ほしぞloveログ

天体観測始めました。

うわさですごいと聞いていたCAN(CCD Astronomy Network)の年一度の集まりのCANP2017に、車で富山から栃木県大田原市まで参加して来ました。CANPといってもテントに泊まるとかするわけではなく、普通の大きな部屋に集まってする天文の研究会です。

当日夜中の1時頃に目を覚まし、シャワーを浴びたり準備をしたりしていたら結局出発は3時頃になってしまいました。長距離なので余裕を持っての出発です。高速で夜明けに見た金星が印象的でした。途中横川で少しだけ仮眠をとった以外は至って順調で、8時頃には矢板インターを出て、少し寄り道をして9時頃には現地に到着しました。

研究会は午後からでまだ余裕があったので、付属の天文館という施設に行って来ました。ホテル宿泊者は料金が100円になるので一旦フロントに行ったりして、ちょっと開始時間の9時半に遅れてしまいましたが、客は朝も早いので私一人。三鷹光器の65cmのカセグレン型反射望遠鏡で金星を、タカハシのTSA-102で太陽を見せてもらいました。65cmは福島のスターライトフェスティバルで行った星の村天文台の65cmと同じものらしく、設置の際には色々助言をもらったとのことでした。途中お客さんが二人増え、3人で星座紹介の映像を見ておしまい。市でこれだけの施設を持っているのは羨ましいです。


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天文館が終わってもまだ時間があったので車の中で少し昼寝をして、昼少し前に会場に行ってみると準備が始まっていたので、お手伝いがてら受付を済ませました。その間に自分の展示の準備をしました。今回初参加ながら電視観望を実物とともに展示紹介させて頂きました。いつものRevolution ImagerASI224MCです。Revolution Imagerは50mmのCマウントレンズをつけてモニターに表示し、ASI224MCはFS-60CBに取り付けて展示しました。さらにパワポで自動で流れる3分くらいの紹介ファイルを作ってそれをずっと繰り返して流しておきました。準備の途中から興味を示してくれる方が何人もいらっしゃいました。実はこの展示をしていいのかどうか少し心配していて、というのも、元々この研究会はCCDでできるだけ綺麗に天体を写すというものから始まっているので、観望会用の一般の人向きとはいえとりあえず色付きで星雲が見えるというコンセプトが受け入れられるかどうかわからなかったからです。でも実際にはその心配は全く杞憂で、やはり観望会で同じように星雲をアイピースで見せて、写真などで見た星雲との違いにがっかりして帰って行く人たちを見ている人も多いので、かなり共感を得たようです。特にRevolution Imagerは計算機いらずの手軽さが伝わったのか、日本で買うことはできないのかと何人かの方から聞かれました。初日の公演が終わってからの展示の紹介の時には全員の方に説明を聞いてもらえ、かなり電視観望の宣伝になったと思います。

さて、メインの講演の方ですが、 さすがに噂通りレベルが高くてとてもおもしろいです。
  • 最初の天文のための電子工作は実物のSS-Oneを交えての話で、回路も好きな自分としては非常に興味深いものでした。マイクロステップモーターが自動導入の最高速度と最小分解能の比を良くするというのは知らなかったので参考になりました。
  • 次の引退後の天文ライフのお話は、タイトルからは全く想像できない天体ドームのリモート制御の話で、施設レベルの電源が必要になるなど自分の経験を交えての話で、将来天文ドームを持つ時にとても役に立ちそうでした。定年後20年も楽しめるなら、天文はすごくいい趣味なのかと思います。
  • 木星の話は閃光のビデオがインパクトがありました。富山の方が撮ったそうですが、隕石などが落ちた時に出る光だそうです。惑星は最近少し試しているので、聴きやすかったです。月惑星研究会に報告してほしいとのことでしたが、自分のレベルで報告していいものなのか少し心配です。質問したら構いませんとのことでしたが...。
  • 初日最後の話はRAW現像でノイズが落とせるという話で、空間的にスタックをするというが原理のようです。DXOというソフトに実装されているとのことですが、高い方のエリート版を買わないとこの機能はついてこないので注意とのことです。ディテールを壊さずにノイズを減らす威力はかなりのもののようでした。

4つの講演後、展示紹介があり、6人の展示を司会の方がインタビューする形式で紹介していきました。
  • 個人的には極軸にエンコーダー付きのシャフトを入れてピリオディックモーションを減らす機器が興味を引きましたが、値段もなかなかのものでした。
  • 展示の一つに、日本でもトップクラスの方の写真が紹介されていて、そのクオリティは圧巻でした。司会の方自身も興味があるようで、すごく細かいところまで突っ込んでインタビューしていました。
  • 大ベテランの方の写真や機器の紹介があったのですが、私は自分の紹介が終わったところでホッとしてあまり聞けていなくて、記憶に残っているのがフライパンと鍋を使ったタカハシのミューロンの鏡筒部の改造で、海外でこれで組み立てたとのことです。夜中の懇親会でこの方にこれまでの望遠鏡の歴史の写真をいろいろ見せていただいたのですが、すごい数で、どれも個性的で面白いです。幾つの望遠鏡を作ったのかお尋ねしたのですが、どういう定義で幾つと数えたらいいのかわからないとの答えでした。要するに数え切れないくらいたくさんということです。
  • 他にも4Kカメラの紹介や、日食の撮影機器の紹介など、まだ手を出せていない分野のものですが、どれも機器としてはとても面白そうなものでした。 
  • 自分の展示の紹介もなんとか思っていることを伝えることができました。あくまで観望会などの目的で究極的に天体を綺麗にみるものではないので、もしかしたらこんなものはあまり価値がないとか言われるかもとも思ったのですが、インタビューでも色々聞かれ、その後もかなりの人から好印象のコメントや質問をいただいたので嬉しかったです。
その後の夕食を兼ねた懇親会では、色々な方とお話しさせていただきました。天文雑誌の天体写真コーナーによく名前を見る方たちもたくさん来ていましたし、自分で機械工作や電気工作したりする方や、独自で天体ソフトを開発している方もいて、普段ではなかなか聞くことのできないとても有益な話をたくさんすることができました。特に画像解析に関してはこれまでプロブラミングをしたことがないので、実際の開発の話なども聞け、すごく参考になりました。

真の意味での懇親会は9時以降に始まる第2部からでしょう。宿泊部屋の何部屋かが解放され、そこに10人20人と入り込み、それぞれ色々なテーマで気のあった人たちとの話が 、色々なところで始まります。みんな星や宇宙が好きな人ばかりなので、どこもすごく盛り上がります。かなり専門的なことから、本当にどうでもいいくだらないこと、ここではかけないような裏話まで、夢のような時間でした。私は二部屋をはしごして、1時半頃に自分の部屋に戻ったら、そこでもまだ話が続いていて、結局2時過ぎまで話していました。

朝は寝坊して7時半過ぎに起こされたのですが、急いで朝食をとり、部屋を後にして2日目の公演に入ります。
  • 一つ目の講演は撮影に関しての、恐らく今の日本の天体写真で最も活躍されている方のお話です。この講演には参りました。お話自体もとてもうまく、なんども笑いが起こったのですが、それにも増して内容が素晴らしかったです。すごいレベルで、緻密に、計画的に、理念を持って、論理立てて撮影を進めています。もちろん撮影に時間をかける努力もしていて、その姿勢にも驚かされます。短期間の間に多くの入賞をされているのも当然というくらいの進め方で、すごく納得させられました。なかなか真似もできないでしょうし、真似をしても仕方ないのですが、その方向性や姿勢は自分にないところなので、できる限り取り入れるべきだと強く思いました。
  • 次の天体写真の活用についての話は、CGクリエイターらしい切り口で、面白い映像を紹介してくれました。また、惑星状星雲と超新星爆発の色と元素の関係を考えるなど、科学的に考えると面白いという話はすごく共感できました。
  • アストロアーツのステライメージの紹介講演がありました。私は11月に前バージョンを買ったばかりなので、まだ最新版にバージョンアップしていないのですが、思ったより進化していてバージョンアップの価値があると思いました。日食撮影ソフトの紹介もあり、次の日食撮影の講演と合わせて、ほんの数分の皆既日食にかける情熱が伝わってきました。今回の皆既日食はアメリカで、私は見に行きませんが、太陽を始めていたらどうしても行きたくなっていたかもしれません。

