はあるような書き込みがあります。さらにシュミットさんのページを見ると他の色もあるみたいですね。リンク先のシュミットの説明でも書いていますし、スレッドの書き込みにもありますが、色によって見えかたや見えやすい場所が変わるとのこと。まあ、実際に自分の目で見て確かめるのが一番でしょう。


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でも実はもう一つの動機があります。電視観望でこの火星フィルターが使えるかどうかの検証です。店長さんの話によると、撮影で試した人がいてそれは流石に厳しかったとのことです。具体的に何がダメだったのかはわからないのと、人によってもどこからがダメだという基準が違うのでなんとも言えないのですが、どうやら波長データを見ると緑部分の透過率をごっそり落としていて、赤と青はほとんど通しているるようです。それでマジェンタ(紫)っぽくなるのでしょう。余分な色を落としているのでトータル的にコントラストが上がるのかと思いますが、撮影しようとするとカラーバランスが崩れて記録されてしまうのではないでしょうか。このあいだの天体望遠鏡博物館でも電視観望で火星を見て模様が見えたので盛り上がったので、多少カラーバランスが崩れたとしても、これでもう少しコントラストよくはっきり見えると観望会に来た人は喜んでくれるかもしれません。

あと、シュミットさんで面白いお客さんがいました。まだ星を初めてわずか一週間という方です。使っている赤道儀はEQ-35で、珍しくモーターなしの微動ハンドルでの使用だそうです。微動ハンドルを触ると揺れてしまうのが目下の悩みで、惑星もすぐに逃げて行ってしまうというので苦労しているとのことです。なのでやっとモーターセットを購入するとのことでした。今は惑星に夢中で、火星フィルターも購入していかれました。この方の話さらに続きます。


スターベース

さて次は順番通りに行けばスターベースさんです。顔なじみのS君もいて、スタックの話とかで少し盛り上がりました。ちょうど原村の準備をしていて、今年はたくさん放出するとのことで期待してしまいます。なので今回は何も購入せずに、原村での掘り出し物をを楽しみにすることにしました。S君と話しているおり、新しいお客さんが来たのでS君が対応に向かうと、なんと先ほどシュミットで会って話した方です。なんとCMOSカメラにも挑戦するとのことで、シュミットの店長さんにスターベースを紹介されたとか。改めて話して見るとなんでEQ-35が微動ハンドルモデルだったかわかりました。なんと最初の赤道儀だけはどうしても微動ハンドルでやってみたかったと。シュミットの店長さんにもさんざん止められたにもかかわらず、それでもこだわりで微動ハンドルにしたとのことで、なかなか面白そうな方です。でも微動ハンドルは一週間で満足して、次はモーターとのこと。今は惑星を見ているだけで面白いが、次は撮影もということで、カメラとバローレンズを一気に購入していかれました。私もかつてそうでしたが、誰もが通る惑星撮影の道を着実に歩んで行っていかれることでしょう。ちょうど星ナビの8月号がまだ店頭にあったので、ついでにこのほしぞloveログが掲載されたことも紹介して、惑星私もたくさん失敗しましたとか話しました。もしこのブログを読んでいただけたら、コメントとかくださると嬉しいです。


キタムラ

そんなこんなで、次はKYOEIに向かいます。と、そのついでにヨドバシの少し手前にあるキタムラでレンズを物色しました。6Dに普段使いできる、二千円程度の超格安の28mm-70mmのF3.5-4.5のジャンクレンズです。前もよく似たもの(EF 28-80mm F3.5-5.6 USM)を同じキタムラで買いましたが、下のSukeに渡したKiss X5天体改造版はレンズが付いていないので、普段使い用に取られてしまいました。安くて古いレンズですが、昼間普通に使うぶんには全く問題なさそうです。

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KYOEI

今日のメインはKYOEIに予約してとっておいてもらったSkyWatcherのAZ-GTiマウントです。三脚とピラーがセットになったものが一般的みたいですが、私は軽量化を図りたいのでマウントのみの購入です。マウントのみの方が入荷数が少なく、最後の一個と言っていました。店頭でも常駐のデモ機を見せてもらいましたが、思ったより小さくて軽くてかなり使いやすそうです。KYOEIのMさんによると導入精度も相当いいとのことで、早く自分でも試してみたいです。

目的はもちろん電視観望。これまで電視観望用にいかに軽量でシンプルで安価な自動導入できるマウントを探し続けて来ました。もともとAdvanced VXで電視を始めましたが、もっと手軽に持ち運びができて、かつ自動導入機能があるものです。これまで購入したのがMEADEのETX-60ATとセレストロンのNexterの架台部分。しかしながらこれらはいずれも中古で、ヤフオクで落としたものです。入手が大変ですし、新品だとたとえあったとしても高価になります。新品ならば、私自身は購入していませんが、Kenkoのスカイエクスプローラー SE-AT100Nはデフォルトでは自動導入はできないのですが、どうにかこうにか改造すると自動導入まで可能になるとのことです。でも改造が必要となるとやはり敷居は高く、なかなか一般の人にはオススメできません。

そんな折のAZ-GTiです。そもそも値段がものすごい。実売3万円です。この値段でよくここまでコンパクトに、自動導入まで詰め込みました。スマホとかタブレットがコントローラーになるというのも今時の流行りで、こういったことを大手メーカーが勧めてくれるのはサポートやソフト開発の面からも非常に心強く、一般の人で天文に興味がある一定層の方達にも十分勧めることができるのではないでしょうか。

