ほしぞloveログ

天体観測始めました。

関東に行く機会があり、少し時間があったのでいつものように天文ショップをハシゴしました。

今回の収穫はコプティック星座館です。ホームページが長いこと更新されていないので、もうやっていないのかと思っていたのですが、関連会社の清原光学に連絡すると、まだやっているというので行ってみました。都内でも数少ない天文ショップの一つなので、貴重な存在です。場所は東新宿駅から歩いて数分のところです。電話して連絡すると店を開けてくれるそうなので、もし店舗に行かれる方はあらかじめ連絡しておくといいと思います。

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手前に見えるのがコプティック星座館で、奥に見えるのが清原光学で、隣同士です。あいにく詳しい人は土曜日だけしかいないとのことで、代理のような女性の方が対応してくれて、店内をざっと見て来ました。雑誌の新刊や大量のバックナンバー、ボーグの新しいカタログが大量にありました。評判通りボーグの品揃えがよく、細かいジャンク品のようなものもたくさんあり、ボーグユーザーなら随分と楽しめることと思います。私も55FLを狙っているのですが、FS-60Qがお気に入りで、未だに手が出ていません。気になったのは自己出版のような反射望遠鏡の光軸合わせのマニュアルなどの、見たこともない冊子で、中身を見たかったのですが、袋に入っていて見ることができませんでした。店員さんによると、お店の方は細々とやっているとのことで、昔からの常連さんはよく来てくれて、観望ツアーなども行なっているそうです。この方は星のことはあまり詳しくないとのことで、今度は担当の方がいる土曜日に来てみようと思いました。

天文ショップではないのですが、秋葉原近くの書泉ブックタワーで天文関連の本を見に行きました。なんと以前中古で結構高い値段で買った「デジタル天体写真のための天体望遠鏡ガイド」が新品でありました。もう絶版のはずなのに、さすがマニア向けの本が集まる書泉ブックタワーです。しかも当然定価販売なので、中古より安く買えます。ここでは今回はナツメ社の「星座の事典」と誠文堂新光社の「四季の星座神話」という本を買いました。理由は星座をあまりに知らなさすぎるのを実感したからです。雑誌で毎月季節の星座の記事は読んでいるのですが、いざ人に説明しようとするときちんと覚えていないとほとんど説明できません。富山でも普通に見る星は明るいものばかりで、星座をきちんと追おうとすると自宅とかでは結構大変です。Widebino28を使うと結構暗い星までちょうどいい大きさで見えるのでじっくり見て見たのですが、意外にもこれが面白くて、位置とかも苦労せず覚えることができます。望遠鏡や撮影もいいですが、雲間からの星くらいしか見えないときはこういった星座観察がとても楽しいです。「星座の事典」は全ページカラーで、その星座にある星雲や星団、面白い天体など、事細かく買いていてくれて、読むだけで楽しいです。写真もとても綺麗で、名著の部類に入ると思います。もう一つの神話の本はまだなかなか頭に入りませんが、驚いたことに星座の事典と著者が全く同じ二人組で、事典の方があれだけ面白いので、神話の方ももう少し興味が出ればとてもうまくまとめてくれているのかと期待しています。

さて、話が逸れてしまいましたが、天文ショップに話を戻します。

スターベースではいつものようにS君と会い、ここではFS-60Qのエクステンダーの前後のキャップを手に入れることができました。エクステンダー単体で買った時のみついてくるものらしいです。私はFS-60"Q"でのセット購入にあたるので、エクステンダーを外した時に埃などが入らないように苦労していて、適当なキャップをずっと探していたのですが、専用品があるとは知らなかったです。さすがタカハシ直営だけあります。今回は雑誌のバックナンバーは買いませんでしたが、子供用に子供の科学特別編集の「不思議発見図鑑なぜだ!?」という本を買いました。2007年発行と少し古いのですが、虫眼鏡をつかった望遠鏡の詳しい作り方や、サビ鉄ラジオの作り方などが載っていて、科学好きの子供にはたまらない内容の本です。

シュミットでは沖縄から来ているお客さんとお話しすることができました。天文歴40年のベテランの方で、とても教育熱心な方のようです。子供達に星を見せるのが大好きな感じの方でした。その方がやっているブログを後で見たのですが、ジャンクで同じ望遠鏡を5本も持っていて子供達に開放するなど、とても面白方のようです。名刺交換をしたので、沖縄に行ったら是非連絡を取って一度遊びに行きたいです。

KYOEIではMさんとまた長話をしてしまいました。ネタはMさんが始めたブログで、天文ショップの店員がさん実際に試した天文機器を、店員さんの感想とともに紹介していくという内容です。最初の記事はオートガイダーのM-GENをなんと秋葉原で使うというもので、さすがにあの光害の中で使えるのなら、暗いところなら余裕で使えるのだろうと思わせてくれる内容です。ちょうど5つ目の記事をアップした直後だったらしく、結構な頻度で更新していますので、今後が楽しみです。

他にも中古のカメラ屋を何軒か回りました。安い広角レンズを探していたのですが、残念ながら購入には至りませんでした。それでも秋葉原に何軒か中古カメラの店があるとわかったのは収穫でした。

相変わらず東京の空は晴れていました。富山に帰ってから昨日たまたま夜晴れたのですが、疲れ切っていて不覚にも寝てしまいました。また今晩から雨みたいです。残念。

 

以前から準備をしてきた、県天メンバーによる天文写真展が富山市天文台で先週から始まっているのですが、先週はインフルエンザでさすがに外には出ることができなかったので、土曜日(2/18)になって家族で行って来ました。

駐車場から800mほど歩くのですが、途中に池があって鳥が見えたりするなど、自然の感じられるとても気持ちのいい道です。 冬は寒いので、暖かい格好をしていくことをお勧めします。入館して職員の方と少しお話ししてから、写真はそこそこにまずはみんなでプラネタリウムに入りました。ここの特徴は何と言っても「ゴロ寝タリウム」と呼ばれる、寝転びながら見ることができるプラネタリウムです。そのプラネタリウムも手作り感満載で、一つ一つの星がLEDで表示されていて、春夏秋冬の4つのモードが楽しめます。一般のプラネタリウムでありがちなテープ解説なんてものはもってのほかで、当然のように生解説です。解説員さんとの距離がとても近い(頭のすぐ上で普通に話してくれています)ので、なんと解説員さんと会話のできる生解説で、質問なんかもし放題です。今回のお題は「富山で呼ばれて来た天体の名前」というので、一例を挙げるとオリオン座の三つ星は「だんごぼし(飛騨地方では「みたらしぼし」だそうです)」、赤いベテルギウスと白いリゲルは「平家星」と「源氏星」(場所によっては落ち武者の影響で平家と源氏が逆に伝わっている地域があるらしいです)、プレアデス星団は「ごちゃごちゃぼし」など、富山らしいこれまで聞いたことのない面白い話を聞くことができました。