帰りに仲良くなった方を乗せて駅まで車で行きました。その中で教えてもらったのですが、まだまだ関西にも面白い方達がたくさんいるようです。来年は関西の開催ということでますます楽しみです。帰り道、マヨネーズとんこつラーメンというちょっと変わったラーメンを食べてから富山までまた5時間の運転でした。途中眠くて少し昼寝したのですが、無事に自宅に着くことができました。

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二日間の研究会でしたが、とても濃い内容で、来ている方も興味深い方が多く、たくさんの方と知り合いになることができました。初参加で温かく迎えていただきありがたく思っています。来年もぜひ参加したいと思っています。


6月11日、県天の例会終了後、Costcoによって買い物と夕食をすませてから、去年に引き続き今年もホタルの撮影に向かいました。去年は完全な曇りだったので、星と関係のない写真になってしまったのですが、今年は何としても星と一緒に写したいと気合を入れて行きました。全然関係ないですが、コストコの北海道ソフトクリームは無茶苦茶美味しいです、生クリームを食べているみたいです。しかもそれほど甘くない。よく売っている名物クラスのソフトクリームよりはるかに美味しかったです。あの味とあの量で200円は安すぎです。 

さていつものホタルの場所に来たのですが、まだ明るくて誰もいません。30分くらいして午後8時前頃でしょうか、少し薄暗くなってくると、ホタルも光り出してきて、程なくしてやっと他の見物の人達も何人か現れはじめました。明るいうちはまだ空は晴れていたのですが、まず暗い東側が雲に覆われてしまい、西側に構図を移し暗くなるのを待っているうちに、西側もだんだん雲が出て来てしまいました。仕方ないので空の面積を減らし、ホタルの地上の面積を増やしました。

ホタルが飛び始めた頃には半分以上雲に覆われてしまいましたが、ホタルは今年も相変わらず綺麗でした。その頃には15人くらいの人がいて、撮影の間に木星と土星が見えたので、何人かの人と少し星空観察をすることもできました。画像はぜひクリックして拡大して見て欲しいです。少しだけですが星が写っているのがわかるかと思います。


output_comp

富山県富山市, 2017年6月11日20時33分から20時54分
キヤノンEOS 60D(新改造, ISO800), 露出20秒、固定撮影
SIGMA 10-20mm F3.5 EX DC HSMを10mmで使用
JPEG56枚をSiriusCompで比較明合成

もうこの場所何回目になるでしょうか。富山に来てから結構すぐに来たので、多分5-6回以上になると思います。今年も無事にホタルが見えて良かったです。いつかホタルと天の川を撮って見たいですが、これは相当難しいですね。


2016/6/10の夜8時ころ、空が少し晴れてきたので自宅で何か見ようと思い望遠鏡を出し始めたところに、県天のK会長から電話があり、明日の県天の例会での画像講習会の講師をやってくれないかと、突然の依頼がありました。しかも今牛岳にいるとこのことで、とりあえず講演の準備はそっちのけで、せっかく出した望遠鏡をしまい急きょ娘のNatsuと一緒に牛岳に行くことにしました。

満月なのと、雲が少し出ているので、来ているのはKさんだけで、ほかの一般の人も全部で数人夜景を見に来たくらいの、寂しい状態でした。講演の準備はまあ朝にでもやればいいやと、C8とFS-60CBを出して、まったり話しながら、晴れ間を待っているような感じでした。Natsuはシートをひいて毛布にくるまりながら寝袋の中へ、一体何のために来たのかと思うくらい一瞬で眠りにつきました。

この日はうす曇りが続くのですが、アイピースで見ても木星の縞がはっきり見え、土星もカッシーニの間隙までくっきり見えます。撮影をする気はあまりなかったのですが、これだけシーイングがいいのなら今年まだ撮っていない土星を撮っておこうと思い、撮影を開始しました。

木星では気にならなかった大気収差が、土星だと動画の時点ですごく気になります。というわけで昨年買って結局使う機会がなかったADCを初めてまともに使ってみました。FireCaptureには赤と青を分離してサークルで表してくれる機能があるので、それを見ながら合わせます。基本的に大気収差は水平に対して縦方向にのみ出るので、ADCは最初水平に設置してやります。縦方向の収差成分はほぼ消えるのは確認したのですが、横方向の収差成分が、残ったというよりは最初より大きくなった気がします。ADCの水平の精度の問題なのか、もう少し調査する必要があります。

さて、撮り終わった動画を見るだけでも、カッシーニの間隙が綺麗に撮れています。これは処理が楽しみです。

と、次の日の朝に動画ファイルを改めて見ていたら、致命的なことに気づきました。なんとSERファイルが8bitで撮影されているのです。FireCaptureを注意深くみると、ROIの設定のすぐ上のところに16bitで撮影するオプションがあるではないですか。今まで全く気づいていませんでした。それでもこれまで木星もそこそこは出ているので、ビット数はそこまで影響ないのかもしれません。

結局その晩は3倍バローで4本、5倍バローで4本、それぞれ5000フレームとってHDDがいっぱいになったので終了としました。土星を撮影したら満足してしまって、夜中の12時半頃に解散となりました。自宅に着いた時には空に結構雲がかかっていました。


県天の例会で土星の動画を見せても、結構取れているのではとの評判でした。例会では惑星撮影の講演がNさん。星雲の画像処理の担当が私でした。惑星の方は撮影時にフリップミラーを使うと楽だというのや、議論の中であったDebayerをせずに録画した方がfpsを稼げるなど、有益な情報がいくつもありました。私がこれまでDebayerしてもfpsが出ていたのは8bitで録画していたからかもしてません。後日チェックし直します。

講演の方ですが、私の担当分はなにぶん昨日の今日で、朝の準備しかできなかったので、パワポで作った初心者向けの大まかなものと、以前のこのブログの記事をワードでまとめた細かいものの2本立てとしました。みなさんやはり興味があるので、トーク中も質問が次々でて、かなり盛り上がって楽しかったです。ただ、後半は少し細かい話になりすぎた感もあり、画像処理をやったことがない人にとっては初めて聞く単語ばかりになってしまい、少し申し訳なかったです。でもやはり画像処理はソフトに依存した話になってしまうのもある意味仕方なく、皆さんの使い方もいろいろ聞くことができたので、個人的にはすごく有益な講習会でした。


とりあえず土星の撮影時のパラメータとファイルを処理したので、アップします。5倍バローの方を処理しました。

2017-06-10-1510_0-RGB_rot

富山県富山市下大久保 2017/6/11 00:07:05
C8 + Explore Scientific x5 barlow lense + ZWO ASI224MC + Advanced VX 
F50, Shutter 15ms, 65fps, gain 560, 6000/20000 frames
 

C8にしてはかなりでているのではないでしょうか。やはり気流のいい日は結果もよくなるのだと思います。昨年撮った土星がこちらになります。こちらと比較してもだいぶんよくなっているのがわかります。シーインが良かったせいもあるかと思いますが、ADCを使ったことと、昨年から画像処理の技術も向上しているのだと思います。

2017年6月9日、この日は満月。先日までの木星撮影は(見え方もイマイチだったので)休憩して、CMOSカメラのASI178MCの高解像度を利用して、動画で月を撮影してみました。


2017-06-09-1258_5-RGB-Moon_lapl3_ap2252_Drizzle15_w_view

富山県富山市 2017/6/9 21:58
FS-60CB + ZWO ASI178MC + Advanced VX
Shutter 2ms, 21fps, gain 110, 950/1000 frames

機材はFS-60CB+flattener (f=374mm, F6.2) + ASI178MC。このセットアップでちょうどいい具合に月が全て枠に収まります。赤道儀はいつものAdvanced VXです。FS-60はC8の上に亀の子状態で乗っかっています。この日も自動導入とかなしで、マニュアル導入。追尾モードは月にしておきます。