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早速Gitzo三脚と合わせてみました。
かなりコンパクトにまとまりそうです。

AZ-GTiは自動導入がありますが経緯台の範疇なので、赤道儀とは違いカメラなどで撮影をしようとすると、星像が回転してしまいます(ファームウェアアップデートでAZ-GTiを赤道儀モードで動かすことも可能らしいです。)。ところがSharpCapのアラインメント機能は回転も補正してリアルタイムで星を重ねてくれるので、星像が流れないくらいの短時間露光にして撮影してスタックすれば、長時間露光と同じように撮影することもできます。読み出しノイズの点だけ不利になりますが、それでもガイドさえ必要なくなるという手軽さを考えれば、十分実用になるかもしれません。実際KYOEIのMさんはこの手法で綺麗に星団を撮影したものを見せてくれました。ここら辺のこともいずれ試してレポートしたいと思います。


さて、昨日は皆既日食、今日は曇りと、せっかく購入した新アイテムもまだ試すことができません。自分で色々試してみて、電視観望に実践レベルで使えそうかどうか、いい所、ダメな所も含めてまた報告したいと思います。










 

7月28日未明は、今年2回目の皆既月食。でも日本では明け方近くになってしまい、低高度になるので条件は悪く、しかも台風接近中ともう完全に諦めていました。

あいにく週末金曜は出張で夜遅くに戻ってきましたが、すぐに娘のNatsuが月食を自由研究にしたいから見に行きたいと言い出しました。前日夜中の3時くらいに起きて月が見えるかどうかの練習をしたそうです。自宅からは西の空は住宅街にあたり、他の家で遮られて、Natsuの計算によると欠け始めてから3分で屋根に沈んで行くそうです。なので車でどこかに連れていって欲しいということらしいです。

月が見える広いところを求めて、近くの大きな川の河原に陣取りました。多少街灯がありましたが、明るい月なのでまあ問題ないでしょう。自宅を出るときはまだ雲越しに月はうっすら見えていました。一面に一様な薄い雲がかかっているような状況でした。でも河原でセットアップをしていると雲がどんど厚くなってきます。途中ほとんど月が見えなくなり、もう諦めモードでNatsuは寝始めてしまいました。それでも30分もすると再び少し月が見えてきました。反映月食の時にはそこそこ見えるようになってきて、欠け始めの時には、それでも少しだけ薄い雲はかかっていましたが、奇跡的にかなりはっきり見えることができました。前回の月食はほとんど雲に隠れていてかろうじてCMOSカメラで見えただけだったのですが、今回は目で見ても遥かにマシに見ることができました。

今回のセットアップは、
  • EOS 6DにNIKKORの50mmをF4で付けて、ISO100で露光時間1/200秒で広角で20秒おきに撮ったもの
  • Advanced VXにFS-60CBにASI178MCを載せたもの、ゲインと露光時間は雲のかかり具合によって適当に変更
の2本立てです。

まずは広角の連続撮影です。あまり解像度が高くないのと、最後皆既ではなく雲に隠れてしまって消えているので、欠け始めから半分ちょっと欠けるくくらいまでです。

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富山県富山市神通川河原, 2018年7月28日3時17分から4時17分
EOS 6D(HKIR改造, ISO100, JPG), 露出1/200秒、固定撮影
NIKKOR 50mm, F1.4をF4で使用


ついでにタイムラプス映像にしてみました。



拡大したものはいつものように16bit RAW動画での撮影です。ですが、雲が移動して月の明るさが変わるので、それに合わせてゲインと露光時間を変えています。そのため明るさの基準がなくなってしまい、食の度合いがぶれて見えてしまうので、ステライメージ8でホワイトバランスをオートストレッチでとり、その後、食がない部分のクレーターの明るさが同じになるようにPhotoShop上で露光量を変えました。

その中の一枚です。

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富山県富山市神通川河原, 2018年7月28日3時46分
FS-60CB + ZWO ASI178MC + Advance VX
Shutter 10ms, 2fps, gain 230, 50/100 frames
AS3でスタック, Registax6でWavelet, PhotoshopCCで画像処理 

欠けて行く様子を雲で隠れる直前まで動画にまとめてみました。ただし、やはり薄雲の影響が大きく、特に後半色で欠けたのと雲で一部暗くなるのが混ざってしまいました。こうなってしまうと、明るさとかホワイトバランスとか一気に大変になるので、できるならいつか天気のいい月食時に設定を固定して撮影したいです。




ところでNatsuはというと、欠け始めくらいい起きて、自由研究のネタに愛機Kiss X7のキットのズームレンズで250mmで月食を自分で撮っていたのと、暗い中頑張って色鉛筆を使ってスケッチしていました。

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こうやって見るとスケッチも味がありますね。

それでも欠けが半分を超えたくらいから雲がまたひどくなり、どんどん露光時間と感度を上げて輪郭だけでもと思いましたが、最後は夜明けで空が明るくなり皆既の頃にはCMOSカメラの感度をもってしても全く見ることができなくなりました。残念ながら、赤銅色が見えるくらいまで食が進んだ状態は今回は見ることができませんでした。次回日本で見える皆既月食は2021年05月26日とのこと。赤銅色とターコイズブルーを綺麗に撮ることもまた目標の一つになりました。



 