プラネタリウムを出ると望遠鏡を見るのですが、天気が悪いのとついこの間見たばかりなので今回はパスしました。ですが、1mの反射鏡で富山では一番大きい望遠鏡になります。天気がいいとその季節のいろいろな天体を見せてくれます。今回のメインの天体写真は61点もあり、県天メンバーの力作が揃っています。内容は1階が珍しい天文現象、星と景色を同時に撮影した星景写真、2階が星雲星団と銀河、3階には月の出、階段には月、惑星、彗星、太陽と、分野ごとに分けてあり、いろいろ見比べることができます。立山に上る天の川はとても綺麗ですし、昴と彗星の共演はとても珍しいです。星雲星団も綺麗な写真が揃っています。個人的に一番面白かったのはレンズに乗っかった虫でした。私も恥ずかしながら4点出しましたが、もう少し腕を上げなければと反省しきりでした。なお、一階には天体写真の写し方の解説の展示コーナーもできていたので、興味のある人は参考にするといいかもしれません。

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天体写真の関連情報ですが、2月26日の15:00から県天メンバーによるサイエンスカフェ「天体写真の楽しみ」というタイトルで、天体写真の写し方の解説が行われます。私は仕事で残念ながら行けないのですが、星の写真を写して見たいという方にはお勧めですので、ぜひお出かけください。あ、入館料がかかりますので、ご注意ください。大人210円、小人(小・中学生)100円ですが、土曜、日曜、祝日は小・中・高校生は無料など、他にもいろいろ割引などもありますので、お問い合わせの上お出かけください。

天文写真展は2016年2月11日から5月14日まで開催されています。 開館時間は日曜日 - 火曜日が午前10時 - 午後5時30分(入館は午後5時まで)、水曜日 - 土曜日が午後1時 - 午後9時30分(入館は午後9時まで) となっています。夜は晴れていると望遠鏡を覗かせてもらえます。天気が悪い場合でもごろ寝タリウムで楽しむことができます。 


ちなみに、この日の帰りには富山では屈指のうまさの楓でラーメンを食べて来ました。
 

インフルエンザにやられてしまい、ずっと寝込んでいましたが、昨日あたりからやっと回復して来ました。昨日今日で、少し試したことを書いておきます。ちょっとした工夫で結構な進歩です。

一つはStick PCのワイヤレス接続の安定化で、アクセスポイントモードにならないのを解決したことで、こちらの記事の中に追記記事として書いておきました。

もう一つは、Stick PCにインストールしたStellariumからAdvanced VXで自動導入できるようにしたことです。これは以前やったのと全く同じことなので簡単でした。ただし、(もともと、CCDから出ているガイドケーブルを利用して自動導入もできないかという試みでしたが)シリアルケーブルを省くことはできないため、ガイド撮影状態から実質ケーブルは一本追加です。でもこれでリモートで自動導入ができるようになったようなものなので、よしとしましょう。


今日の本題です。以前ETX-60ATの記事を書いてから、だいぶん時間が経ってしまいました。 なぜこんなに間が空いてしまったかというと、手持ちの0.5倍のレデューサーが、ETX-60ATの可動範囲ではどうしてもピントが出ず、このままだと画角が狭すぎていまいち電視に向かないため、やる気が出なかったからです。ETX-60ATはもともと眼視用のアイピースで焦点が合えばいいように作られているので、当然のことながらレデューサーの使用なんかは全く想定に入っていないため、調整範囲がそれほど広くないことから起こる問題です。

今回のセットアップでピントを出すためには
  • 調整つまみがもう少し回って、鏡筒の(多分2枚玉なので)2枚のレンズ間の距離がもう少し縮まる
  • CCDをもう少しだけ望遠鏡の中に入れ込む
  • CCDの前に取り付けられるレデューサーをもっとセンサー側に近づける
などがあります。

なんとかうまい方法はないかと、手持ちのアダプターを色々組み合わせたりしたのですが、いずれも解無しで、最後はどうしても取り外せないアイピース取り付け口を切ってやろうかと、半ば諦め掛けていました。その過程でレデューサー自身を分解してみたのですが、中身は結構な厚みの2枚がさねの平凸レンズの形をしているということがわかりました。通常に取り付けると平側がCCD側、凸側が鏡筒側に向きます。これを見ていて、はっと思いつきました。凸側をCCD側に向けてやれば多少なりともCCDとレンズの距離は縮まるのではと。でも変わる距離としてはミリメートルのオーダー、これで効果はあるのか?とも思いましたが、結果は思った以上で、余裕で鏡筒の調整つまみの範囲内に無限遠でのピントが入ってきました。


ついでに気を良くして、ラジコン用のHe-NeバッテリーがEXT-60ATに使えないかも試して見たのですが、これも上々です。そもそも充電式の乾電池6本だと1.2V x 6 = 7.2Vくらいしか電圧が出ません。アルカリ電池ならまだマシなのですが、このために大量のアルカリ電池を用意するのもいまいちです。9Vの角型アルカリ電池も試したのですが、こちらは電流不足で、モーターの回転が始まると止まって、復帰してを繰り返します。ラジコン用He-Ne電池は公称7.2Vなのですが、実測は8.5Vくらいは余裕であります。今回試していないですが、Li-Poなら公称7.4Vで、実測はさらに高いです。何れにせよ大電流が前提の電池なので、こういった負荷が大きいモーター駆動には向いているようです。

とりあえず、やっとこれでETX-AT60の電視の準備が完了しました。あとは晴れるのを待って実戦投入です。またレポートします。


 

県天の仲の良いメンバーから飲み会のお誘いを受けました。富山駅近くのスペイン料理の店で、コース料理に飲み放題がついています。料理はとても美味しくて、前菜の一つにフォアグラがあったり、海鮮スープが美味しかったり、肉はローストビーフ状に塊で焼いてあってそれを分厚く切ってあったりと、とても美味しかったのですが、それよりも皆さんとのお話の方がとても面白かったです。

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というのも、今日来ていたメンバーは私よりも年上の方ばかりで、しかもみなさん天文少年だった方ばかりです。この間見て来た1980年代の雑誌の頃の話を直に体験している人たちばかりです。 パノップ、スリービーチ、ダウエルの話はもちろん、他にも知らない名前の怪しそうなメーカーのこともたくさん知っていました。初めて買った望遠鏡の話で盛り上がり、意外にもミザールが多かったのが印象的で、この間ニューアポロ型を手に入れた話をしたら、一部ですごく盛り上がりました。昔の天の川が普通にどこからでも見えていた時代に、子供の時分を過ごしたというのは、羨ましい限りです。私は子供の頃は都会の方で、すでに星なんかほとんど見えていなかったので、もしもう少し星が見えているところにいたら、子供の頃かもっと星に興味が持てたのかもしれません。