撮影方法は惑星の時のを応用しています。FireCaptureの重要そうなパラメータだけ書いておきます。
  • Frames captured=1000
  • File type=SER
  • Binning=no
  • ROI=3096x2080
  • FPS (avg.)=21
  • Shutter=2.000ms
  • Gain=110 (21%)
  • WBlue=99
  • WRed=60
  • Brightness=100
  • Sensor temperature=36.6 °C
 その後の処理も惑星と似ています。大きく違うところだけ書いておくと、AutoStakkert3で「Noise Robust」は2にしました。Analysisをしたらクオリティーの100から0まで、波打つように構造体がはっきり見えたので、明るいものを見ているのである意味当たり前なのですがほとんどクオリティーが高いと判断して、95%をスタックしました。1.5倍Drizzleはダウンスケール以外は推奨しないとか出るので恐れていたのですが、元の解像度がすでに3000x2000とかなので3倍はきつかろうと思い、今回試しに1.5倍を使ってみました。

意外なのはRegistaxでした。すでに細かい画像だからなのか、ほぼ空間周波数の一番細かい1だけの使用でこれもそこまできつく使えず、あとほんの少しだけ2を使ったくらいです。 これでもかなり細かいところまで出るので、あとはPhotoshopで適当に処理しました。

出来上がった画像が上のものになります。月をまともに、しかも動画で撮影したのは初めてなのですが、満月ということと、結構綺麗に出たみたいなので、まあ満足です。


あと、おまけでストロベリームーンです。なんでも北米のイチゴの収穫時期なのでこう呼ぶのだとか。

2017-06-09-1258_5-RGB-Moon_lapl2_ap2252_strawberry

実は私の誕生日が6月で、うちでは家族の誕生日は必ず手作りのショートケーキを作り、カレーライスを食べます。ケーキ作りは私の担当なのですが、いつもイチゴをたっぷり使います。ただし私の誕生日だけは妻と子供がケーキを作ってくれますが、なぜかイチゴが売っていなかったり高かったりで、このストロベリームーンの月だけイチゴが入っていません。

IMG_0989






 

先日の木星画像をFacebookのデジタル天体写真グループに投げたところ、いくつかのコメントをいただき、とくにベテランの方から具体的な数値とともにアドバイスをいただきました。まとめておくと
  • 200秒は長い。自転でブレる可能性がある。120秒くらいまでならAutoStakkertでアラインしてくれるはず。
  • シャッター速度は5msから10msでいい(思ったより早いです)。
  • C8の場合、ゲイン350くらい、ガンマ40くらいで撮ることが多い。
  • スタック時は端はアラインメントポイントに入れていない。
  • スタックするのは気流が悪いと40%、下手したら30%の時もある。

これらのアドバイスをもとに、昨晩2016/6/8の曇りの晴れ間に撮影してみました。
  1. C8で3倍のCelestronのバロー(前回は5倍)にASI224MC
  2. FireCaptureでシャッター5ms(前回は10msと20ms)、ROI600x600で、平均で102FPS(前回は80-50FPSくらい)、Gain450(アドバイスでは350くらいでしたがこれだと暗すぎました。前回は400ちょいでした)、ガンマは結局オフにして、5000フレームを5本(前回は4本)です。撮影時間はそれぞれ50秒ほど(前回は100秒と200秒)になります。
  3. その結果をAutoStakkert3で上位40%分(前回は50%)を3倍のdrizzleでスタック。
  4. RegistaxでWavelet変換。
  5. WinJUPOSで5枚(前回は4枚)重ねる。
ということをしました。前回WinJUPOSまで持っていった場合との違いを赤で書いておきました。

結果ですが、以下のようになりました。

2017-06-08-1241_5-RGB2

結論としては、ほとんど変わらないか、もしくは少し悪いくらいかもしれません。それでもアドバイス頂いた方向性は正しいと思います。悪かった原因はだいたいわかっています。
  • C8の副鏡の調整不足が第一。
  • 出してすぐに撮影したので、筒内気流が収まっていなかった可能性が高い。
  • トータル時間は以前の方が長い。
  • Registaxの合わせこみが不足、または1本目の動画に合わせたWaveletが2本目以降にあっていない。
  • Photoshopでの最終処理で多少劣った。
などです。動画を見る限り、シーイングは良くはないですが、先日と比べてそれほど悪いこともないと思います。曇りで大赤斑もないことはわかっていたので、もともと撮影は考えていませんでしたが、晴れてきたら、いてもたってもいられなくなって撮影したので、あせっていました。やはり少しマシな日にまずは落ち着いてやろうと思います。しかも途中でPCのバッテリーが無くなるなど、結構イマイチな日でした。やっぱりドームとはいかないまでも、ベランダとかに常駐させて、電源とかの心配をせずに撮影できる環境が欲しくなってしまいます。

あと、この日気づいたことですが、雲がなくなってきて時間がもったいなかったので、極軸望遠鏡とファインダーで導入しました。電子極軸や自動導入を全く使っていないという意味です。もちろん自動追尾はしていますが、それでも準備時間が圧倒的に短く、アナログをバカにしてはダメだと改めて思いました。特に最近FS-60Qでファインダーを取っ払ってしまっていて、ファインダーそのものを使う機会が減っていたので、改めてファインダーでの両目導入の手軽さを実感しました。


ここ最近ずっと惑星なのですが、これがまた結構面白くなってきました。手持ちの機器でとりあえず試したいことが出てきています。
  • ADCをつかった土星の撮影のリベンジ
  • MagicLanternでの惑星撮影
  • ASI178MCでの月の撮影(次の日の2017/6/9に試しました。)
今晩は満月なので、天気が良ければまずは月でしょうか。


木星撮影の仕上げです。WinJUPOSに挑戦してみました。ちょっと癖のあるソフトなのですが、効果は絶大です。結果をまず載せます。

2017-06-04-1242_6-RGB_j_p_fine

富山県富山市下大久保 2017/6/4 21:36:31
C8 + Explore Scientific x5 barlow lense + ZWO ASI224MC + Advanced VX 
F50, Shutter 10.00-20ms, 79-49fps, gain 409-460, 20000/40000 frames


WinJUPOSでのDe-rotationのおかげで前回より明らかに解像度が増しています。処理したファイルは前回処理したときの記事と同じ6月4日に撮影したもので、その日は計5つの動画ファイルを撮影して、そのうちの4つが5倍バロー、一つが3倍バローです。前回の記事では3倍バローの800x600pixelものをdrizzleで3倍の解像度にしましたが、今回は5倍バローの1024x768pixelのものをちょと無理をしてdrizzleで3倍の解像度にしてから処理しています。さすがに1024x768のdrizzle3倍はスタック時に結構時間を食いましたが、それでも一つ20分くらいでしょうか。

4つのファイルの内訳は
  1. 10ms, 79fps, gain460, 10000frame
  2. 20ms, 49fps, gain409, 10000frame
  3. 20ms, 49fps, gain409, 10000frame
  4. 20ms, 49fps, gain410, 10000frame
となります。それぞれAutostakkert3でスタックし、RegistaxでWavelet変換をします。画像が大きすぎて、全部の画面を一度に処理しようとすると時間がかかりすぎるので、一部のエリアに処理を制限して、最後に「Do All」全画面を処理します。一部しか画面が見えないので、Waveletのパラメーターは相当慣れてからでないとうまくいかないと思います。小さい画像でかなり練習してから、大きな画像に挑戦したほうがいいでしょう。今回のパラメータは

capture


の様にしました。drizzleで3倍の解像度にしているので、空間周波数で5段階目くらいまで有効に使えています。数字の小さい、周波数の高いところほど大きく強調して、かつDenoiseでノイズを除去しているのがわかると思います。前にも書きましたが、Previewを押してどのくらいの解像度に効いているか見ながら、どの周波数を強調したいかを意識していじるといいと思います。

パラメータはセーブできるので、拡張子.rwvで保存すると同じパラメータで何度も処理を繰り返すことができます。最初拡張子がわからず、セーブしたファイルが読めなかったのですが、拡張子をきちんと指定することでロード時に読み込むことができるようになりました。4つのスタック画像を全てRegistaxで処理して、WinJUPOSに移ります。