香川県天文旅行の二日目です。今日はなんと、個性的な機器でアマチュア天文界に一石を投じ続けてている「あぷらなーと」さんの自宅に訪問です。


朝早く、天体望遠鏡博物館と同じ校舎でやっているどぶろく作りの人たちの声で目が覚めました。疲れていたのと冷房が程よく効いていてぐっすりと眠ることができました。実はこのブログで知り合って、天体望遠鏡博物館に行くきっかけとなったTANKOさんも校舎に泊まっていました。部屋は別でしたが4人が学校に泊まっていたことになります。TANKOさんを起こさないように注意しながら、さっそく出発の準備です。子供達はまだ寝ています。

ある程度荷物も積み込み、出発準備も目処が立ったところで、子供たちを起こします。そのころにはTANKOさんも起きていました。Sukeがサンダルがなくなったと騒いでいたら、TANKOさんが履いていっていました(笑)。昨晩の残りの食料を朝ごはんがわりに少し頂いて、結局朝8時頃でしょうか、天体望遠鏡博物館を出発しました。

昨日お風呂に入っていなかったので、朝から温泉探しです。実はすぐ近くにオススメの温泉を聞いていたのですが、残念ながら9時からオープンで時間が少しもったいなかったので先に移動し、あぷらなーとさん宅の近くの、スーパー銭湯のようなところで汗を流しました。さすがに人の家に行くのに汗臭い格好では申し訳ないです。でもそもそも長ズボンは昨日の汗で履く気にならないので短パンだったのですが、今考えたら訪問するのに短パンは無かったのではと、ちょっと反省しています。というのもあぷらなーとさん宅で、特にお母様にとてもよくもてなして頂いて、こんな格好で、しかも子供二人を引き連れての訪問で、変な人が来たと思われてしまったかもしれません。

いやー、それにしてもあぷらなーとさん、ブログを見ていても変な人と十分わかるのですが、ご本人もものすごい人でした。部屋に所狭しとおいてある望遠鏡、赤道儀の数々。本も科学関係のものばかりです。きわめつけはなんと、新作のBORG3連チャンです。

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あぷらなーとさんをブログで拝見している方はもうご存知かと思いますが、いつもものすごく変わった、とても面白い事をしている方です。上のBORG3連チャンは最新の変なものですが、その前には普通じゃ絶対見ることのない形の望遠鏡とか、千円台の格安レンズで超高分解能を実現するだとか、ピリオディックモーションを相当厳密に解析するとか、150円の分光シートでフラウンフォーファー線を見るとか、霧箱の宇宙線を天体カメラで見たりとか、もうとにかく普通の人がやらないことばかりしています。

しかも最近腕を怪我されて、来年の6月まで運転もできないにもかかわらず、手術直後に着々と新しいアイデアを考えて、すでに色々動き出しているみたいです。

私も星を始めた頃からブログを拝見させてもらっていて、一度会って話してみたいとずっと思っていた人でした。何かの拍子に香川在住という事を知って、前回の3月の香川の訪問時にコンタクトを取ろうとしたのですが、連絡が取れたのが香川旅行から帰ってきてから。なので今回7月と香川に行く機会が思ったより早く訪れたので、やっと念願叶ってお会いできたわけです。

ところがです、もちろん天文のお話はしましたよ。当然どんどん濃い話に入っていきます。でも天文の話をしている途中に、子供たちがちょっとつまらなそうだったので、「何か本でも見せてもらえば」と言ったとこらへんから一気に別の方向になだれ込みました。見せてもらったのが、あぷらなーとさんが6年生の時にやった自由研究と、中学生の時にやった自由研究です。

大人の私が見てもすごいと思ったので、ちょうど少6のSukeと中2のNatsuから見たらとんでもないものだったのでしょう。二人とも押し黙ったようにじっくり読みだし、最後には目を輝かせながら「すごい」と。なんでも香川では自由研究の競争がものすごいらしくて、クラス内で全員発表して代表を選び、学年で代表を選び、学校で代表を選び、さながら対抗戦のようでクラス代表を応援するような感じだそうです。科学好きな子の芽を伸ばすのにものすごくいい環境があるみたいです。

あぷらなーとさんの6年の時の自由研究ですが、市で2位まで行ったという集大成で、うちの子が見ても全く太刀打ちできないレベルのものです。その時の市で1位だった子は6年間かけて温めた結果を持ってきたため、どうしても勝てなかったらしいのですが、そのあと高校で再会し、向こうもあぷらなーとさんを覚えていて、未だに付き合いが続いているとか。やはり類は友を呼ぶです。

ちなみにあぷらなーとさんの6年の時の自由研究は生物系でアオミドロの観察だそうで、接合胞子というものを見つけたという内容です。生物が苦手な私には全く未知の世界でした。実は昆虫も好きらしく、アゲハ蝶がマリーゴールドを食べて成長するという事を中学生の時に世の中で初めて発見したとのこと。高校の時に昆虫雑誌に投稿論文を書いて採用され、その後全ての図鑑のアゲハ蝶の食性にマリーゴールドが追加されたという、ある意味スーパー科学少年だったみたいです。その時も、とある本職の昆虫学者から、10年かけてやっとアゲハ蝶がマリーゴールドを少し食べることが最近わかってきたくらいだと、大量の資料付きで反論が来たらしいのですが、これが中学生の結果だと聞いてさすがにびっくりだったらしいです。