実はこの間、35年位前の天文ガイドの広告で、前橋至誠堂という会社の富山支部の方が私と同じ町内に住んでいるということを知りました。もしかしたらと思って名前をメモっておいたので聞いてみると、やはり皆さんその方のこともご存知で、自宅のすぐ近くに住んでいていまだ元気でいらっしゃるとのことでした。もうかなり年配の方らしいのですが、その方にもらった双眼鏡の話だとか、天気のいい夜に家にいると怒られた話だとか、色々話してもらえました。もう天文はやめられてしまったとのことですが、近くなので機会があればお話ししてみたいと思います。

機材の話でも盛り上がり、特にZWOのCCDを何人かの方が購入されていたのが印象的でした。ASI1600MMの冷却型でとった綺麗なバラ星雲も見せてもらいました。皆さん本当に星が好きな人ばかりで、話題が尽きることはありません。

一部の方は、その後カラオケに行かれたとのことですが、私は帰りのバスがなくなってしまうので一次会で退散させていただきました。とても面白かったので、久しぶりに飲みすぎて酔っ払ってしまいました。自宅に着くと星が綺麗だったのですが、フラフラでとても撮影できる状態でなかったので諦めて寝てしまいました。またなにかありましたらご一緒させていただけると嬉しいです。



 

以前の記事でSWATの揺れが風と特定したと書きましたが、どうやらこれは嘘を書いていたことが判明してきました。つい先日の晴れ間のテスト (その後、こちらに移動)で3秒のトラベジウムが赤経方向にのみ伸びているので、ガイドが悪さをしているのではないかと疑いを持ち始めたわけです。これに決着をつけるべく、同様にトラペジウムをガイドのあるなしで撮影し、優位に差が出るのかを試しました。

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まずは、前回の再現です。条件は、FS-60Q(焦点距離600mm)、SWAT-200での一軸追尾、極軸合わせはSharpCapで今回は1分程度の精度。撮影のカメラはEOS 60D、Backyard EOSでピント合わせをしています。その上で焦点距離50mmのガイド鏡(ASI224MCにCマウントレンズを組み合わせたもの、1ピクセル3.75umで、1ピクセルあたり15秒角とかなり大きい)を用いたPHD2での一軸のガイドありで、ISO1600、3秒露光で撮ったトラベジウムです。ガイドの条件はCCDが1秒露光で、あとはデフォルトの状態です。ただし、鏡筒の取り付けをより安定にするために、SWATから鏡筒への部品点数をできる限り少ない状態にしました。これは外乱による揺れの影響をできる限り避けて検証したかったからですが、少し条件が変わってくるので、ここが影響するようならまた別に検証する必要がありますが、以下の結果を見る限りその心配はなさそうです。さてこの状態で撮影すると以下のようになりました。

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写真を見る限り以前のブレの再現性はあり、赤経方向に明らかに流れているものが20枚中13枚、気持ち赤経に流れているようなものが4枚、真円に近いものが3枚でした。その際のPHD2の制御状況を見て見ると、RMSでは赤緯の方が小さくなっています。

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これは赤経の方がガイドにより乱されているという結果と一致します。赤緯の方のピーク値があまりずれていかないのは、極軸の精度がそこそこあっているからです。先日試した時には北極星が見えなくて、適当な極軸合わせでやってしまったので、赤緯のピーク値(オフセット)がどんどん大きくなっていきましたが、今回はそんなことはないようです。


次に、ガイドを切ってSWAT-200の赤経方向の追尾だけで撮影しました。条件はガイドがなくなっただけで他は全て上と同じです。

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これは典型的なものですが、写真を見ると明らかに赤経方向の伸びがなくなっているのがわかります。20枚取って赤経方向のみに流れているものは一枚もありませんでした。その後さらにガイドありなしで何度か繰り返してでやってみましたが、再現性もあるため原因はこれでほとんど確定です。さらにミラーアップの影響があるかどうかを3秒のディレイを入れて試してみましたが、有意な差は見られませんでした。


ここまでの結論は、やはり焦点距離50mm、ASI224MCとの組み合わせのガイド鏡では、PHD2によるガイドだと4秒角程度の精度でしか合わせることができず、ガイドをすることによりむしろ誤差を増やしてしまっているということが言えると思います。


次に、ガイドレンズを200mmにしてみました。一番最初の頃に買ったEOS X7についてきた55-250mmのズームレンズです。これを200mmに合わせて、以前買ったCanonレンズをASI224MCに取り付けることができるマウントを使って、55mmから250mmの可変のガイドCCDを実現しました。

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統計情報を見てみると、1.5秒程度の揺れに収まりほぼ期待通りの結果になっています。この状態で撮った写真が以下のようです。

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微妙なとことで、赤経方向に伸びているものもあれば、真円に近いものもあるという、言ってみればまだ精度が足りていないような感じの結果でした。内訳は20枚のうち、明らかに赤経に流れているものが5枚、流れているような気がするものが8枚、流れていないものが9枚でした。

少し納得できなかったので、EOS 60Dでの位置ピクセルあたりの画角を計算してみました。すると1.6秒程度と、今回の精度とほぼコンパラな値です。実際に画像に写るのは揺れのバラツキなので、それをルート2倍ほどとすると、まあガイドにより画面で見て伸びが見えたり見えなかったりというのは納得できるような結果かもしれません。言い換えると、もう2倍ほど、できれば1秒以下くらいの精度が欲しいということになります。精度を上げるとすると、300mmクラスのレンズにするのか、もっとピクセルサイズの小さいCCDを使うのか、Def-Guiderなどでソフト的に精度を上げるかなどですが、もう少し検討です。


あと驚くべきことは、赤緯方向も短時間ならガイドをしなくても少なくとも1秒角ちょっとの精度が出ていることです。CCDのピクセルあたりの誤差が大きいので、実際にはもっといいかもしれません。200mmレンズの結果を見てもまだ赤経の方が伸びている場合が多いので、赤緯の精度は見えていないだけで実際もっといいと言えるでしょう。実はノータッチガイドの時の精度は正直もっと悪いかと思っていました。ここら辺の見込み違いが今回の誤解につながっていることは否めません。


さてこの結果を踏まえて、この日は空が晴れわたっていたので、月も沈んだ0時頃から満を持して撮影に入ろうとしたのですが、何と大結露大会で鏡筒はおろか、CCDのレンズ、カメラ本体に至るまで全て結露し、しかもだんだん凍りついてきたので、泣く泣く退散しました。真冬の深夜の撮影は思ったより厳しく、ヒーターを増強させる必要があります。

Stick PCのセットアップ (その3): 接続が不安定な原因」でUSB3.0での接続が2.4GHz帯にノイズを出し、無線LANを不安定にしていた件ですが、 アマゾンで超小型の無線LANの子機にも親機にもなるものを買い、5GHzでのアクセスポイントでの接続を目指しました。