WinJUPOSはちょっと癖のあるソフトです。今回使ったバージョンは10.3.5です。
  1. 起動時にJupitarを選んでから、まずファイルを「Recording」メニューの「Image measurement」を押して、でて来た画面の「Open Image」で開きます。
  2. 画像が表示されたら「Adj.」タブを押して「Zoom」で木星全体が表示されるように調整します。
  3. 木星画像のところで右クリックをして、「Automatic detection of outline frame」を押します。
  4. すると白いサークルが画像の木星にフィットするかと思います。Nの位置が上下逆だとうまくフィットできないことがあるので、その場合は「N」キーと「P」キーでNの位置を下にしたりします。その際コントロールキーを押すと大きく動きます。サークルの位置はカーソルで移動できますが、基本的に使うことはないでしょう。こちらもコントロールキーで大きく動きます。
  5. 回転方向も含めてうまくフィットできたら「Imag.」タブを押して「Save」で.imsファイルとして保存します。
  6. これを全ての(今回は4枚)の画像について同じことをします。
  7. 次に「Tools」タブの「De-rotation of images」を選び、右上の「Edit」ボタンを押し「Add」で先ほど作った.imsファイルを順次加えていきます。
  8. その後「Compile image」を押してしばらく待つと木星の自転を補正してスタックした画像が出来上がります。

その後、Photoshopなどで調節し完成です。

WinJUPOSの効果は結構強力で、長い露出時間の画像をスタックしたことに相当するので、よりノイズが少なくなり、解像度も増したというわけです。







 

6月4日、家族で外でバーベキューをした後、とても天気が良かったのと、月が明るいので星雲は諦め、先週に引き続き再度C8とASI224MCで木星撮影に挑戦しました。最初に結果を載せます。

2017-06-04-1252_7-RGB-Jup_lapl4_ap28_Drizzle30_w_p_cut


富山県富山市下大久保 2017/6/4 21:53:20
C8 + Explore Scientific x3 barlow lense + ZWO ASI224MC + Advanced VX 
F30, Shutter 10.00ms, 99fps, gain 401/600, 2500/5000 frames

何本か撮影したものの一本を処理したものですが、前回のものよりかなり良くなっているのがわかると思います。


撮影に関して前回と違う点は
  • ずっと前に胎内星まつりで買ったZWO社製のIRカットフィルターを入れた。
  • FireCaptureの「Control」タブの「More」を開けてRedとBlueのを調整してホワイトバランスを取った。また、Brightnessが240だったので100にした。(どうもSharpCapの設定が残っていたみたいです。)
  • 前回間違えてAVI形式にしたのをSER形式にした。(ビット指定はないのだろうか?)
  • Gamma補正をオフにした。
  • 5倍のバローで1024x768に加えて、3倍のバローで800x600でも撮ってみた。
  • 800x600の動画を、Drizzleの3.0Xにして解像度を増やした。(Registaxでより細かく空間周波数を扱えるので、1024x768でDrizzle無しよりいい結果だった。1024x768でDrizzleの3.0Xはかなり重いので次回の課題。)
  • なにより、シーイングが前回よりもかなりいいと思われる。

その時の動画がこれです。前回の動画よりもはるかにましになっています。南天に近い位置で撮影したため結局ADCは使っていません。



その後画像処理をしたものが上の最初の写真になります。

ここで一つ疑問が湧きました。画像にした時の木星の向きがよくわかりません。実際には木星の縞が水平になるようにカメラの向きを変えて撮影していますが、画像処理の段階で180度回転させました。これは他の方の木星の画像を参考にしたのですが、なぜこの向きがいいのかがまだ理解できていません。確か木星の北極が上とかなんとかという記事を以前どこかで見たことがある気がしますが、多分そのような理由なのでしょう。あとで調べてみます。


さて、次の課題ですが、
  • WinJUPOSでDe-rotationを試す。(後日、De-rotationまで試しました。)
  • 是非とも大赤斑の見える時間をねらって撮ってみたい。
  • 5倍バローの1024x768撮影でDrizzleの3.0Xを試す。
  • L画像のためにASI290MMを買うか?
といったところでしょうか。 ASI224MCの限界に達していそうならばできればASI290MMを試してみたいですが、予算を出せるかが悩みどころです。

 

6月3日、飛騨コスモス天文台で今年初めての観望会が開かれ、私と子供二人 (中一の娘: Natsuと小五の息子: Suke)で参加しました。昨年(1回目2回目)に引き続き、今回で3回目の参加になります。妻は迷っていましたが寒いのが嫌みたいで、結局家でお留守番です。

この日は夕方5時半頃自宅を出発し、神岡町のいつも行く「もりのや」というところで6時半くらいから夕食を取りました。子供たちは飛騨牛カレー。 Sukeは贅沢に250円もアップしてソーセージトッピング付きです。わたしはとんちゃん定食。美味しかったです。

19時過ぎ数河高原に向け出発です。神岡町からは15分くらいでしょうか、19時半前には到着しましたが、空はあいにくの全面曇り。しかも外に出るととても寒いです。とりあえず暖かいところへ行こうとドームを覗くとすでに代表のYさんはじめ、すでに6人のいつものメンバーが来ていました 。我々3人と、途中さらに前回会ったS君一家3人加わって計12人で、中は所狭しです。今回子供が多かったのも特徴です。小さい子順に、小学2年生のYちゃん、毎回来ている4年生のKちゃん、うちの5年生Suke、同じくうちの中1のNatsu、前回も来ていた中3のS君(Yちゃんのお兄ちゃんです)、高1のSちゃん(Kちゃんのお姉さん)。みんな星が好きな子ばかりです。

到着した直後に雨が降ってきて、今日はもうダメかなとも思っていたのですが、天気予報では晴れと出ていたのでそのうち晴れるだろうと、まったりムードでドームの中で天文談義に花を咲かせました。前回来たのがが昨年11月だったので、それ以降撮った写真なども含めて、このブログを紹介したり、前回訪問時のブログの記事を読み上げたりと、結構盛り上がっていました。

そんなこんなで、だんだん空も晴れて来たので、外に出ました。ここに来るときはたとえ最初天気が悪くても毎回すぐに天気が回復します。相性がいい場所なのでしょうか。

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この日は上限過ぎの月なので、空が明るく星雲などは諦め、月と木星と星座を楽しみました。下のSukeはすかさずSCOPETECHを持ち出しセットアップしています。私が外に出た時にはすでに月の導入済みでした。この足の速さは経緯台と二つ穴ファインダーならではだと思います。今回SCOPETECHでは木星も導入し、縞と衛星がすごくはっきりと見えました。SCOPETECH侮るべからずです。

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 今回の主役はS君でしょう。以前譲ったミザールが日野金属産業時代の屈折型のNewアポロ型に加え、最近同じく日野金属時代の反射型を手に入れたとのことで、クラシック望遠鏡を2台並べての豪華な観望会です。反射の方の型式は確認できませんでしたが、口径は13cmくらいでしょうか、鏡筒の長さは1m程度でした。時間があればもっとゆっくり調べてみたいと思いました。

S君が反射型のファインダーの調整の仕方がわからないというので、少し手伝いました。ファインダーは豪華に前後にそれぞれ3点支持のネジがついています。前の方は動かさなくていいので、後ろだけで調節すればいいよとか言っていたのですが、どうやら2段ネジの構造がわからなかったみたいです。ファインダー表面に近い側のネジはこれ以上緩んだりしまったりしないための固定ネジで、調節するときは固定ネジを緩めればいいということを理解した後は他に何も言う必要がなく、S君自身で一人で調整をやっていました。なんでも自分でやろうという姿勢は素晴らしいと思います。S君は下のSukeにも赤道儀のことを説明してくれたり、色々面倒をみてくれるので助かります。

同じように、Yさんがメインのドームの赤道儀を動かすステラナビゲータが調子が悪いというので、見てみました。一つ目は立ち上げ時にステラナビゲータ内で見ている方向が地面の方向だったことと、立ち上げた時間がまだ明るい時分で、そこから現在時刻まで進んでいなかったために星が表示されなかったことです。二つ目が、少し厄介だったのですが、赤道儀と接続したら画面がロックされてしまうという現象です。これは結局何が原因かわからなかったのですが、望遠鏡との接続を切断するとロックは外れるので、何か制限がかかっていると思い、画面操作を色々やっていたらロックが外れました。でもロックが再現できなかったので、仕様なのかバグなのかわわからずじまいでした。S君はこの時も色々手伝ってくれて、しかも的確なアドバイスもしてくれるので、将来本当に楽しみな子です。全部解決したところを見計らって、再度一から立ち上げて、同期、導入と成功したので、多分これからも大丈夫でしょう。Yさんには毎回お世話になっているので、これくらいのトラブルシューティングで貢献できるのなら喜んでお手伝いしたいです。