肝心の天文はというと、やはり子供の頃からの趣味で、大学の時に明るいところに住んでいたので一旦中断したそうですが、その後めでたく復帰。そして今に至るというわけですが、限られた資金で色々機材を工夫して性能を引き出す、その過程を楽しむというのは、あぷらなーとさんも私もよく似たもので、この日初めて会って話をしたのに、全く初めての気がしませんでした。実は年齢的にも私が一つ下くらいで、ほとんど同じです。遠いところですが、お互いに切磋琢磨して進んでいけたらと思います。

そんなこんなで昼ごはんの時間になり、あぷらなーとさんに香川一美味しいという釜揚げうどんの店に連れていってもらいました。

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まず、ツユが面白いです。すごく大きな徳利に入っていて自分でうつわに注ぎます。

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うつわにツユを注ぐためには徳利を水平より下に傾けなければならず、あぷらなーとさんの考察では下の写真のようにテーブルの外にうつわを出して、徳利を水平以下に傾けて注ぐしかないというのを科学的に解を出したそうです。たまたま、香港から来たという外国のお客さんがいて、やり方がわからず店員さんがやった方法がまさにあぷらなーとさんがいった方法そのもので、あぷらなーとさん自身「やっぱり合っていた!」と喜んでいました。

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うどんは4人で9玉の大きなたらいに入ったものですが、最初多いかなと思ったら全然余裕で食べることができます。とにかく美味しかった。暖かいうどんですが、比較的柔らかく、中にコシがある感じです。あぷらなーとさん曰く、昔ながらの香川のうどんはこんな感じで、一般に流行っているものすごくコシがあるのは一部の店が出していたのが流行ってしまったとのことです。もにゅもにゅ、ツルツルですぐになくなってしまいました。

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お腹も膨れて再びあぷらなーとさん宅に移動する最中、幽霊の話で大盛り上がりでした。科学的に考えると幽霊はいないが、中学の頃見たことがあるとのこと。なんかよくわからないですが、あぷらなーとさん実は塾の先生で(本家のブログを見ている方は知っていると思います)、面白い話のネタをたくさん持っているのです。子供達はもう夢中で、さらにあぷらなーとさん宅に着いてから、今度は音楽の話に。ちょうどNatsuがギターに少し飽きて来た頃で、それより作曲をどうやるかに少し興味があるみたいです。私は音楽に関しては全くアドバイスできないのですが、あぷらなーとさんは音大を目指す学生のために音楽理論も教えることがあるらしくて、作曲のためのいい参考書を紹介してもらいました。帰ってから早速アマゾンで中古で探して発注したのはいうまでもありません。さらに、小説も書いているとのことで、かなり多趣味で、天文だけを見てもわかるようにそれぞれ相当やり込んでいるみたいです。

逆に意外だったのが、観望会をほとんどしたことがないとのこと。私の場合観望会は星趣味の中でもかなりの率を占めているのでこれは不思議でした。でも塾のエキストラ授業で天文も教えているらしいので、子供に星に興味を持ってもらいたいという点では十分な貢献をされているのかと思います。

結局振り返ってみると、天文の話よりも他の話が盛り上がってしまい、思ったより天文の話ができなかったと。でもあぷらなーとさんがなぜあんなブログを書き続けることができるのかが、今回とてもよくわかりました。

午後3時前くらいでしょうか、全然話し足りないのですが、次の日は私も仕事ですし、子供達はまだ学校もあります。ものすごく残念ですが、あぷらなーとさん宅を出ることにしました。私もものすごく楽しかったですが、子供たちが「来てよかったー!」としみじみ言っていたことが印象的でした。お互い遠いですが、星を続けていれば必ずまた何処かで会えるはずです。もし富山に来たら大歓迎しますので、いつかぜひ。


さて、帰りは仮眠をとりながらのんびり移動し、自宅に到着したのは0時過ぎ。まるまる二日とちょっと。今回もかなり強引な行程でしたが、初日の天体望遠鏡博物館と二日目のあぷらなーとさん宅訪問。充実し過ぎの香川旅行でした。



週末、香川にある天体望遠鏡博物館の「開館2周年記念のセミナー&観望会」に望遠鏡を持って参加してきました。3月の観望会に参加しているので4ヶ月ぶりの参加になります。

富山から香川はかなり遠いので、前日金曜日の夜からの出発です。今回は中2の娘Natsuと少6の息子Sukeを連れての3人での訪問になります。 途中パーキングエリアで仮眠をとりなが、のんびりと安全運転で舞鶴若狭自動車道経由での移動です。米原付近で大きな事故があったらしく夕方からずーっと通行止めで、大阪経由は無理でしたので、前回と同じくこの経路です。途中、暗いところを走るのでPAで天の川でも撮影しようと思ったのですが、さすがに街灯が明る過ぎて迷光だらけで厳しかったです。

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夜が空ける頃に首を抜け、朝早く、淡路島に入ったところのサービスエリアから見た明石海峡大橋はものすごく綺麗でした。

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明石海峡大橋を渡ると本州とはお別れで、淡路島に入ります。

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淡路島SAから明石海峡大橋が一望できます。

そんなこんなで香川入りして最寄りの志度というインターチェンジで降りて、早速朝からうどん屋さんに直行です。最初のうどん屋さんは「こがね製麺所」という名前の志度店。チェーン店らしいのですが十分美味しいです。3人ともぶっかけうどんに天ぷらとかフライとかトッピングして頼みましたが、量が多かったです。子供達は小サイズでしたが、私は中サイズを頼んだら丸々2玉入っていて朝からお腹いっぱいです。雑誌や漫画もたくさんあり、それほど混んでいなかったのでついつい長居してしまいました。