「無線LAN 子機 親機」で検索するといくつか見つかるのですが、注意することは必ず11ac対応のものにすることです。11n/a/b/gは2.4GHzなので意味がありません。あと、必ず親機と書いてあるものでないとアクセスポイントでの接続ができません。たまたまタイムセールだったAUKEYというところのWF-R3というものですが、リチウムイオンバッテリーのANKERとよく似た名前のメーカーです。ANKERも問題なく使えていますが、AUKEYの方が古くからある会社とのことで、日本語のホームページなどもあり、サポートもある程度なんとかなりそうです。

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設定ソフトは一応日本語ですが、日本語が少しおかしいのと、インストール時に結構癖があるので、ネットワークやPCに慣れていない人は戸惑うかもしれません。まず付属の説明書は英語や、その他外国語で、日本語はありませんが、大したことは書いていないので、設定ソフトそのものを見た方が早いです。ドライバーは小さいサイズの8cm CDに入っているので、対応ドライブがない場合はWebから落とした方が早いです。「aukey driver」などで検索すれば出て来ますが、見つかりにくい場合はここからWF-R3というドライバーを落としてきます。(2017/2/11追記: すごくたどり着くのに苦労したので書いておきますが、オフィシャルウェブサイトはhttps://www.aukey.com/らしく、ここから辿れるhttps://www.aukey.com/downloads/にあるWF-R3 & WF-R5 Wi-Fi Adapter Driver for Windowsの方が若干新しいようです。)ドライバーは普通にインストールすればいいですが、最初にWindowns PCのUSB端子に機器を接続してもLEDが光らず、OSを再起動したりしてやっと認識できたりしました。

この機器はclient, client+AP, APのみと3つのモードがあるのですが、今回欲しいのはアクセスポイントなのでAPの方を使います。clientは子機専用。client+Aは子機と親機の併用ですが、この場合のアクセスポイントはSoftAPとほぼ同等で、試したところ5GHzにはなりませんでした。今回の目的のためにはハードウェアでアクセスポイントを構成するAPのみのモードにします。モードの変更は、Windowsタスクバーの右下のアイコンの中から、今回インストールした設定ソフトを右クリックし、APモードにします。(ここでも、モードが変わらないなど何度かトラブルがありましたので、OSを再起動したり、ドライバーを入れ直したりもしました。いったん動き出したら安定になりました。)

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先ほどのアイコンをダブルクリックをするか、右クリックから設定を選び、設定ユーティリティーを開きます。SSIDを設定しますが、名前を適当なものにし、同じ画面に出てくるアダプターをVirtualなものから下の写真のようにハードウェアに変更し、上の右矢印を押しパスワードなどを設定します。これをやらないと、結局SoftAPと同等になってしまい、5GHzで接続できません。

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その後、タスクバー右のWiFiのアイコンをクリックして出てくる「ネットワーク設定」を押すなどしてネットワークの設定画面を開き、左の「状態」を押して、「アダプターのオプションを変更する」を選択するなどして、ネットワークアダプターの画面まで行きます。今回出来たWi-Fi2を右クリックし、「プロパティ」から「構成」を押してアダプターのドライバーを設定できる画面を開き、「詳細設定」のタブを開き、「Channel Mode」を選び、ここで「5G Only」を選び、5GHz専用にします。OK押してアダプターがいったん消え、再度作成されます。これでクライアントから接続する準備ができました。(5GHzs専用にすると、エラーダイアログが何度か出たりしますが、適当に消してしまえば問題なく動くようです。)

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その後クライアントから、先ほど設定したSSID名のアクセスポイントを選びますが、この際DHCPで接続するとIPが192.168.123.xxxになってしまいます。接続する機器のIPは192.168.123.xxxのどれかに固定してしまった方がリモートデスクトップのIPを固定できるのでいいと思います。
 
いったん設定すると、PCを再起動しても自動的にAPモードで立ち上がりますが、最初の頃トラブルでログインしてあらわにAPモードにしないとSSIDが現れないということがありました。こんな場合はドライバーを再インストールした方が早いと思います。


ここから2017/2/11 追記:
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どうもこのAPモードで立ち上げるのが、立ち上がったり立ち上がらなくなったりで、うまく切り替わらないことが多いので、最後は結局

C:\Program Files (x86)\MediatekWiFi\Common>ApUI.exe

をスタートアップに登録してしまいました。その際タスクマネージャーのスタートアップでRaUI.exeを無効にすることを忘れないでください。これで圧倒的に安定になりました。

また、途中ドライバーのインストールとか、アンインストールとか色々やっていると、いざアンインストールしたいときに0x80040707とかいうエラーコードとともに、アンインストールもインストールも何もできなくなることがあります。

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そんな時は

C:\Program Files(x86)\InstallShield Installtion Information

の中にある、フォルダを消してみてください。ただし上のディレクトリは隠しファイルになっていることがあるので、エクスプローラーの「表示」メニューの「隠しファイル」をチェックする必要があります。
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追記ここまで。


さて、この状態で安定して動くようになったのですが、もともとStick PCにUSBポートが2つしかなく、CCDと撮影用カメラを繋ぐので二つとも使ってしまっていたので、USBの拡張アダプターを追加して、そこに今回のLAN親機を挿しました。最初他のPCにこの親機をつけて、Stick PCとiPad双方から繋ごうと思ったのですが、一台増えるとトラブルの可能性も増えますし、計算機自身のバッテリーの心配もしなくてはならなくなるので、結局USBアダプターの追加を選びました。本当は一般の家庭内無線LANルーターみたいに、PCに接続しなくても単独で動くことを期待して、バッテリーのUSB給電だけで動くといいなと思っていたのですが、この機器はPCにつながない限りは親機にはなれないことがわかりました。

とりあえず多少の不満はありますが、いったん設定さえできてしまえば5GHzの接続はやはり圧倒的に安定です。

 

SWAT-200でPHD2によるガイドをしながら、ISO1600、3秒露出で撮ったトラペジウムの典型的な一枚です。

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このように長く伸びてしまったものが何枚かありました。いずれも伸びの方向はどれも同じで、赤径方向と一致した伸びです。風邪や地面の外乱が原因の場合、赤緯がほとんど揺れていなくて赤径方向のみ揺れるというのは、赤道儀の構造的に問題があれば別ですが、普通はあまり考えられないはずです。今回、ガイドをオンにして撮影してしまったのですが、もしかしたらこれが原因なのかもしれません。そもそもガイド鏡に相当するものは、CCDに50mmの焦点距離のレンズをつけたもので、CCDセンサーの1ピクセルあたり約15秒の角度があります。ガイドでの精度は0.3ピクセルくらいで、3秒間の間にもなんどもフィードバックするので、4秒角くらいのブレがあってもおかしくありません。トラベジウムの最長辺が20秒角くらいなので、写真の比から考えても4秒角くらいブレてしまうというのはあながち間違っていません