再び外に出ました。月明かりがあってもWideBino28を使うと広角で暗い星まで見えて星座観察が星座の形まで含めてよくできます。12倍の双眼鏡での木星観察でも衛星まで見ることができました。同じく土星も12倍の双眼鏡で見たのですが、耳がついているような形まではわかりましたが、輪っかには見えませんでした。

22時頃からは雲がほとんどなくなり、地平線の方まで透き通った素晴らしい空になりました。さそり座が綺麗に見えていました。今回はあまり本格的な機材は出しませんでしたが、反射1台、屈折2台、双眼鏡3台と、それでも十分楽しめる観望会でした。むしろ簡単に操作できるものばかりで、たとえ小さい子でもそれぞれ自分で操作できるのがこういった観望会の魅力なのかと思います。

ところが空が一番綺麗なときには、寒いせいか子供達はドームの中で、大騒ぎの声が外に漏れて来ていました。あとで聞いたらクイズ大会ですごく盛り上がっていたそうです。こういった夜の盛り上がりも観望会の楽しみの一つなのだと思います。


あと、大人は今回撮影は全然していなかったのですが、Natsuがいつのまにか一人で撮影をしていました。愛機EOS X7です。最初の観望会風景もそうですし、ちょっとピンボケですが下の北東の空もそうです。ペガサスと白鳥が見えかけています。最近娘が一人で撮影することが多くなってきました。このまま放っておいたほうが勝手に成長してくれそうです。

IMG_6827


23時頃解散し、帰りの道路でみた温度表示はなんと5℃、寒いはずでした。子供二人はすぐに夢の中。朝起きて聞いたら二人ともとても楽しかったそうで、次回も是非参加したいとのことでした。Yさん、今回もとても楽しい時間をありがとうございました。

 

先日の木星撮影の前に三日月が綺麗だったので少しだけ撮影しました。写真では暗いですが、夏至前の日が長い時期で、まだ一番星が見え始めたくらいの、明るい時間帯です

PREVIEW_20170529-19h31m13s936ms


富山県富山市下大久保 2017/5/25 19:31:33 月齢3.3日
FS-60CB, EOS 60Dによる直焦点撮影 ISO100 1/10秒, JPEG無加工



少し明るく撮影し加工すると、地球照が見えます。

MOON_LIGHT_Tv10s_100iso_+32c_20170529-19h35m10s790ms_cut

富山県富山市下大久保 2017/5/25 19:35:37 月齢3.3日
FS-60CB, EOS 60Dによる直焦点撮影 ISO100 10秒, RAW画像をPhotoshopで加工

 

 

先日撮影した木星の画像処理をしてみました。まずは結果の写真です。惑星撮影は久しぶりでいろいろ戸惑うところもあり、まだまだ全然解像度が足りませんが、それでも(下のビデオを見てもらうとわかると思いますが)よくこのシーイングの悪さでここまで出たなというのが正直な感想です。スタックとWavelet変換恐るべしです。ちなみに去年EOSX7で拡大撮影で頑張って撮影したのがこちら。これ以降木星を撮る機会がなかったのですが、一年たってさすがにかなり進歩しました。


Jup_221451_lapl6_ap60_w_p_s

富山県富山市下大久保 2017/5/29 22:13:48
C8 + Explore Scientific 5x forcal extender + ZWO ASI224MC + Advanced VX
F50, Shutter 25.00ms, 40fps, gain 450/600, 2500/5000 frames



まず、撮影した動画で、一番ましだったものを載せておきます。アップロードしたファイルは圧縮してあり、2分撮ったうちの最初の5秒分ですので、そのままのクオリティーではないですが、ぱっと見の見栄えは元のファイルとほぼ同じ印象です。これくらいシーイングが悪かったということです。


FPSは20から80まで、Gainは350から500くらいまで、計8種類くらいの動画ファイルを撮影して試したのですが、結局使ったのはShutter25ms、Gain450、40FPSでトータル5000フレームのファイルでした。これはFPSが高すぎると画面が揺れすぎるのと、同じコマ数だとトータルの撮影時間が短くなること、ゲインが低くて暗いよりも多少ノイズが入ってもゲインを上げて明るくしたほうがいいという傾向が見られたからです。画面サイズは1024x768ですが、これはC8のF10(f2000mm)に5倍のバローなのでF50になってしまい、結局このサイズになってしまいました。気にしていなかったのですが、履歴を見るとGammaが20入ってしまっていたみたいです。これはオフにしてもいいみたいです。あと、IRカットフィルターが入っていないため赤が出すぎてしまっています。


画像処理に関しても昨年記事にはしていなくて、結構いろいろ思い出しながら進めたの、メモがわりに書いておこうと思います。


Autostakkert3

動画をスタックするのに使います。64bit版のベータ版の3.0.14を使いました。基本的にはほとんどデフォルトでしか使っていません。
  1. 「1)  Open」で動画ファイルを開きます。FireCaptureで録画したファイルならそのまま開けるはずです。
  2. 「Planet」を選択、「Dynamic Background」はチェック、「Lappace」はチェック、「Noise Robust」はシンチレーションが悪かったので4から6にしました。 これで「2) Analysis」を押します。
  3. 「Double Stack Reference」はチェックしませんでしたが、時間を気にしないならチェックしたほうがいいかもしれません。「Auto size」はチェック、「TIFF」を選んで、「Frame percentage to stack」に50といれいい方から50%をスタック。これは悪いのは思い切って切ったほうがいい結果が得られるということからこれくらいにしました。「Normarized Stack」と「Sharpened」は後でRegistaxで処理するのでチェックなし、「RGB Align」は後でも処理できるのですが、面倒なのでここでチェック。「Dizzle」は一度3倍を試しましたが、時間がかなりかかるのでそのままOffです。Windowを移って、「AP Size」を104として、「Place AP grid」を押します。 あとは「3) Stack」を押すだけです。
  4. AS_P50とかいうフォルダができていて、その中にTIFFファイルができるので、それを Rregistaxで読み込みます。
出来上がったTIFFファイルをJPEGにしたものです。スタックした直後はこんな風にボケボケに見えます。

Jup_221451_lapl6_ap60



Registax

もう長い間バージョンアップしていないみたいです。アップデートは2011年から止まっていての、6.1.0.8が最新のようです。
  • Registaxを立ち上げたら、Autostakkertで作ったTIFFファイルを、「Select」ボタンを押して開きます。
  • その時に出て来るStrech intensity-levelsは変化させたくなかったのでNoにしました。
  • TIFFファイルの画面サイズが大きすぎると一部しか効果が見えないので、「Setting」タブの「Processing Area」の値を大きくします。ただし大きくするとパラメータの変更の度に結構時間がかかったりするので、小さいままで進めて、最後に「Do All」 タブで全てに適用するのがいいのかもしれません。
  • まず、ホワイトバランスが全く取れていなかったので、右のFunctionsの「RGB Balance」から「Auto balance」を選びました。これで少しましになりましたが、後でホワイトについてはPhotoshopなどで調整します。
  • 一番の目玉の「Wavelets」ですが、慣れるまで大変だと思います。いろいろ試したのですが、私はとりあえず「Dyadic()2^n」で「Gaussian」でそれぞれの空間周波数を「Preview」を押してどこらへんが変わるのか確認しながら進めます。数字の小さい細かい周波数は大きく変えますが、ノイズが入って来るのでそのノイズが目立たなくなるように「Denoise」を0.05からせいぜい0.2くらいの間で上げます。数字の大きい粗い空間周波数はほとんどあげないか、時には0以下にすることもあります。
  • Functionsも一通り試しましたが、使うのはせいぜい「RGB Align」くらいですが、これも少しバグっているのであまり期待しないほうがいいかもしれません。いずれにせよWavelets以外は後でPhotoshopなどでいじったほうが効率がいいのかと思います。
  • 全て終わったら、「Do All」 タブで全てに適用して、「Save image」でTIFF形式でセーブします。

その後、Photoshopでレベル補正、トーンカーブ、NikCollectionなどを駆使して、好みの色調にします。出来上がったものが一番上に載せたものになります。