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店を出てそのまま天体望遠鏡博物館へ向かいます。途中のスーパーで少し買い出しをしようとしたのですが、結局買ったのはアイスのみ。暑かったです。でもこれが面白くて、多分四国とか九州限定なのでしょう、「氷」と大きく書かれたかき氷を袋に詰めたようなアイスが大量に売っています。試しに一つ買ってみたら、一見かき氷シロップをかけただけの氷のようなのに、なぜか懐かしい味でめちゃくちゃおいしい!他のアイスも買っていたのですが、この「氷」が3人一致で一番美味しくて、取り合いになっていました。

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天体望遠鏡博物館についてスタッフの皆さんと挨拶をして、代表のMさんと一緒に併設のお店でうどんを頂きました。Mさんにご馳走になってしまったのですが、なんと下のSukeは2人前も食べるなど、朝もうどんを食べたばっかだったのに、美味しくてスルスルと入っていきます。なんでも「うどんは別腹」だとかで、本当にその通りでした。いつもはぶっかけしか食べないのですが、今回はつゆにつけて食べるタイプで、わさびを入れるとものすごく美味しくて、つゆも最後まで飲み干してしまうくらいでした。聞いてみるとなんと冷凍のうどんとのことで、なおびっくりです。自分の製麺所で打って、すぐに冷凍しているとのことで、冷凍でも十分すぎるくらい美味しいことがわかりました。出来立てそのままのコシがある状態で冷凍するので、温め直しても出来たての時の美味しさになるとのことです。天体望遠鏡博物館はお遍路さん最後の八十八番目の結願寺の途中にあります。結願寺にちなんで「結願うどん」と言うそうで、ネットでも買えるとのことです。

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天体望遠鏡博物館は昔の小学校の校舎を利用しています。
地元の人の協力で成り立っているそうです。 

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ここで食べた「結願(けちがん)うどん」、とても美味しかったです。

午後から望遠鏡の準備をしておいて、16時頃からセミナー講演が二つとその後に科学対談があります。一つは重力波の話で、もう一つは遺伝子の話でした。お客さんは事前登録した80人余りの方達。小学生から年配の方まで幅広い年齢層でした。セミナーは物理と生物と、分野は違っていますが、とてもおもしろくて興味深い話でした。対談まで合わせると2時間以上という長いプログラムにもかかわらず、皆さん非常に熱心だったと思います。ただ、体育館でクーラーとかがないのでものすごく暑くて、貸出うちわを配っていました。そんな状況でも皆さん、子供も含めてとても真剣に聞いていました。この企画は非常に人気があり、本当はもっと多くの希望者がいたのですが、駐車場の台数制限から人数を限っていて、お断りした人たちもたくさんいたとのことです。

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セミナーが終わるといよいよ観望会です。体育館でお客さんに観望会を説明している間に、用意しておいた望遠鏡を移動します。まだ空は夕暮れで明るいですが、月が出ているのでAdvanced VXのソーラーアラインメントで月で初期アラインメントをします。前回は極軸合わせを失敗したのですが、今回はその反省を生かして、まずは赤道儀の水平を三脚につけた水準器できちんと出し、赤道儀の初期アランメントでソーラーアラインメントを選び、さらに月を選びます。そこそこ月の方向を向いてくれるのですが、普段使っている富山市と違うので、緯度も経度も違います。そのため月から多少ずれてしまいますが、この時ハンディコントローラーの矢印で月をいれてはダメで、赤道儀のpitch, yawのネジ調整で合わせて月をアイピースの中心に入れると、そこそこ正確に極軸が合います。ようするに、水平が出ていて、極軸が合っていれば、初期アラインメントで計算上必ず月が中心にくるはずだということから成り立つ手法です。撮影クラスだと全然不十分ですが、電視観望レベルだとほとんど問題ないですし、太陽とか月で明るいうちからある程度の極軸調整ができてしまいます。

観望会では定番のM57の惑星状星雲やM27亜鈴状星雲、M13の球状星団やM8などを電視観望で見ました。セットアップは定番のAdvanced VXにFS-60CBにASI294MC3を載せています。お客さんの中には3月の観望会にも来てくれていた人がいて、その時見たオリオン大星雲を見て感動したので、また今回も同じように星雲を見せてくれると思って来たという方がいました。


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今回はあまり写真を撮りませんでした。
M27ですが、数少ない残っていた写真です。

一人面白い男の子がいて、小学2年生と言っていましたが、講演の時も積極的に質問するすごい子なのです。電視観望で映した星雲の画面を食い入るよう見ていて、よっぽど興奮したみたいで、なんと突然鼻血を出してしまいました。キーボードに血が少しついてしまい、両親が申し訳なさそうにしていましたが、私はそんなことは全く気にしません。そんなことよりも、この子がこのまま鼻血を出すくらいの興味を持ち続けてくれると、ものすごく嬉しいです。

ちなみにこの日は上弦の月が過ぎた頃で、観望会の間じゅう月が出ていました。それでもこれほど光害の少ないところでは、電視観望ならば星雲を色付きで十分に楽しむことができるのは特筆すべきかと思います。