実はDef-Guiderで複数のガイド星を用いて精度を上げようと、この日試みたのですが、キャリブレーションのところでエラーで落ちてしまい、どうすることもできませんでした。Def-Guiderは昼間のうちにまた試してみますが、ガイドCCDの焦点距離を伸ばす方向にいった方がいいかもしれません。例えば200mm程度のレンズを使えば計算上1秒角程度にブレを抑えることができ、十分です。CanonレンズをCマウントに変換できるアダプターがあるので、次は手持ちの55-200mmのレンズを試してみようと思います。

今書いていて思ったのですが、最初の方で3枚出したトラペジウムのうち最初の一枚はSWATで一軸制御、あとの2枚はAdvanced VXで2軸制御です。もしかしたら2軸制御のせいで縦横にブレてピンボケのようになっただけなのかもしれません。もしくはピンボケなので、縦に揺れても横に揺れてもあまり目立たなかったとかです。いずれにせよガイドの有無でも比べてみて決着をつける必要があります。(追記: 2017/2/3確認しました。)

2017/1/28の土曜日、久しぶりに夜晴れたのですが、少し雲がかって透明度は悪かったので、撮影は諦めていくつかテストをしました。

この日の昼に届くと思っていた5GHzの無線LANの親機が間に合わなかったので、庭に出したStick PCが届く範囲の自宅LANを5GHzに対応させました。その結果、自宅の庭での撮影は安定してできるようになりましたが、自宅LANなしでの安定な接続は明日以降までお預けです。

撮影には条件が悪いのですが、機器など試したいことがいくつかありましたので、順に書いておきます。ですが、ちょうど北の空が雲で覆われていて極軸合わせが全くできなかったので、いくつかはラフなテストになってしまいました。


1. USB 5Vから12Vへの変換で、Advanced VX及び、SWAT-200が駆動できるか?

USBの5Vから12Vへ変換するというケーブルをアマゾンで頼みました。年末に頼んだのですが、届いたのはついこの間です。これをAnkerの5V出力、26800mA((3.3V換算で) のリチウムイオンバッテリーにつないで電圧を実測すると12.5Vくらいありました。

ところがSWAT-200に挿すと接触不良なのか、電源コネクタを挿したときびっくりするのか、SWAT-200がオンにならない時があります。何度か抜き差しすると問題なくなります。その状態でコネクタを触ったりしても特に不安定なことはないので、何か例えば、12Vと言っているのが実測12.5Vとかあるので、高すぎるなどを疑っています。SWAT-200が6-12V対応なので、本当はUSB 5Vを9Vくらいに変換できるものが見つかるといいのですが、なかなかないみたいです。

もう一つAdvanced VXにも挿してみました。最初問題なく動いていたのですが、結構コネクタが緩くて、少し触ってしまうと抜けかけてまた最初からアラインメントになってしまいます。ちょっと実用には厳しいいかもしれません。コネクタが少し太くなればいいので、一部にテープをつけるとかでどうにかなるのかもしれません。(2017/2/11 追記: AVXのモーターを速く動かすと、おそらく過電流でバッテリーが一旦落ちるという現象がありました。AVX使用時は重くても構わないのはずなので普通のパワータンクか別の鉛電池などの方が無難です。)


2. 回転減速機のでピントが合わせやすくなったかどうか?

減速機だけでなく鏡筒の固定方法も変えて動きがスムーズになった結果も知りたかったのですが、3秒で撮ったM42のトラペジウムを拡大した写真がこれです。

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以前1月初めに撮ったちょっとピンボケだったものが以下のもの、

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さらに以前撮ったもので、ピントに関してはまだましだと思っていたものが以下のものです。

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比較すれば明らかで、今回撮ったものが一番ピントが合っています。7倍の精度と、鏡筒の伸縮に伴う変なたわみがなくなったので、相当ピントを合わせやすくなりました。


3. ManfrotteからGitzoの三脚に変えて、どれくらい揺れなくなったか?

独立した記事にしました。(2017/2/4)



4. SWAT-200に鏡筒をどのように乗せれば、揺れが少なくかつ赤径、赤緯ともにスムーズに動かすことができるか?

現在2通りの乗せ方を考えています。一つは

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のように、できる限りシンプルにするものです。SWAT-200と鏡筒を繋ぐのはMONOTAROで買った、上と下が45mm角の板で、ハンドルを緩めると上の板の角度を変えることができる台です。ハンドルを締めてしまえば、かなり強固に固定することができます。

軽くてシンプルでとてもいいのですが、一つだけ欠点があります。ちょうど写真に写っているように回転台を倒しすぎると鏡筒が片側によってしまい、赤経方向の重量バランスが全く取れなくなってしまうことです。このことを踏まえて次の写真のような固定方法も考えました。


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横から見るとこんな感じです。

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赤経回転台から赤緯回転軸までの距離を短く取ることで、赤経軸がブレにくいようにしています。また、赤経回転軸と鏡筒の距離も短くし、反対側を長くとって重りを載せることで重量バランスを取っています。ここら辺はHUQさんの取り付け方も参考にしています。

この方法のいいところは、赤経、赤緯どちらの方向も重量バランスが取れていて、たとえどの方向に鏡筒を持って行ったとしてもバランスが崩れないところです。悪いところはやはり上に比べて載せているものが多く重いのと、鏡筒と反対側のバランサーの質量が回転中心から離れているので、慣性モーメントが大きく、どうしても風邪などの外乱に対して揺れが大きくなってしまうことです。実は今回この状態で撮影を少ししたのですが、結構ぎりぎりまで幅を攻めていたため、なんと鏡筒のピントの回転つまみとSWAT-200に挿している電源ケーブルが干渉して、途中で自動追尾ができなくなってしまいました。その頃には雲もさらに出始めていたので止めにしたのですが、次回は上のシンプルな方法での撮影も試してみたいと思います。

それにしても全然スカッと晴れないので、チマチマしたことばかりしています。太平洋側はあんなに晴れていたのにと、今日も雨交じりの雪の降る空を見上げて、悶々としています。



関東ツアーの最後は、星好きな人の聖地とも言える国立天文台の訪問です。

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国立天文台は東京の三鷹市にあり、JRの武蔵境駅や京王線の調布駅からバスに乗って行くのが便利です。JR三鷹駅やJR武蔵小金井駅からもバスは出ていますが、本数はあまり多くありません。車で行っても裏手に駐車場はあるとのことですが、有料になるみたいです。

国立天文台には一般の人の見学コースが設置されていて、台内にあるいくつかの見学用施設をみることができます。予約は必要なく、10時から17時の見学時間内に入り口の守衛さんのところで申し込みます。申し込みが終わるとパンフレットとシールをもらえます。今回はパンフレットのコースに沿っての紹介です。シールをよく見えるところに貼って見学に出発です。

ちなみに、今回の一般見学コースの他に、月に2度ほど50cmの公開望遠鏡を使った観望会がありますが、先着順で申し込みが始まるとすぐに埋まってしまうとのことで、見たい場合は早めに申し込むのがいいでしょう。