この画像処理中に、「RB星のブログ」さんなどの撮影時の生動画に近いものをアップされているページを見させて頂いたのですが、さすがにそういった動画はいいシーイングの時をアップしてあるのは重々承知ですが、それでも今回撮影した時のシーイングがかなり酷いものだということはよくわかりました。恐らくC8の性能も全く使いきれていませんし、ASI290MMでL撮影に挑戦したいと思っているのですが、ASI224MCのカラーだけの性能も出しきれていないでしょう。やはりいい空が第一条件なのは惑星でも星雲でも同じですね。


後日、再撮影に挑戦しました。






 

5月29日、平日ですが先週あたりからC8を出したので、久しぶりに自宅で木星の撮影をしてみました。木星の撮影は去年の5月28日拡大撮影でX7で撮って以来ほぼ一年ぶりです。

IMG_1937


機材は前年中断した時と同じ鏡筒: Celestron C8 + 赤道儀: Advanced VXにCMOSカメラ: ASI224MCを付けています。ピント調節用に笠井トレーディングのシュミカセ用マイクロフォーカス接眼部を使っています。バローレンズは以前特価の時にKYOEIで購入したScientific Explorer社の5倍のものです。昨年買って少しだけ試して結局撮影での使用までいかなかったADCですが、今回少し使って見ましたが、木星が南天高くのぼっていたせいか調整してもほとんど変化が見られませんでした。一度画像処理をして見てから再度使用してみようと思います。

以前はCelestronの3倍のバローレンズを使っていたのですが、ADCを入れた時にバローレンズから撮影面の距離が変わると拡大率が変わってしまうという欠点がありました。今回新兵器のExplorer Scientific社のフォーカルエクステンダーはテレセントリック系のバローレンズで、距離が変わっても拡大率がほとんど変わらないというメリットがあります。そのおかげでしょうか、拡大率が5倍に変わっても、ADCを入れてもターゲットを見失うことが圧倒的に少ないです。

これまで惑星用のソフトの解説をしたことがなかったので、いい機会なのでメモがわりに今回少し書いておこうと思います。また、以前書いた胎内星まつりでのChristfer Goさんの講演のメモも役にたつと思います。

撮影用のソフトはFireCapture2.6βです。βのバージョンが去年の2.5から2.6に上がっていました。今回試したのは2.6.01です。インストールは特に問題なく、最初に実行ファイルをダブルクリックして、その後はASIカメラ用のショートカットができるので、それをクリックします。カメラの認識は特に問題ないです。設定したところだけメモしておくと
  • 画像が出ているWindowの左横のアイコンの「Set capture folder」で、ファイルの保存場所のルートディレクトリを好きなところに設定。私はD:¥home¥starの下にBYEやらSharpCapやらのフォルダがあるので、そこに指定。
  • 「Image」タブのROIで1024x768を選択
  • 「Capture」タブのところで、フォルダ名とファイル名に関係してくるJupitar, RGBを選択。5000Framesを選択。ファイル形式をAVIからSERに変更。
  • 「Option」タブの「Debayer」にチェックを入れカラー画像にする。
最初StickPCで取り込んだのですが、ROIで1024x768ピクセルにしてフレームレートが15fpsとかひどいと10fps以下になってしまうので、結局MacbookProのbootcamp上で撮り込みました。OSはStickPCもMacのbootcampもWindows10の64bit版です。それでもMacbookProでも25fps程度までしか上がりません。そこで、「Setting」タブから「Performance」を選んで、「Force agressive memory recovery during capture」を選びます。このメモリオプションありだと80fpsでも安定に保存までできました。

おそらくもう少し早いフレームレートも撮り込みができるのですが、暗くなりすぎてゲインを500以上に増やさなければならなくなるので、一旦80fpsまでとして出来上がりの明るさとノイズのバランスを見てこれからどこまでフレームレートを下げていけるかの調整していきたいと思います。 ちょうど天文リフレクションズで惑星撮影で有名なRB星のブログのまとめを紹介していて、その中で50fpsと書いてあったので、(追記) 最近のRB星のブログを見てみると、木星の場合はLが90fps、RGBが50fpsのようです。今後そこらへんを目処に試していきます。

実際の撮影では、21時頃まではシンチレーション(大気ゆらぎ)がひどかったのですが、その後22時頃にかけて揺れがかなり収まりました(追記)かなり像が揺らいでいて、21時頃からやっと筒内気流が落ち着いてきて少しましになりましたが、まだ空の揺らぎがひどく、また少し霞みがかっていることもあり、もう少しシーイングのいい日を待つ必要がありそうです。撮影中は画像が出ている左横のアイコンの中の「AutoAlign」をオンにします。すると、1024x768の画面を自動的に惑星が真ん中になるように移動してくれます。4つの赤い点が出て今画面のどこらへんを写しているかわかるので、端の方になった時は赤道儀のコントローラーで4つの点が真ん中になるように移動してやります。

ADCを使う時はWindowの左横のアイコンの中の「ADC tuning」というのを使うと楽ですが、今回は効果のほどがわからなかったのでこれは次回以降にもう少し試します。

アイコンを見ていくとダークフレームもふらっとフレームも取れるみたいですが、まだ試していません。実は手持ちのASI224MCは電視で酷使していてかなり汚れがひどく、惑星撮影時にセンサー保護ガラス面の汚れがそのまま拡大されて写ってしまい、黒いシミができまくっていました。撮影には致命的です。かなり綺麗に掃除したのですが、それでもまだ少し汚れが残っているので、フラット補正はしておいたほうがいいのでしょう。

結局、ファイルを80GBくらい取ったところでHDDが残り少なくなってきてしまったので、この日はおしまいにしました。今回の反省点は
  • なぜかRedがすごく強くBlueが弱い。
  • SERファイルにしたつもりがAVIのままだった。
  • C8がF10なので、5倍のバローでF50となり拡大しすぎかもしれない。
  • 多分シーイングはまだまだ全然良くないので、もっといい日を狙う。
くらいでしょうか。とりあえず今回の文の画像処理をして、後日また記事にしたいと思います。



あと、惑星関連でやってみたいことを少し書いておきます。
  • ASI290MMを手にいれて少なくともLとASI224MCのカラー合成、できればフィルターを使ってRGB合成を試す。
  • 昨年頂いたMEADEの250mmを試す。
  • MagicLanternでのRAW動画での惑星撮影がどこまでASIに迫れるか試す。
などです。
 

日曜夕方、夕飯を外食で済ませた後、立山が綺麗に見えていたので空の透明度も悪く無いと思い、近所の子供達を集めて今年初の自宅観望会を開きました。

機材ですが、双眼鏡とSCOPETECHは子供達に解放して勝手に色々見てもらい、FS-60CBはC8の上に子亀状態で乗せて電視、C8は眼視とフル稼働に近い状態です。

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一番星が出てまだ暗くなりきる前、知り合いの近所の子供が3人おばあちゃんに連れられてやってきました。今日は三日月の1日前、まだ細い月が夕方の西の空に綺麗に輝きます。SCOPETECHは子供でも簡単に導入ができるので大人気です。C8は焦点距離が長いのでかなり拡大してクレーターを見ます。電視では露光時間を延ばしていくと地球照はおろか、クレーターまではっきりと見ることができます。眼視との比較が面白く、目で見えない月の影の部分が見えるのにみんな驚いていました。

その後は空高く上がっている木星です。焦点距離2000mmのC8に13mmのアイピースをつけて150倍くらいで見ると木星の縞がよく見えます。衛星も4つ綺麗に見えます。

私が導入している間に、子供達は勝手にシートとマットレスを持ってきて、布団をかけてみんなでくるまって寝っころびながら騒いでいます。その間に今度は電視でM57を入れます。子供達の反応はイマイチでしたが、おばあちゃんがWideBinoでこと座の形を認識して、iPadのプラネタリウムソフトと比べていました。M57の位置と大きさが少し実感できたみたいでした。

そのあとは星座教室。みんな寝っころびながら木星とスピカの比較に始まり、北斗七星から春の大曲線、うしかい座、からす座、しし座、さそり座、こと座とたどって、夏の大三角はまだベガしか見えないねと言っておしまいです。

その頃になると月がちょうど屋根に沈んでいく頃になり、なんで月が動くのとか、地球が動いているのとか、月を見ながら子供ながらに色々考えているみたいでした。月が沈んだ午後9時に頃には第一部が終了となりました。実は最後に土星を見ようとしたのですが、まだ近所の木に遮られて見ることができませんでした。みんなでおやつを食べたあと、3人の子たちはまたおばあちゃんに連れられて帰っていきました。うちの子も眠いと言い出して、布団とともに家の中に入っていきました。