ところでSukeはというと、いつも観望会で大活躍の得意のSCOPETECHを持って来ていて、経緯台ながら月や木星や土星を導入してみんなに見せていました。それだけではなくて、来ているお客さん自身に自分で導入してもらったり、アイピースの前に紙を少し離しておいてそこに月を映し出してみんなで見る(その場で考え付いたみたいです)だとか、いろいろ自分で工夫していました。「お父さんみたいにコンピュータの画面で見るのじゃダメだ、紙に写した方が細かく見える。」とのことです。

この方法よくよく聞いてみると、まず紙に写して好きな大きさになるように紙とアイピースの距離を調節して、その後つまみで焦点距離を合わせて紙の上でピントを出すなど、結構考えて工夫しながらやっているみたいです。このころの子供は伸び盛りで見ていても楽しいです。

NatsuとSukeと、もう一人スタッフのお子さんで前回の3月にも一緒に遊んだ3年生の男の子と、この日はずっと3人で一緒に盛り上がっていました。前回お世話になった女性ボランティアの方には、3人あわせてまた今回も色々面倒を見てもらったみたいです。毎度毎度ですみませんが、本当にありがとうございました。夜、3人がお別れする時ちょっと寂しそうでした。またいつか来るときに会おうと約束をして別れていました。


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Sukeの愛機SCOPETECH。これが一番扱いやすいみたいです。

話は少し観望会に戻りますが、実はこの日はシンチレーションが相当良くて、試しにASI294MCを隣の人が持って来ていたSkyWatcherの25cmのニュートン反射に取り付けてもらって、土星、木星、火星を見てみました。土星はカッシーニの間隙が綺麗見えていましたし、木星の縞もかなり細かく止まって見えました。眼視だとどうしても赤一色にしか見えなかった火星も、PCの画面で見るとうっすらと模様と極が見えていました。

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PCの画面の上ですが、結構綺麗に見えてしまいます。上の写真のようにPCの画面をスマホで撮影する方もたくさんいました。

観望会が終わるころにカメラを再びFS-60CBに戻して、北アメリカ星雲を入れて、タイムアップでした。片付けのライトかついてからも北アメリカ星雲が見えるのには、自分でも結構驚きでした。でも、あまり多くの種類の星雲を見せることはできなかったので、一度夏の星雲、星団で電視観望にむいているものをピックアップする必要性を感じました。やはりどの天体がいいかなどはまだまだ知識的に未熟だなと痛感しました。


結局忙しくて夜ご飯を食べる暇も全くありませんでした。観望会が終わってからスタッフ用の簡単なお寿司や饅頭、メロンパンとか頂いてやっとお腹が落ち着いたのですが、ここからもう一つの楽しみが。なんとこの日は学校の校舎でお泊まりです。ここ天体望遠鏡博物館は、もともと小学校で、子供の希望でこの日は学校の旧家庭科室のとなりの準備室で寝ることになりました。子供たちは幽霊が出ないかとか大はしゃぎでした。

本当は月が沈んで撮影をしたかったのですが、さすがに昨晩は運転であまり寝ていないのと、明日の朝も早いので後ろ髪を引かれる思いでこの日は寝ることにしました。冷房もベッドもあったので非常に快適に眠ることができました。結局幽霊は出なかったみたいです。


香川の二日目に続きます。




 

さて今回の記事は、Natusが撮った天の川を実際に画像処理ソフトを使って見栄えよくしてみようと思います。対象は写真は撮ったことがあるけれども、画像処理なんてしたことがないとかいう人です。


0. できるだけ簡単に試してみたい人

まず、下の長すぎる説明を読むのが大変だと思った人は、Macだったら「プレビュー」で画像を開いて、「ツール」メニューの「カラーを調整」を選んで適当にいじってみて下さい。Windowsだったら「フォト」で画像を開いて右上の「編集と作成」から「編集」を選び、「調整」から色々いじることができます。この二つの標準でついてくるソフトが最も簡単かと思います。できることは限られますが、それでも多少の強調もできてしまいます。もう少し本格的な処理をしたい、本格的な画像処理への道しるべが欲しいという方は、以下の記事を読んでみて下さい。




ではでは、画像処理の超入門編始めます

さて、本格的な画像処理として使用するソフトですが、初心者ということで無料のものから選びたいと思います。ここでは2つ挙げようと思います。

一つ目はCanonカメラを買うと付いてくる「Digital Photo Professional (DPP)」です。ダウンロードするときにカメラ本体のシリアル番号が必要になります。なので無料かどうかは少し微妙ですが、タイトルが「EOS kissで」となっているので、皆さん使えると思って進めます。中古で買った本体でもダウンロードできるはずです。Mac版もWindows版もあります。ダウンロード、インストールして、まずはこのDPPで画像処理を始めてみましょう。



1. 明るさ、コントラストの変更でjpeg画像をちょっといじってみよう

とにかくもう難しいことはあまり考えずに始めて見ましょう。DPPを立ち上げて、撮った天の川の拡張子が「.jpg」のファイルを開いてみてください。基本的にどこをいじってもいいのですが、なぜか触れるところは限られていますし、いじるところを明るさやコントラストくらいと割り切ってしまえば難しくないです。これだけでも結構見栄えは変わります。

まず元の画像がこれ、前回の撮影で取った天の川です。

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DPPの明るさ、コントラストをいじってみます。下の写真のように、明るさを30、コントラストを20くらいにしてみます。