それでは一般公開のコースを順に巡ってみます。

まずは「第一赤道儀室」。ここには20cmの屈折望遠鏡があります。一番小さい部類のもので、天文台の中で一番古い建物らしいのでもちろん年代物なのですが、これが唯一アマチュアの大きさの感覚にかろうじてあうスケールなのかと思いました。

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「太陽系ウォーク」です。写真の左に太陽があり、その奥に惑星が並んでいます。実際の太陽系の縮尺なので、どれくらい惑星同士が離れているかを実感することができます。一番奥に少し見えるのが口径65cmの屈折型望遠鏡がある天文台歴史館です。

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多分一番有名な「アインシュタイン塔」です。建物自体が望遠鏡になっているらしく、古めかしい外観と相まって雰囲気を醸し出しています。相対論により太陽光のスペクトルがわずかに長くなる効果を見るために作られたそうです。

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天文台歴史館には口径65cmの屈折望遠鏡があります。鏡筒の長さではなく、口径が65cmの、しかも屈折型です。ここが一番迫力がありました。

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写真を見ただけではスケールがわからないかもしれませんが、なん度も言いますが、口径が65cmです。そうやって考えるとスケールの大きさがわかると思います。

操作盤の写真も載せておきます。赤道儀も当然大きいので、操作盤も大げさなものになっています。

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ここの建物で一番面白かったのが、下のアンドロメダです。上の望遠鏡でとったというのですが、焦点距離は10メートル越えの1021cmとむちゃくちゃ長いのにもかかわらず、写真乾板の大きさが36cm x 36cmとこれまたむやみやたらに大きいので、この画角で入ってしまうのです。いろんなものが普段私が触っているものより一桁大きい世界です。

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もう一枚面白い写真です。ほぼ100年前に撮影されたオリオン大星雲です。3時間露光だそうですが、この当時の最高レベルに近い技術なのだと思います。これを見ると、星の撮影をしている人なら100年間の科学の進歩を肌で感じることができるでしょう。ちなみに、アインシュタインの一般相対性理論が発表されたのが1916年なので、ほぼこの頃です。こんな時代から宇宙の深淵を垣間見る理論が出されていたというのも感慨深いものです。

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次は「旧図書庫」で、現在は「展示室」になっています。下の写真は建物の裏手に回ってとったものです。

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表の入り口を入ってすぐにTMTの説明があります。「すばる」などもそうですが最近は補償光学が実績を上げていて、TMTも多分にもれず各鏡素子に12のセンサーと3つのアクチュエータで鏡にフィードバックをかけて画質を改善するそうです。このような技術が民生に降りてくると、アマチュアの星像もまた飛躍的に進化するのかと思いますが、まだまだ先の話になりそうです。

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さらに奥に進むと展示室になります。

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展示室の中のパノラマ写真です。横にもう一部屋展示室があります。ちょっとした実験装置なんかもあります。
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実はこの展示室のある建物の隣に「4D2Uドームシアター」というのがあり、Mitakaを使った後悔をしているのですが、これも希望者が多いらしく、なかなか予約できないみたいです。Mitaka自身は全国のプラネタリウムや、コンピュータがあるなら自分でも試すことができます。宇宙のあらゆるところへ行って、そこから星を眺めることができるなど、非常に強力なソフトです。

さらに進むと、順路は左に曲がるのですが、その曲がり角で進入禁止のまっすぐ先のところを見るとパンフレットには紹介されていませんが、重力波検出器のTAMA300が見えます。年一回の一般公開の際には中も見せてくれるそうです。

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順路を進むと、「子午儀資料館」があります。

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パンフレットにはほとんど触れられていないのですが、このすぐ近くに、TAMA300のプロトタイプにあたる20mの重力波検出器の外観を見ることができます。

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さらにゴーチェ子午環室があります。

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さらに進むと視界がひらけ広場に出ます。その真ん中に「天文機器資料館」があります。

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中には色々なものが展示してあります。星や天体機器が好きな人にはたまらないでしょう。

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少し番外編です。天文台の裏門から続く一般道を敷地に沿ってずっと左に回ってかなり行くと、柵の外から三鷹国際報時所の跡地をみることができます。現在は門しか残っていませんが、この門の文字は有名な物理学者の寺田寅彦が書いたものだそうです。

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あと、今回は紹介できませんでしたが、天文台敷地内に昔の天文台職員の官舎を改造した「星と森と絵本の家」というのがあります。すごく雰囲気のいいところで、子供連れの家族が楽しめるところになっています。

昼食はコスモス会館というところでとることができます。天文台の職員さんも利用するので、一般見学の方は混雑を避けるように12時半からの利用をお願いしますと書いてありました。


最後に、天文台の星好きな方の何人かと少し話す機会がありました。星のソムリエをやっている方もいて、このblogの記事も見せながら電視観望の話もしました。その場でCCDを調べるなど、結構興味を持ってくれているようで、今度行くときにはCCDを持って行って実際に試してもらえればと思います。
 

最近SWAT-200の揺れがどうしても気になっています。一体どれくらいの揺れの赤道儀なら許容できるのか感覚的に知りたくなり、いくつかのショップを回ったついでに、実際に赤道儀や経緯台に載った鏡筒の先端をつついて試してみました。

基本的に値段の高い高級機と言われる機種の方が当然揺れは少なく、例えば安価な経緯台クラスでは少しつついただけで大きく揺れて、その揺れが長く続くのが一般的な傾向です。ただ、高級機といわれるものが必ずしも全ていいというわけでもないというのがすぐにわかるのが、このテストの面白いところです。比較的安価な赤道儀でもつついてもほとんど揺れないものも存在しますし、同じメーカーの赤道儀の中でも、揺れと値段は必ずしも反比例しないです。また、機種によって揺れの方向に得意、不得意があるのもよくわかります。鏡筒の上下には揺れないのに、回転方向には大きく揺れてしまうなどです。大っぴらに試すと店員さんに怒られてしまうかもしれませんが、こっそり試してみるとかなり違いがわかるので、一度自分で試してみると、赤道儀を購入するときの目安になるかもしれません。

いうまでもなく、つついて揺れないということは、風などがあっても揺れにくいということになります。今回の結果と自分の持っている機器と比較してみると、SWAT-200も三脚を変えたりした後の揺れは、それほど問題ではないということがわかりました。あと、驚くことに手持ちのAdvanced VXは揺れはかなり少ない方だということもわかりました。自宅で試しても、SWAT-200とAdvanced VXでは明らかに差がわかるほどAVXの揺れは少ないのですが、これはたまたまというわけではなく、他のものと比べても決して遜色ない揺れです。

最後に断っておきますが、自分の中では揺れに関する順位はある程度決まるのですが、これは決して定量的な評価でも何でもなく、また試した赤道儀についている鏡筒の長さも重さもまちまちです。しかも持っていない機種の具体的な名前を挙げるのは気が引けますし、迷惑がかかるかもしれません。そのため、すごく抽象的で感覚的な記事になってしまっていますが、望遠鏡が集まる観望会などでも簡単に比較できるテストなので、くれぐれも持ち主の方に怒られない範囲で試してみると、色々揺れについて実感できて面白いかと思います。