ところがそれから数分後に、別の知り合いの子がお母さんに連れられてやってきました。せっかくなので第二部を開催です。第二部には妻も家から出てきてお母さんどうしておしゃべりタイムが始まります。木星を見て、同じような星座解説をして、最後に今度は土星もきちんと見ることができました。土星の輪は初めて見るらしく、とても喜んでいました。午後10時前にやはりその子が眠いと言って帰って行きました。

こじんまりした観望会でしたが、こうやって近所の子に星を見せてやるのも楽しいものです。



前回の滞在記(その3)からしばらく日にちがあいてしまいましたが、やっと最後の画像処理が終わりました。

4日目のもう明け方に近くなってくるような時間、小マゼラン雲が昇ってきました。少しでも山からの高度を上げるために、ホテルの19階に上って撮影をしました。残念ながら大マゼラン雲は山の下です。大マゼランが山の上に出てくる頃には薄明を迎えてしまいます。満月がすぐ横にあるので露光時間も30秒と稼げず、、ライブビューで見ると小マゼランはホントにうっすら見えている程度です。撮影後、ダークを撮影しつつベッドで寝てしまいました。

New5

オーストラリア、ハミルトン島 2017年5月11日4時1分(現地時間)
NIKKOR-S Auto 50mm F1.4 + EOS 60D(新改造, ISO1600, RAW)
露出10秒x44枚 総露出7分20秒
ダーク補正あり、フラット補正なし
Photoshop CC + Nik collectionで画像処理


撮影時間も短く、時期も良く無いためあまり気合を入れて処理しても仕方ないのですが、それでも初の、「大」ではなく「小」の方ですが、マゼラン雲ということで載せておきます。

ところで、なんで画像処理にこんなに日にちが空いてしまったかというと、原因ははっきりしていて、ふらっとフレームを取っていなかったので、それを取り直すのが面倒だったからに他なりません。フラットはやはり未だにわからないところが多くて、だいたいいつも何かしら迷いながら処理しています。今回も日本に帰ってから同じ環境でふらっとフレームを写したのですが、迷いに迷って目も当てられないほど処理が全くうまくいかなかったので、今回はフラット補正は無しとしました。やはりその場で、しかも短時間で済むのでできれば撮影の最初に撮ってしまうのがいいのかと思います。と言っても、いざとなるとライトフレームに夢中でなかなかできなんですよね。


そんなこんなで、星を始めてから初のオーストラリアでしたが、仕事で行っているので期間を選ぶこともできずに満月期となってしまったことと、南緯度が思ったより低かったこと、そしてなにより雨期の終わりがけということで六晩中、実質一晩と少しくらい(もう少し晴れていたのですが仕事もあり撮影がフルというわけにはいきませんでした)、それも曇りがちの中でしか撮影できなかったのが悔やまれます。あと結局持って行った赤道儀と鏡筒の出番がほとんどなかったのはちょっともったいなかったです。

それでも念願のカノープスと南十字星を見ることができたのは嬉しかったです。全天で一番と二番の明るさのシリウスとカノープスの共演は見ごたえがありました。一枚でもいいので写真に撮っておけばよかったです。あと、WideBino28の評判がすこぶる良かったのも印象深いです。

次回南半球に行くチャンスがあるときは、大マゼラン雲と、イータカリーナ星雲を綺麗に撮ることを目標にしたいです。


先日購入した天文ガイド5年分のうち、1991年の1年分12冊を読んでみました。

このころはある意味雑誌の最盛期ですね。まだバブルも弾ける手前、インターネットも無い時代で、全国的に天文ショップの数も今とは比べものにならなくらい多く、雑誌の広告も、雑誌の厚さも段違いです。広告も、読者の写真もカラーページの枚数も、昔の号と比べると格段に増えています。読むのに時間がかかります。

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その中でも、青紫色のアトムの広告のページの多さと、天文リフレクションで紹介されていた星ナビのBORG開発者の中川さんの話と絡めて読むと、現存する天文ショップの勢力図というか、アトム出身の天体ショップの関係者が今も活躍されていることがよくわかります。いつも寄らせてもらっているスターベースのI店長や、この間訪れたEYEBELLの店員さんも、名前は聞かなかったですが、アトム出身の方とのことです。いつもお世話になっているKYOEIのMさんもアトム出身だと聞きました。アトムは後に今のスターベースに代わるのですが、なぜかアトムがまだ残っているのに名古屋のスターベースの広告がすでに出ています。今でこそ両方ともスターベースなのですが、もともとは別の系列だったのかもしれません。1991年の12冊では答えが出ませんでした。12月号の広告の「新装11.15東京OPEN」というのがヒントなのでしょうか?

このころのアトムといえば、アストロカー「GINGA」が異彩を放っています。ミニバン型の車の後部に天体望遠鏡が設置されていてスライディングルーフを開けばすぐに観測ができるというものです。9月号にカラーページで特集があるのですが、望遠鏡は独立したターンテーブルの上に載っていて、極軸合わせも車の停車した方向とは関係なくできるみたいです。バブルのころの賜物なのでしょうか、さすがに現在こういったものが残っていないろことを見ると、あまり出回らなかったのかもしれません。というよりも、下手をすると望遠鏡よりも車の耐用年数の方が短い気がします。

広告でもう一つ面白いのがMEADEの赤道儀が2月号からでしょうか、ピリオディックエラー+/-1.8秒以内を謳っていることです。PEC(ピリオディックモーション補正システム)の記録が残るPPEC(programmable periodic error correction)という機能を使ってのことらしいのですが、同じ2月号の評価記事の「NEW FACE TEST REPORT」の中では初めての使用ということで+/-1.8秒は出なかったようです。実際ガイドなしだと相当厳しい値かと思います。それとは対照的に同じく6月号の「NEW FACE TEST REPORT-6」の中でCelestron C8と一緒に販売していた赤道儀C8 UltimaPECの実測で+/-1.8秒が出たというのが面白いです。Celestronは特にピリオディックエラーについてはどこまで出ると明言していないで、そのことが逆にメーカーの方針を垣間見ることができ、このころの精度の戦いがいかに熾烈だったのかが想像できます。ちなみにCelestronの方はPECの記録が残るものではなく、毎回消えてしまうために必ず再測定が必要になることは明記しておきます。

「NEW FACE TEST REPORT」は毎回充実していて、例えば10月号のST-4を見るとやっと冷却CCDが民生で実用化されてきて、2軸ガイドもできてしまうという触れ込みです。今から15年前くらい前の話になるのですが、CCDも計算機とあいまって相当進歩したことがわかります。

ニュースでいくつか気になったものがあります。「JNLT」という名前をご存知でしょうか?ハワイにある8mの国立天文台の「すばる」の計画段階の名前だったようです。私は今の「すばる」でしか知らなかったのですが、8月号で計画にゴーサインの特集記事がありが、10月号で名前が決まったとの報告記事がありました。その後補償光学での鮮明な画像で名を馳せ、ハッブルに迫る性能を出すすばるですが、すでにこのころから期待されていたことがわかります。


連載記事では「望遠鏡発達史」がけっこう勉強になりました。100均の虫眼鏡で望遠鏡を作ろうとしたことがあるのですが、5月号の記事を見てなぜ2枚のレンズだけだとダメなのかがやっとわかりました。関連して「テレオプト」というNECのPC98で動く天体望遠光学シミュレータソフトを使った、光学設計の連載が開始されていました。この記事も合わせていい勉強になります。望遠鏡の光学設計というのもそのうちやってみたいと思います。今ならもっといいソフトがあるはずですが、基本の理屈は変わらないはずです。


同じく連載なのですが、このころのコラムで気に入ったのが二つありあります。一つは2月号から始まったインド哲学・仏教を専攻し、声楽家という春日了氏のコラムです。言っていることにいちいち棘があり、それが逆に小気味いいです。葬式の時に宗教オタクの親類から仏教論争をふっかけられたのに、専門家として軽くあしらっているところなど読んでいて笑ってしまいます。この連載は8月号で何の前触れもなく突然終わってしまっているのですが、いろいろ問題発言があったのかもしれません。