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その結果がこちらになります。最初の画像と比べるとこれだけでも結構天の川が強調されたのがわかると思います。

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でも拡大するとちょっとノイジーですね。せっかくなのでDPPについているノイズ除去機能を使ってみましょう。輝度ノイズ、色ノイズをいじってみてください。

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あまりやりすぎるとのっぺりします。適度なところでやめておきましょう。取り合えずここでは両方とも10にしてみます。結果は以下のようになります。拡大しないと違いがわからないかもしれません。

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それでもやはりノイズが残ってしまうのは否めません。これは撮影時にISO6400と感度を高く取りすぎたためにノイズが出てしまったのかと思います。やはりもう少しISOを落として撮った方が良かったかもしれません。

でもここまでだけでもかなり見栄えは変わりますので、まずは自分が一番綺麗だと思った明るさ、コントラストを求めてみましょう。



2. トーンカーブをいじってみよう

でも、もっと強調できないでしょうか?暗いところはより暗く、明るいところはより明るくできれば、もう少し派手に天の川が見えるのではないでしょうか?こんな時にはトーンカーブをいじります。

一番最初の.jpg画像を再度開き直します。次に、下の写真のように、「トーンカーブ調整」のところが「RGB」となっているのを確認して、ヒストグラムの上にある線に点を2つ打って、写真のようなS字のようなカーブになるようにします。

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このグラフの下の軸の左側は暗いところを表し、右側は明るいところを表しています。左の軸は出力を表し、グラフの中の線は下の軸と左の軸の関係を表します。S字のようにすると、左側の暗いところの出力がより下がり(より暗くなり)、右側の明るいところの出力が強調され(より明るくなる)ます。より天の川が強調されるわけです。結果が以下のようになります。

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確かに天の川部分は強調はされましたが、ノイズもより強調されてしまいました。なかなか厳しいですが、ここではまあノイズには目をつぶりましょう。上でやったノイズ処理をすると少しはマシになりますが、焼け石に水かもしれません。

さて、今RGBまとめてS字で強調しましたが、特定の色だけ強調できないのでしょうか?先ほど「RGB」となっていたところを「B(ブルー)」にしてみて下さい。これで青色のみいじることができます。Natsuにやらせたら、写真のように青全体を膨らませるように強調し、

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その結果下のようになりました。青い夜空のようで綺麗ですね。でもちょっと派手すぎでしょうか。

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普通の人は夜空というとこのような青いイメージなるかと思います。私も青い夜空が好きなので、いつも青色寄りになります。


3. ホワイトバランスをとる

上では自分の好みの色を出して、夜空を表現しました。私はこのように自分の好きな色を出せばいいと思うのですが、星だけでなく、写真を撮る時に広く正しいと言われている方法があります。「ホワイトバランスをとる」などと言うのですが、赤、青、緑のバランスが取れているものが良いとされています。特に星空の背景の色はバランスが取れているのが良いとされています。繰り返しますが、私自身は自分の好きな色にしても良いのかと思います。でも、それだと基準がバラバラになるので、バランスを取れたものを基準とした方がわかりやすいと言うだけのことです。とりあえずはそんな評価基準があるということだけ覚えておけば良いでしょう。

さて、ホワイトの取り方ですが、DPPでは結構面倒です。下の写真にあるように、スポイトマークをクリックして、撮影した写真の中でホワイトバランスを取りたい点を選びます。ただ、点だとばらつきがあって、なかなか背景全体がうまくホワイトになりません。

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とりあえず適当に妥協してある程度ホワイトにした結果が次の写真になります。ずいぶん緑っぽく見えるかもしれませんが、それでもまだ少し青が強いかもしれません。

IMG_8261_01_white

このようにホワイトを取った上で強調をするのが、写真の世界では正しい方向になりますが、逆に個性は無くなっていくのかもしれません。これはどちらが良いということはなく、自分でいいと思う方法をとれば良いのかと思います。下はホワイト後、強調したものです。ホワイトを取らずに進めたものとはだいぶん印象は違うと思います。

IMG_8261_02_white_tone.JPG


4. モノクロも悪くない

どうしてもノイズが気に入らない場合は、いっその事「彩度」を0にしてモノクロにするのも案外悪くないです。

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IMG_8261_04_mono.JPG


こうやってみるとノイズが良い感じに見えることもあるので不思議です。



5. GIMPも使ってみよう

もう一つの画像処理ソフトはGIMPです。GIMPは有名なPhotoShopに似た操作体系です。ちょっと前までバージョン2.8が主流で、8bit画像までしか扱かえなかったのですが、ついこの4月に6年ぶりにメジャーアップデートして2.10になり、やっと16bit画像を普通に扱えるようになりました。天体写真のように淡い模様をあぶり出したりするときには実はこの8bitの制限が致命的だったりしてGIMPを使うのは避けていたのですが、今回はあえてGIMPを使ってみましょう。こちらもMac版もWindows版もあります。

GIMPでもDPPと同様な「明るさ、コントラスト」があります。

IMG_4865


結果もDPPの時とよく似たものになります。

IMG_8261_01_brightness_contrast



オートでホワイトをとるのは、似た機能はあるのですが明るさまで変わってしまうので、代わりに「レベル補正」を使ってマニュアルでやります。一部日本語化が完了していないみたいで、「色」->「Levels」を選びます。