本当は加振器の上に赤道儀と鏡筒ごと乗せて、加速度センサーで伝達関数など測り、きちんと定量的に評価してみたいです。でもこんなところまでいくと星を楽しんでいるのか、機器を楽しんでいるのかよくわからなくなってくるので、ほどほどにしておきたいと思います。 

 

関東に行く機会があったので、いつものように天文ショップめぐりをしてきました。富山は雪でも関東は青空が晴れ渡っていてとても羨ましいです。でもやはり都心では星の数は当たり前ですが、少ないです。それでも澄んだ空にオリオンが綺麗に輝いているのが印象的でした。


KYOEI:
FS-60用のフラットなーの中古が出ていたので、ずっと欲しかったこともあり購入しました。定価の半額には届かない程度でしたが、ずいぶんお得でした。これまでは広角のFS-60CB状態では電視だけでしたが、これでやっと写真で撮ることができます。

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いつものように店員のMさんと話したのですが、blogを開始するみたいで、今から楽しみです。


スターベース:
相変わらずここではいつもの雑誌のバックナンバーです。今回は古いものに狙いを定め、SKY WATCHERの96/10, 97/11, 99/5, 星ナビの01/4, 06/8, 星の手帳91秋号を購入しました。星の手帳は初めて読んだのですが、今売られている雑誌と比べるとかなり研究よりです。やはり当時は雑誌も勢いがあったのがよくわかります。

実はその晩、S君はじめスタッフの皆さんが野辺山に遠征するそうで、少し誘われたのですが、どうしても都合がつかないので泣く泣く諦めました。最近星をまともに見ていないので羨ましいです。あと、S君にプリンタの話を聞きました。S君はすでに何度も雑誌に載っているベテラン学生さんで、染料系のPRO-100を使っているそうです。プリンタを代えてから採用率が上がったとのことです。やはり雑誌には光沢がでる染料系が有利なのでしょうか。それよりも、印刷したては緑っぽくてのっぺりで、細かい階調が出て色が落ち着くまでに3日位もかかるという話を聞いて、これが一番びっくりでした。


シュミット:
お客さんにステライメージに詳しい人がいて、店長さんと一緒に聞いていましたが、色々勉強になりました。面白かったTipsを挙げておきます。
  • デジタル現像の時にエッジを「0.1」として、右の下の三角をいじると、細かい構造がよく出るようになる。
  • カブリ補正や周辺減光補正の時は、ポイントで選ばずに、線でやった方がいい。私は知らなかったのですが、線を実際の強度に合わせた後に、真ん中の四角を選んで上まで持って行って、ピーク位置と合わせるといいとのことです。
  • 画像を開いて、一度fit形式で保存し、新たに元の画像を開いてfitとコンポジットすると、あぶり出しの効果がある。露光時間を延ばしたことに相当。二重焼きのようなものだとのことです。元画像2枚やfit2枚だとだめだそうです。
まだまだ色々知らない機能があるようで、使い込んでいくともっと便利になりそうです。店長さんも交えて、この方とは星や宇宙のことも話すことができ、とても楽しかったです。



新宿のコプティック星座館にも行きたくて電話してみたのですが、ベル音はなるのですが通じませんでした。もうやっていないのでしょうか?関連会社の清原光学は干渉計のことなどされているようで、興味があったのですが、残念です。 

昔の天体機器のことに興味が出てきたので、いろいろ調べているのですが、過去には面白い話がたくさんあったみたいです。今回調べたのはチビテレ事件というものです。図書館に行って1980年代の古い雑誌を引っ張り出してもらい、天文ガイド1980年6月号と8月号にその記事を見つけることができました。私が小学生の頃のものです。

当時、今では御三家の一つと言われているスリービーチ社からでていたスーパーチビテレという、今でいうボーグの祖先みたいな短焦点でコンパクトな鏡筒の評価記事を、当時の学生らしき人が書いたのですが、その記事に対してスリービーチ社が広告を使って正式に反論記事を書いたという、まあいってみれば大人気無いやりとりです。これが当時とても話題になったとのことでした。大まかな話はWebをあさって知っていたのですが、記事そのものは見つからなかったので雑誌からコピーさせていただいたのですが、評価を書いた人も、反論をした業者もそれぞれに非常に熱い思いが感じられ、今読んでも面白いです。

個人的には、評価記事は悪気があって書いたものでないと思いますし、よりよく使おうというむしろ積極的に進めているような意図も感じられ、特に問題があるとは思えませんでした。それでもやはり販売する側からすると面白くなかったのでしょう。少なくとも相当気合を入れて開発したのに、という思いが伝わってきました。

このような互いの誤解は狭い天文業界では現在でも起こりうるでしょう。例えばこのblogで書いている記事を見て面白くないと思う方もいらっしゃるかもしれません。私は星は趣味として楽しみながらやっているので、喧嘩してつまらない思いをするのは本末転倒です。一方、仕事としてやっている方にとっては、時として死活問題にもなりますので、大問題なのかもしれません。それでもお互いにけなし合ったりせず、互いの立場を尊重し、仲良くやっていけたらなと思います。私自身がまだあまり星仲間がいないので、勝手にそう思うだけなのかもしれませんが、願わくばいい雰囲気の中、星を見る人たちが少しでも増えてくれればと思っています。

スーパーチビテレ事件を調べるついでに、その前後の雑誌の広告や記事も読みまくったのですが、今ではヤフオクにたまにしか出てこないメーカーが現役だったり、今もあるお店があんな当時から頑張っていたとか、昔はこんな店もあったんだとか、とにかく私のような新参者としては知らないことばかりでとても面白かったです。特に天体写真に関しては30年の間にいかに進歩があったのかを実感することができました。

私自身はここまで古い雑誌を持っているわけではないので、ごく一部しか読めていないのですが、世の中にはかなり初期の頃からの雑誌を大切に保管していらっしゃる方もいることかと思います。その当時のことを知る貴重な資料かと思うと、羨ましい限りです。




 

以前の記事で書いたように、Stick PCをアクセスポイントとして使うことで、リモートでの撮影をためていたのですが、どうも通信が不安定で使えない時が多く、結局ノートPCに直接にCCDとカメラを接続して使う(例えば2016/1/7の記事)ということが何度かありました。色々調べていて、やっとその原因がわかりました。USB3.0からでるノイズで無線LANの2.4GHz帯が乱されるからです。

撮影時にはCCD(ASI224MC)がUSB3.0で接続されています。Stick PCにiPadからリモートデスクトップで接続するのですが、CCDをつなげた瞬間など、よくリモートデスクトップの接続が切断されます。色々やっているうちに、CCDのピントを合わせるとか、ケーブルに触れた時など、CCDに手で触った途端に接続が不安定になることに気づきました。CCDをケーブルから完全に外すと必ず安定になるため、ここら辺が怪しいと睨んだのですが、USB3.0が2.4GHz帯に大きなノイズを出すという記事を見つけて、少し調べて見ました。