もう一つがコラムというよりは短い星座紹介の記事なのですが、「おもちゃの星座箱」という記事で、毎回独自の視線で星座を紹介していきます。かんむり座の紹介では、いつか大酒飲みの旦那様が現れて私を幸せにしてくれないかとか、あまり子供向けの星座紹介にはなっていません。毎回考えさせられる星座紹介で大好きです。


「読者の天体写真」コーナーでは、なんと高校の同級生の名前を見つけることができました。以前の記事でも少し書いたのですが、同じ高校の天文部に所属していた女の子です。掲載されていた星景写真は大学1年の時のはずで、まだ星を続けているのか一度会ってみたいです。あと、天体写真家で有名な富山出身の大西さんの名前を随所に見ることができました。しかも大抵優秀賞とかで、扱いがすごく大きいです。やはりこのころからその才能が注目されていたのかと思います。昔ですから、当然銀塩写真なのですが、その時代の制限された技術を使って、他の人に差をつけることができるというのはやはり才能で、すごく羨ましいです。天体写真の評価記事にページを割いているのも今ではない試みです。今ではデジタルに変わってしまいましたが、それでも評価すべき基準はあまり変わっていないのかと思われます。


特集記事で一番面白かったのが、8月号の「望遠鏡だけ持ってキャンプに出かけよう」です。編集部員が家族を連れてキャンプに行く話なのですが、その中の現地でのプログラムが
  • 一番星探し競争
  • 北極星は動かないか!?肉眼で確かめる
  • 君は戦士になれるか!?北斗七星のアルコルとミザールで目の検査
  • 初夏の星座を探す
  • 自分の星座を作ってしまおう
  • 双眼鏡で天の川下り
  • 白昼の金星を見つけてみよう
など、アイデアいっぱいで、家族でキャンプに行っても、観望会などでもそのまま使えそうです。あいにく、実際のキャンプは曇りで、記事用の星の写真を撮るのも難しかったらしく残念な結果だったらしいのですが、それでもキャンプに行きたくなるような記事で秀逸です。

読者サロンのコーナーでは、一人一人のお便りの内容がすごく長くなっている傾向が見受けられます。それを毎回何人か載せるので、ページ数も結構割いています。相変わらず文通コーナーはすごいです。住所を公開しているなど、今では考えられないですが、そのことが原因のトラブルとそれに対する意見など、お便りコーナーにまではみ出している号もたくさんあります。もう間も無くするとNiftyなどのメールサービスが始まる頃のはずで、文通コーナーも衰退するちょっと前の最盛期なのかと思います。


このころは部数が出ているせいか、メジャー路線に偏っていっているような気もします。式が出てくるようなマニアックな記事は以前読んだ80年代に比べると少なくなった気がします。それでも厚さのせいもあり情報量がたくさんあり、読み応えがあります。引き続き1992年を読んでみます。


数週間前に牛岳の雪が融けたとの情報が入っていたのですが、海外出張などでなかなか行くことができなく、5月19日の週末やっと今年初めて娘を誘って牛岳に行きました。実はこの日も金曜で出張から帰宅してほとんど自宅に滞在せずにそのまま直行。22時半頃到着するとたくさんの人がいました。頂上手前の南天が開けている坂のところにはおなじみの県天のYさん、Oさん、Aさん、県立大の皆さんが6人。Aさんには双眼鏡を覗かせていただきました。頂上のところには富山大の皆さんが2-30人はいたでしょうか。

ついて早速下の写真に写っている展望台に上りました。2台の眼鏡で木星とスピカを親子で見ていると、ちょうどそこに流れ星が。二人とも双眼鏡ではっきり見ることができました。

人が多かったので電視でもしようかと思ったのですが、痛恨のミスで赤道儀のバッテリーを忘れてしまいました。予備のバッテリーも充電できてなく、USBバッテリーは9Vの変換ケーブルしかないなど、回避策もどれもダメ。9VでもAVXが初期アラインメントとかで中途半端に動くのですが、電力不足で途中で止まったりして、なかなか諦めきれないためにさらにたちが悪いです。ほとんど海外出張仕様のまま、あまり手入れしていなかった罰です。時間がなくても事前準備はきちんとすることが大切です。結局時間の無駄になってしまいます。

私が何もできない間に娘は自分で撮影を始めてしまいました。その時の写真がこちらです。この日は何もできなかった私よりも成果を出しています。牛岳の展望台にかかる天の川だそうです。画像処理だけは私が手伝いましたが、撮影は構図からカメラの設定から全部娘が一人でやっています。

IMG_6705


2017年5月20日0時39分 富山県牛岳
EOS X7(ISO1600, RAW), 露出25秒、固定撮影
EF-S18-55mm F3.5-5.6 IS STM をF4 18mmで使用
Photoshop CC + Nik collectionで画像処理



娘は珍しくこの日は睡魔に負けずに片付けの途中くらいまでは起きていました。


リベンジがてら土曜日の晩も、20時くらいからでしょうか、牛岳に向かいました。娘も懲りずについてきましたが、部活で疲れていたせいか、この日はかなり早々と外に出した椅子に座ってスヤスヤと眠り出しました。山の上なのですが、外で眠れるくらい暖かくなってきました。この日は昨日の電視ができなかったので、まずはその確認。途中なんと赤道儀本体を三脚上から落下させてしまい、赤緯の回転の動きが鈍くなってしまったので、直したりしていると結局時間が過ぎてしまい、セットアップできたのは22時半過ぎでした。M57、M27、M13などおなじみの天体を導入し、今年もよく見えるといいながら、あまり撮影までの気合が入らなくて、完全にまったりモードでした。

途中坂の下に降りていくと、昨日に引き続き今日もYさんが来ていて、猫の手?(私は知らなかったですが、蠍座にあるほんとに猫の手の形の星雲ですね)という星雲を撮っていました。その隣に、珍しく女性が二人いて、カメラで天の川を撮影していました。電視で星雲見ませんかと誘ったら、そのうちの一人がきてくれたのでいろいろ話したのですが、女性二人といったのは実は親子で、お母さんがカメラが好きで、子供の方は今年大学一年生とのことです。その子はそれほど星に興味があるわけではないのですが、神話とかは好きとのことで、お母さんの撮影に付き合ってきているみたいです。電視と合わせて、iPadのプラネタリウムソフトで星座の位置を確認しながら、M57はこと座にあるとか、M27はこぎつね座にあるとか、空にある星座を見ながら、PCの画面で星雲や星団を写していました。これまで星雲とかを見たことはほとんどないとのことなので、面白そうみたいでした。

その後、寝ている娘を放っておいて、お母さんの方とカメラのことや、天の川の撮影ことなど、結構長い時間いろいろ話し、さすがに心配になって娘のところへ戻ると、なぜか外の椅子には娘の姿はなく、どこにいったのかなと探すと車の座席でスヤスヤと眠っていました。私はその後一人で最近はやりの星座観察と、これまたまったりモードでした。乙女座に始まり、天秤、カラス、コップ、牛飼い、ヘラクレス、へびつかい、へび、サソリ、いてと、その後夏の星座のこと、白鳥、わし、矢、こぎつねなどを巡りました。暗いので目で見ても結構星をたどれます。朝起きてから、娘に聞いたら「パパどこいっとたん?全然おらんかった!」と文句を言われました。外の椅子から車の中へ移動した時以外はほとんど記憶にないみたいです。


日曜日は先日の記事で宣伝した黒部の科学館で、「天体写真の楽しみ」というギャラリートークでした。トークはちょっと時間オーバーしてしまいましたが、笑ってくれる人もいて、まあまあ受けたのではないかと思います。タイトルは「星歴一年の初心者が語る星の楽しさ」で、内容はこの一年間でやってきたことで、このブログのまとめみたいなものです。その中で、望遠鏡の説明ついでに、FS-60Qを鏡筒部分だけですが実物を持っていきました。こんな60mmの口径の小さな望遠鏡で、星雲がきれいに撮影できることに驚いてくれたようです。惜しむらくは、お客さんが県天の方が多くて、一般の方が少なかったことです。もっと宣伝していただいて、星の写真を撮ったことがない人に聞いて欲しかったです。この話で、一人でも星を見る人が増えたらと思っていました。


出張とかでずっと忙しかったのですが、久しぶりに富山の星をゆっくり眺め、締めは天体トークと、星三昧の週末を過ごして大満足です。

 

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