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ヒストグラムを見ながら、下のように各色の山の左の裾のラインが一致するようにR、G、B個別に合わせます。その時出来る限り真ん中の三角印のみ触るようにします。そうしないと階調を失うことになり損することがあります。

IMG_4867


結果は以下のようになります。

IMG_8261_02_level

このレベル補正を使うやり方は、至極真っ当なやり方で将来PhotoShopなどのより高機能なソフトに乗り換えても使える方法です。DPPでオートでホワイトを合わせるより、手間はかかりますがより自然になります。

トーンカーブもあります。S字にしますが、上の方に何点か点を打って線をまっすぐにしています。これは星などの明るい部分を明るくなりすぎないように保護しています。

IMG_4868

結果は以下のようになります。

IMG_8261_03_level_tone

結果はちょっとノイジーですね。さて、こんなときに問題なのですが、GIMPの弱点の一つがノイズ除去機能が弱いところです。一応機能自身はあります。メニューの「Filters」->「Enhance」->「ノイズ除去」から選びます。
IMG_4871
IMG_4870

結果を載せますが、結構のっぺりしてしまいます。もう少し星専用のノイズ除去方式が必要かと思います。
IMG_8261_04_level_tone_noise



GIMPの欠点ももう少し書いておきます。上のようにJPEGファイルを編集するぶんにはいいのですが、デフォルトでは拡張子が「.cr2」のRAWファイルを直接開くことができません。方法がないことはないのですが、ここでは割愛します。別途DPPなど、RAWファイルを読み込めるソフトで一旦開いて、ファイル形式をTIFFなどに変換して保存して、改めてGIMPで開かなくてはいけません。

また、メニューの全てが日本語化されているわけではないので、慣れない英単語に戸惑うかもしれません。あと、一部ボタンが押せなくなる時があるなど、バグも結構残っているものと思われます。



まとめ

今回紹介したやり方は、天の川画像処理のほんの入り口にすぎません。また、各ソフトの機能に限界もあることもわかります。でも今回の分だけでも色々いじることができることもわかると思います。他の機能も色々試してみることをお勧めします。

また今回はJPGだけ試して、RAWファイルと呼ばれる「.cr2」という拡張子のファイルを扱っていません。試しに、DPPで撮影した.cr2ファイルを開いてみて下さい。JPGファイルの時には使えなかったホワイトバランスやレンズの補正などの機能が一気に使えるようになります。興味があったらどんどん触ってみて下さい。

今回は触れませんでしたが、天体写真の処理はダーク補正やフラット補正など、より綺麗に見える方法が確立しています。天の川の写真を何枚も重ねてノイズを落とすという方法もあります。今回は初めて天の川を撮ってみて、はじめて画像処理をする人が対象なので、その範囲を超える方法は割愛していますが、興味を持った方は調べてみるとたくさんの先駆者の解説が見つかること思います。ほしぞloveログでも星雲についてですが、過去に画像処理の記事なども書いています。



最後になりましたが、有料ソフトを少しだけ紹介しておきます。DPPとGIMPの代わりに「PhotoShop」を使うことができます。RAWファイルも扱えますし、かなり高度な処理をすることもできます。NikCollectionというフィルター集(この間まで無料だったのですが、現在は1万円切るくらいでしょうか、でも昔はこれだけで6万円ほどしていたらしいです)は天体処理にも秀逸で、簡単に非常に大きな効果を得ることができます。使いすぎで中毒になるくらいです。PhotoShopは月々980円でLightRoomと合わせて使えるプランがありますが、私もこれに入っています。普段PhotoShopを使っていて、今回久しぶりにGIMPを使いました。慣れのせいもありますが、それを差っ引いても速度や操作性、性能など、やはりPhotoShopの方がはるかに優れていると思います。いつかGIMPに不満が出たら試してみてください。

あと、天の川にとどまらず星雲などを写し出したら、アストロアーツ社のステライメージも視野に入れるといいと思います。写真を何枚も重ね合わせてノイズを落とすスタックという機能を使うことができます。このスタック機能もフリーのソフトで代用することもできますが、ステライメージは高価な分とても使いやすいソフトです。

天の川以外の天体で、どこまでフリーで迫れるかというのも興味がありますね。いつかやってみたいと思います。

昨日7月15日(日)の太陽です。真ん中に多少構造が見えています。

2018-07-15-0400_2_lapl6_ap749_IP
富山県富山市, 102mm, F10 achromat + P.S.T. + ASI290MM + CGEM II
プロミネンス: 2018/7/15 12時54分 Shutter 20ms, 15FPS, gain 260, 400/500 frames
光球面: 2018/7/5 13時00分 Shutter 2.5ms, 15FPS, gain 290, 400/500 frames
Autostakkert3 + ImPPG + Photoshop CCで画像処理

北西にプロミネンスが見えています。拡大してみます。

2018-07-15-0345_6_lapl6_ap47_IP
富山県富山市, 102mm, F10 achromat + P.S.T. + ASI290MM + CGEM II
2018/7/15 12時45分 Shutter 20ms, 50FPS, gain 350, 400/500 frames
Autostakkert3 + ImPPG + Photoshop CCで画像処理

濃いもの以外に、薄いものも出ているようです。ここら辺の形の変わる様子をいつかタイムラプスで撮ってみたいです。

この日は真夏日、暑くてものの30分で退散しました。
 

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