まず、2.4GHz(IEEE 802.11g)でStick PCから自宅のLANにつないで試して見ました。写真はその時のpingの応答ですが、真ん中らへんからCCDの接続部を少し触った瞬間に1万ミリ秒クラスの大きな遅延が起きているのがわかります。実際に10秒止まるわけではないのですが、リモートデスクトップの反応がなくなったり、接続そのものが切断されたりするので、すぐにわかります。これは確実な再現性があります。 

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逆に、CCDに触らなければネットワークはかなりの確率で復帰して、遅延も10m秒オーダーに戻ることもあるので、必ずしも使えないというわけではない(というか、これまでこのような状態で無理して使っていたことになります)のですが、CCDに触れないわけにもいかないので、やはりこの不安定性はいただけません。


解決策の一つとして、5GHz帯を使うことが挙げられていました。同じことを自宅の5GHz(IEEE 802.11a)のLANにつないで試しました。結果を見ても、ほとんど影響ないことがわかります。こちらも確実に再現性があります。

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原因はわかったのですが、解決策はなかなか厳しいです。まず、アクセスポイントとして使っているSoftAPですが、これを5GHzにする方法が見つかりません。

色々調べると、元のネットワークアダプターが5GHzでつながればアクセスポイントも5GHzになるはずだという記事があったので、試してみました。上と同じように5GHzでStick PCから自宅LANにつないだ上で、アクセスポイント経由でStick PCにpingを打ってやります。実際にどの速度でつながっているか見ることができないのですが、少なくともUSB3.0のノイズに明らかに影響されたことがpingの遅延からわかるので、2.4GHzでつながった状態なのだと推測することができます。

次に、下の写真のように元のアダプターのドライバーの詳細設定のところで5GHzのみに制限して試したのですが、この場合そもそもSoftAPでのアクセスポイントのアダプタを生成することができませんでした。

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以上のことから、今のところの解決策はUSB3.0を諦めるか、なんとかして5GHzのみの環境にするかですが、CCDを変えるわけにはいかないので、苦労して設定したSoftAPによるアクセスポイントを諦めるのは惜しいのですが、USB給電できる小型の5GHz対応の無線LANの親機を導入しようと思っています。これについては後日また試したらレポートしようと思っています。

2017/1/29 追記: 超小型のUSBの無線LANの親機を導入しました。




 

富山の冬は厳しいですね。昨晩も雲間から星は見えましたがほんの一時だけで、やはりほとんど何もできないです。今回の記事も書籍紹介です。

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書籍といっても今回はコミックで、アフタヌーンに掲載されていた「宙のまにまに」という、高校の天文部が舞台のお話です。子供の頃に星に興味を持てなかった私にとって、天文部というのは全く未知の世界で、今からでは決して取り戻すことはできない時間なので、羨ましくて羨ましくてたまらないのです。

内容は天文部の活動そのものだという書評を見て、アマゾンで中古でまとめ買いしました。一気に読んでしまいましたが、基本的にはラブコメで、もっと天文の濃い話があっても良かったです。書評には天文部独特の理系っぽい雰囲気がないようなことも書いていましたが、確かにそうなのかもしれません。主鏡磨きやメシエマラソンはやったことがないので、天文部の醍醐味なのかと感じました。(大学の)天文部出身の学生さんがいたので聞いてみたのですが、あんなにいいことばかりないよとのことでした。それでも天文部の活動というのが、しょせんマンガからですが、少し垣間見えるだけでも楽しいです。人集めや機材に苦労しながら、自作やアルバイトで徐々に観測装置を充実させていくのは、自分の体験なら一生心に残る思い出になるのだと思います。

星を始めた頃から星ナビのバックナンバーを集めているのですが、2000何年かの号に偶然高校時代の同級生が撮った星景作品が載っていたのを見つけました。当時天文部だった子で、高校の頃に部員で星を見に行った時の思い出が書いてありました。今も星を続けているのか、星を始めた今だからこそ一度会って話をしてみたいです。 
 

ユーシートレードで中古のGitzoの三脚が出ていました。型番はGT3840Cで、この間HUQさんの家で実際に触らせてもらったものです。材質がアルミでもなくカーボンでもないバサルトという玄武岩からできている繊維で、ガラス繊維と同じような製法で作られているらしく、アルミとカーボンの中間のようなものみたいです。ただ、現行機種ではもうバサルトはなくて、このGT3840Cもすでに結構前に廃番になっているようです。最後の文字Cに表されているように、軽量コンパクトなのがいいことと、SWAT-200を載せるには十分な強度があることも見せてもらっていたので、状態も良いということもあり、店舗まで行って購入することにしました。価格は定価の3分の1以下でした。

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GT3840Cの最初の数字の3は足の太さを表していて、Gitzoのくくりで3型と呼ばれ32.9mmありますが、0型から5型まである太さの中で中間位にあたります。これまでのManfrottoより十分に太いです。次の8がバサルトを表し、4が4段、0がバージョン、Cは上でも説明したようにコンパクトの意味です。Tは雲台付き、T無しがシステマティックタイプです。システマティックタイプとは、これもGitzo用語みたいで、トップの部品をその場で取り替えて状況に応じ対応できるようにする高級タイプのことです。

今回のポイントはCで、海外まで持って行くなどを考えたら、このコンパクトタイプがよさそうです。ユーシートレードの店頭には4型、システマティックタイプ、コンパクトタイプのものがありましたが、店長さんの私物ということで、VixenのAP赤道儀を載せて皆既日食にアメリカに持って行こうとしているものだそうです。ちなみに大まかな値段を聞いてみたのですが、今の私には全く手が出ない値段でした。

これまでのManfrottoの三脚でわかったのですが、一番弱いところはエレベーターの部分です。なので、このGitzoはエレベーターのところは部品を取り替えて、システマティックタイプに改造しようと思っています。取り替える部品の型番がいまいちよくわからなかったのですが、最初考えていたD801.01はHUQさんによると古いタイプのようで、D801.20が新しいタイプでねじれにも強いらしくいいとのこと。後日注文するつもりですが、Gitzoはスペアパーツの入手体制もきちんと整っていて好感が持てます。

ユーシートレードの店頭に、システマティック三脚用の3、4型に取り付けることができるフラットプレートが中古であったので、いずれ改造することもにらんで、あわせて購入しておきました。写真にも写っています。

また、Manfrottoのもう一つの弱点が石突きで、これまでゴムタイプだったので、多少ゆっくりとした揺れが生じていた可能性があります。交換もできないタイプでした。今回のGitzoもゴムタイプがついていたのですが、こちらは交換可能で、Gitzo純正のGS5030VSFという、金属タイプなのですがネジを回せばゴムタイプにもできる便利な石突きがいいと聞いたので、早速アマゾンで発注して入手しました。これも 写真に写っています。
 

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